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2013年07月20日

憲法9条を無傷のまま次の世代に渡したい

午前6時起床  快晴


午前7時朝食。「フォー・ガー」(鶏肉の米麺)

インプラントをいれた反対側の歯がズキズキ痛む。

税田さんと電話でいくつかの問題を打ち合わせ

バオミンさんと来週以降の会議、静岡の会来訪時の
木村百合子記念寄宿舎開所式次第の打ち合わせ


体がいやにダルイ。

しばらくベッドに横になる。体調が良くなったと思って
いたが、はやりフエの暑さも手ごわいもの。
同時にフエに帰ってから昼間の仕事の後、
日本料理店に「居る」という仕事をしたのも
無視できない疲労原因かもしれない。
少し前なら、何でもないことが、やはり少し「つらい」
ものに感ずる年齢になって来た。残念だがしょうがない。


午前11時半、昼食

「海老入り 小麦粉の手打ちうどん」

左の下奥歯3本にインプラント歯を入れた。
2ヶ月後に本場を入れる。現在は、ごく柔らかい
ものだけ食せる。基本的には、右側の奥歯だけ
で食事をしている。数日前から右奥歯が痛くなった。
多分、過度に使っているため、小さな虫歯などの
痛痒が出てきたのでは?と思う。
今は我慢できる範囲内だが、これから2ヶ月半、
フエで活動をする予定だが、2ヶ月半、この
右奥歯で食事が出来るのか? 不安を感ずる。
日本にいれば、直ぐに「かかりつけ」の歯科医に
いけるのだが、ベトナムでは、なかなか医者に
行くには、度胸がいる。
フエのだけの風土病などは、日本よりも医療水準が
高いのだが・・・・。寄生虫や熱帯伝染病、破傷風
狂犬病・・・などの医療研究水準は高い。
JICAの障害児医療支援を長年やってきた経験で
フエ中央病院、フエ医科大、フエ私立病院、
フエ省70箇所の地域診療所との提携での
医療支援を10年ほど行った経験ではあるが・・・・。


午後3時読書
『物語 韓国史』(金 両 基 著」(中公新書)

高校までの歴史では学ばなかったことが分かり
一定程度有益な本だった。人名が細かく多数
出てくるのでうんざりしたが・・・・

百済・新羅・高句麗→最終的には「高麗(こうらい)」
として単独王朝となる。900年代。


1980年に韓国の全羅南道の光州市での
全斗煥首相により「光州事件」があった。
多くの学生市民が虐殺された。
同時に光州市民学生が全斗煥軍事政権に
対して果敢に戦った。

朝鮮半島900年代。初めての統一王朝が
出来る。高麗。

この統一過程は、百済・新羅・高句麗「三国時代」
の百済(朝鮮半島南西部)対新羅・高句麗の
戦いであり、百済(後百済)が敗北し、新羅・
高句麗が勝利し、「高麗」国統一政権が出来た。
その際、高麗王が10の遺訓を残している。
その中に今の全羅南道(中心は光州市)は
は反逆的であり、反乱を起こし権勢にくっつき、
政事を混乱させるので、偉い役職には
登用してはならないという箇条がある。
それから1000年後も光州市のある
全羅南道は、地域的にも差別されていると
著者は書いている。

本書を読んで感ずるのは、紀元前から
中国・朝鮮・日本の間では、和解や争い
など複雑な外交交渉が繰り広げられている
いることが分かる。現在の竹島・尖閣問題、
拉致問題なども日・中・朝の2000年以上に
わたる親善友好・戦争侵略という「外交」交流
の延長線上ではある。
この3カ国は「切っても切れない仲」なのである。
その昔は、中国(隋・唐・・・・・)が圧倒的に
強く、朝鮮は「文治主義」の国家。日本に様々
文化を与えている。仏教、陶器、建築・・・・
2000年以上の朝鮮と日本の関係を見ると
大半の年月は、朝鮮が日本よりも先進国だった
ことが分かる。
今の安部外交は「拉致問題一点解決主義」。
これでは、外交とは言えない。
外交はもっと複雑である。本書では、豊臣秀吉の
朝鮮侵略(日本では「征伐」と言っているが)の
時代背景(中朝日)の説明もあり、世界史的な
視点での東アジアの歴史を知る必要性を
痛感した。

