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2005年11月24日
「子どもの家」卒業生・在宅支援の子どもたちの相談・納豆完成
終日雨。寒い。
糸引き納豆が完成。
昨夜冷蔵後に入れて醸成しておいた納豆を今朝出してみる。
見事に糸引き納豆となっていた。今まで3回実験したが粘りが
でなかった。
今回初めて粘り(糸引き)となった。成功。
●糸引きとなった「手作り納豆」
何故、今回糸引きとなったのか? 過去3回とはどこが違うのか?
これからじっくりと総括してみたい。今回の経験を生かし、
本格的な(日本料理店で出せる)納豆作りを始めたい。
昨日は1日中寒い外で雨の中を出回った。すっかり体調を崩した。
昨夜から今朝方にかけて、ひどい腹痛・下痢症状。風邪がお腹に
きたものと思われる。
午後3時、トンチンカンホテルにTさんが来た。Tさんは1994年から
チーラン「子どもの家」・グエンチャイ「子どもの家」で生活をして来た。
その後、父親なる人物が出てきてホーチミン市へ連れて行き、Tさんは
大変な苦労をしフエに戻ってきた。その後、ハノイのフランス料理学校
で勉強し、フエ市内のHホテルの厨房で仕事をしている。
今日の話は今年の4月頃、厨房の仕事を終え、午後11時頃王宮
近くの下宿に帰る途中、二人組みの若い男がオートバイに乗って
近づき、自転車の荷台にあったバッグをひったくって逃走。
そのバッグの中に戸籍と身分証明書が入っていたとのこと、
戸籍と身分証明書の再発行をしたいので手伝って欲しいという
相談だった。ラームさんと一緒に話し合う。
戸籍はベトナム人に取っては非常に大切なもの。それをバッグに
入れて持っていたということは不自然に感じた。色々話していくと
今の仕事を辞めたいという。Tさんは現在21歳。厨房の仕事で
80万ドン(6000円程度)もらっている。この年では高級取りである。
刺繍みやげ物店の子どもたちが一生懸命仕事をしても50万ドン
程度。辞めたいという理由は、厨房の主任に意地悪をされるから
という。厨房を辞めてどうするのか聞くと、「ビニール合羽の工場
で仕事したい。月給は30万ドン程度」。Tさんの話は何となく
不自然であり、素直に頷けないことがある。せっかくハノイで
1年間フランス料理の学校に入り、料理のライセンスを取り、
Hホテル厨房でも高級をもらっている。それを辞めたいという。
新しい仕事をするために身分証明書が必要だから作って欲しい
との依頼である。1時間ほど、ラームさんも交えて話をするが
なんとなく要領を得ない。来週、もう一度話をすることにする。
「子どもの家」の卒業生の一生に関わる問題である。
「はいそうですか」と言って済ますわけにはいかない。
Tさんの生き方、今後の人生をどう生きるかという問題を
含んでいる。何とかTさんが幸せになるように手立てを
考えたい。必要な苦言は呈したい。
午後4時過ぎ、脳障害になったヒエウ君の生活の様子を見に行く。
ヒエウ君は1997年から北海道の芳村さんが支援している。
ヒエウ君は事情で父親はいない。
生後5年ほど経った時、高熱を出し、右の手足が麻痺してしまった。
貧しさもあり母親はヒエウ君を通学させることが出来なかった。
1997年に支援を開始し、学校へ行くようになった。勉強をして
みると成績は最優秀。母親も人生の目標と生きがいが出てきた。
母親も保育園の給食作りの仕事をして頑張ってきた。
今年の春、16歳になったヒエウ君は再度高熱に見まわれる。
母親の連絡で私とバオミン・ベトナム事務所長は市営住宅を
訪れるとヒエウ君は一点を見つめ、ふふふふと笑っているだけ
だった。JASSベトナム事務所と芳村さんの支援でフエ中央病院へ。
投薬と通院を続けた。今日、ヒエウ君と話してみた。
私がベトナム語で「フエウ君、ハンサムになったね」と
冗談を言った。ヒエウ君は「サウ(ハンサムじゃない)」と
答えた。しっかりと通常の会話が出来ることを確認した。
学校へはいけないが、脳の障害が少しずつ改善してきた
ことが分かる。母親は右手の麻痺を改善するため
鉄アレーでリハビリをすると言っていた。8年間の支援中、
紆余曲折があった。また、完全に回復したわけではない。
しかし、今年の春、まともな会話や受け答えさえ出来なくなった
時の母親の落胆振りを思うと、少しほっとした。
里親の芳村さんに感謝すると共に
引き続き母親とヒエウ君への物心両面の支援が必要である。
投稿者 koyama : 2005年11月24日 19:50
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