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2013年09月09日

リー君と話し合い:D大学生さんとうちあわせ

午前6時半、起床 快晴

午前7時朝食。「フォー・ガー(鶏肉米麺)

午前9時前、電動バイクでベトナム事務所へ。

ベトナム事務所ではスタッフの皆さんが
真面目に仕事をしている。ご苦労様。

日本のD大学で国際関係を学んでいる学生さんも
ベトナム事務所スタッフ体験をしている。

日本語教師の「今晩は」先生

ベトナム事務所の重鎮(体重だが)になりつつある
ソン君。

会計部長(家庭でもベトナム事務所でも)



昨日の結婚式のカラオケで疲れたのだろうか?
TOMY先生。隣りは、D大学の事務所体験の
S君。

当面の重要問題について、集中的に論議。
方針を出す。


続いて、リー君問題について3人で話し合う。

リー君はこの1ヶ月程の間に「ギャンブル」に入れ込み、
バオミンさんやJASSスタッフに対して「横柄な態度」
を取るようになった。

昨夜、私に電話をしてきた。
「俺はラオスに行く。借金取りに追われ、当面
120万ドン(60ドル)を支払わなければならない。」
と言ってきた。

バオミンさん・税田さんと相談し、このまま放置して
おいては、ラオスに行き、「麻薬の運び人」となり、
捕まり死刑判決が出る可能性もある。
何としてもラオス行きを止めたいとの話をする。
具体的には、リー君が、オートバイを売り、
そのお金で「ギャンブルの借金」を返すと言っている。
しかし、オートバイを売ってしまったら、リー君は
フエでは生活できない。移動ができない。
そこで、私がリー君からオートバイを買う。
条件として、毎日コツコツと仕事をし、少しずつ返す
ようになったら、オートバイを「リー君に貸す。
完済したら「返還」する、という方法を3人で協議し
決める。
警察が移転し、この1週間、生活費が入らないので
私が毎日15万ドン(750円)をリー君に上げている・・・。
リー君の新警察でのオートバイ警備の仕事が出来る
ように「政治工作」をする、などを3人で協議。

リーを呼び、リーが上記の条件を飲めば、
リーを引き続き支援するとの方針を決定。

午前10時、リーをベトナム事務所へ呼ぶ。

リー君に先ほど小山・バオミン・税田の3人で協議した
内容での今後の生活についての提案をする。

リーは、内容を受諾する

午前11時から午後1時過ぎまでD大学の
学生さん2人と懇談。
大学に「フフェアー・トレード会」のような
ボランティア団体を作り、「子どもの家」の
刺繡等を買って、販売したいとのこと。
協力することを約束する。

D大学の学生さんは、大変真面目な学生さんだ。
出来るだけ協力したい。

午後1時半、宿舎着。途中で「菓子パン2個」と
ロングライフミルクを買い昼食とする。

午後3時過ぎまで昼寝。長時間の話し合いでかなり
疲れる。

読書。「第1次世界大戦」について。
「イスラエル・パレスチナ問題」の歴史的な
意味を理解する。最高責任者はイギリス。
イギリスの「二枚舌・三枚舌」が遠因。イギリスの
責任は重大だが、帝国主義国は、その責任感は
ない。

午後5時過ぎ、税田さんから電話。

リーが「明日から仕事をすると言っていたが、仕事は
しない」と言っているとのこと。
「早く、オートバイを買って欲しい。小山先生が
買わなければ他の人に売ってしまう」と言っている
との連絡あり。

ばか者。自分を何様だと思っているのだ。
この1ヶ月間、リーは、相当自分が「お偉いさん」に
なったと思いあがるようになってしまった。

私がリーのオートバイを買ってあげるというのは、
事実上、預かってやり、『真面目に仕事をして
毎月・毎日でも少しずつ返済するようになりだしたら、
オートバイをリーが自由に使っていいよ』という意味
であり、朝のバオミンさん・税田さんとの話し合いの
際もその点は理解させていたのだ。ただ、リーの
オートバイを私が買うという前提は、「毎日仕事を
真面目にして、収入を得ること」だけである。
バオミンさん・税田さん・私の前でリーは上記の
約束を「守ります」と断言した。

しかし、夕方になったら「借金取りが多く、
明日、仕事に行っても電話が多くかかり、仕事が
出来ない。家にまで借金取りが押しかけてくる」と
言っている。

税田さんは「明日から仕事をきちんとするという約束で
小山先生は、リーのオートバイを買うといったのだ。
明日仕事もしないで、オートバイを小山先生に
売ってお金をもらい、また、ギャンブルや、訳の
分からない方向にお金を使うのは駄目」という。

リーは、「それなら、オートバイの業者に売る」と
言って、交流会話は終わる。非常に挑戦的な
態度である。
税田さんからの電話で「リーの高飛車な態度」
「自分の客観的に置かれている位置への無理解」が
良く分かる。

事情は不明だが、この1ヶ月間にリーには、多額の
お金が入っている。リーは、そのお金でギャンブルをし
全て「すって」しまっただけではなく、お金があるとの
強気の気持ちで、背の高さ以上の大金をかけた
ギャンブルをするに至る。その背景には、事情は
不明だが、「自分は、その辺の人間と違って、
特別な、えらい人間だ」との潜在意識がある。
そうしたことが背景にあり、リーは、「身の丈」を
超えた異常な掛け金のギャンブルにはまり込み、
敗北し、借金取りに毎日追われる身の上となって
しまった。毎日電話が多数かかってくる、家まで
借金取りが押しかけてくるという生活になってしまった。

1ヶ月前までは、普通の庶民の生活に満足して
いたリーが何故、こんなに「贅沢で、自分の生活水準
も理解せずに大金の借金をしてしまったのか?」
私もバオミンさん・税田さんも理解できない。
この1ヶ月程の間にリーの生活に何があったのか?

明日からフエにいる伯母さんの家の建築業を手伝う
という約束で、私はオートバイを買ってやる(実際は
日常的にはリーがオーバイを使い、毎日・毎月
少しずつ返済する)ということを考え、リーにも
言ってあった。


現状では、JASSは打つ手はない。リーは、このまま
行くとお金がなくなり、「ラオス」に逃げていく。
その後は、お決まりの麻薬運搬」-逮捕ー死刑の
道が待ち構えている。

私たちベトナム事務所は、20年間もリーに対して
丁寧に対応してきた。現在のリーのJASSに対する
非礼な態度にもあきれるが、リーがJASSに対して
非礼な態度になれる理由は?

午後4時頃、青少年教育の会のKさんから電話。

午後6時過ぎ、ベトナム事務所に来ているI君と電話
で1時間ほど話す。頑張って勉強するように言う。


ーーー
リー君という一人の若者と20年間付き合ってきた。
5歳から25歳の現在まで。

彼の態度が急変したのは、この1ヶ月程前からだ。
原因は不明。

しかし、リー君は「金」と『自分は偉い』という
気持ちにさせる何かがあったのだ・・・・・・。

今後もリーの動向を追い、リーの最悪の事態を
何として避けるよう最大限の努力をしたい。


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9月8日(日)午前3時前(ベトナム時間)の
IOC総会の安部演説やその前後の発言を聞いた。
以下の安部首相・竹田招致委員会理事長の発言は、
福島で被災し、3年半経っても未だに家に帰れない
数十万人の被災者を冒涜するものであった。

『福島第一原発での汚染水漏れに対して、「状況はコントロールされている。決して東京にダメージを与えるようなことを許したりはしない」と安部首相は発言し、
4日の会見で招致委員会の竹田恒和理事長が「東京は水、食物、空気についても非常に安全なレベル」「福島とは250キロ離 れている」。

これらの発言に驚く。

第1に安部氏の発言の「状況はコントロールされている
」のは、全くの嘘である。コントロールされていない。
未だに原子炉の破壊の原因は、地震の影響なのか
津波のせいなのか分かっていない。原子炉の中は
誰も見ていない。3年半経っても福島原発は
「収束宣言」以前の「大事故発生」から何も
分かっていないのだ。だた、毎日大量の水を注ぎ
原子炉を冷やしているだけである。

地下水を通して汚染水が海に流れ、タンクに貯めて
いた汚染水が流出する。こんな状態で安部氏は
よくも「コントロールされている」などと、被災者を
馬鹿にしたことがいえたものだ。
コントロールされているのは、阿部氏が
「原発村の利益集団」にコントロールされているだけ
なのだ。知的水準を疑う。

安部・竹田発言は、「福島は危ないが、
250キロ離れた東京」は全く問題がない。「安全だ」と
言っている。逆に言えば、福島は今でも危ないと
言っているようなものだ。
東京オリンピックを開催するためには、福島は
「ダメ」だが、250キロ離れた東京は安全です、
との説明をした安部・竹田の知性の低さを
悲しみたい。東京でオリンピックが出来るなら
福島は「危ない」と事実上言ってしまう、安部氏と
竹田氏の人間性と知性を知ってしまう。
この種の人間が日本のリーダ層にいる日本の
知的退廃を嗤う。

竹田理事長の差別発言は、マスコミがもっと厳しく
追求すべきである。

東京と福島は250キロ離れているので、福島は
汚染しても東京は大丈夫、という発言は、これほど
福島の被災者を馬鹿にしたものはない。

自分たち東京に住んでいる猪瀬都知事や竹田氏は、
福島から250キロ離れているので、福島は
汚染で苦労していても、東京には影響がない
との馬鹿げた差別発言である。
竹田氏が元何とかの宮の子孫だか知らないが、
天皇・皇后の方が余程、心底から福島の被災者への
思いやりがあるように思えてならない。
東京五輪は決定したが、一体誰が一番得を
するのか?  福島復興は、間違いなく
東京五輪の後方へ追いやられる。既に後方へ
追いやられているのだが・・・・・・

東京オリンピックにかける莫大な費用を
福島原発の被災者に等分して支給して欲しい。

福島の悲劇を今でも忘れない、などと口では
言っても、東京から福島は250キロも離れて
いるので、福島は放射能がひどくても、
東京は大丈夫です、という言葉が何故、竹田氏
から出てくるのか? 根本的な人間性を疑う。
東京オリンピックを推進しようという人間の
知的水準が分かるというものだ。

今、第1にすべきは東日本地震の復興である。
その視点を欠いたオリンピックは欺瞞である。

投稿者 koyama : 2013年09月09日 20:48

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