朝鮮の文字「ハングル」は1446年に朝鮮王朝
第4代「世宗王」が『訓民正音」として作った
(作らせた)ものだが、正式に国字になったのは
1945年である。ベトナムの国字も正式には
1945年、日本の敗戦を機に国語になった。
それまではベトナムの共産主義者・民族主義者は
今のベトナム語を使わない運動をしていた。

本書は、明治以降の歴史をほとんどカットしたと
言っても良いほど、短く記載している点は
本書の性格上仕方がないのだろうが、明治以降
の日本・朝鮮・中国関係書を次に読んでみたい。

午後6時半頃、インプラントを入れていない方の歯が
痛くなった。困ったものだ。急いで宿舎にある
『痛み止め』を飲んだ。これから痛みがひどくならない
ことを祈るのみ。

食欲なし。夜、宿舎で読書。

読書「伊藤博文と安重根」(佐木隆三著:文春文庫)
日本滞在中、新宿の心臓病院へ行き、帰りに
新宿駅地下で「古本展」があり、200円で買う。

10数年前に次男とソウルに行った際、どうしても
安重根記念館に行きたくて、ソウルの山の上に
ある記念館まで登った思い出がある。
安重根の「書」を見て、当代まれに見る朝鮮の
知識人だということが分かった。
日本の通説では、ハルピンで伊藤博文を
狙撃した不逞な朝鮮人「安重根」は、不良者
と喧伝されていた。しかし、安重根記念館に
行き、私の思いが180度変わった。

本書の冒頭は、日韓併合から。1910年。
私の父親が生まれた年だ。

安重根は、「両班(リャンパン)」の家庭。
科挙試験に合格した「進士」の家庭。
リャンパンは、文武両道。

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明日は参議院選挙

私は既に「期日前投票」をしてフエへ帰って来た。
今回の選挙の意味は大きい。
安部政権は、衆参の「ねじれ」を解消し、
憲法を変える、戦後の体制を変えることが「本丸」。
選挙ではそのことを「封印」し、国民の目と耳を
ごまかし、参議院選挙で衆参両院で過半数を
取ったら、間違いなく、憲法改悪、9条改悪、
海外で戦争が出来る日本を作る方向に大きく
舵を切ることは明らかだ。
今回の参議院選挙の最大の「争点」は、
今の若者が戦争にいかされるかどうか、だ。
以前「血を流した国際貢献」などという言葉が
踊った時期があった。
自民党の改憲案を見ると「空恐ろしい」。
憲法9条は、200万人の日本人の命、
2000万人のアジアの人々の命の上に
出来た人類の良心を象徴する宝物だ。

l国防軍を作り、間違いなく「徴兵制」へと移行する。
海外でアメリカが行う「戦争」(イラク・アフガン・・・・)
に日本の若者が参戦し、血を流す時代が来ない
ことを望む。
私は明日の参議院選挙で「改憲阻止政党」が議席を
増やしてもらいたいと思っている。

私は既に「前期高齢者」で徴兵はされないが、
若者の皆さんはその可能性大の選挙。

戦争はどんな大義名分があっても人間の死に繋がる。
私の兄も中国で5歳で死んだ。2人のおじさん(20歳
22歳?)も特攻隊で「パラオ」「パレンバン」で死んで
いる。国防軍を作ったり、憲法9条を改悪・廃棄したい
人たちは、自分は常に安全な場所にいて、「他人に
戦争をさせる」人たちだということを知るべきである。

今度の参議院選挙は「憲法9条を無傷のまま
次の世代に渡すかどうか」の選挙だと思っている。

投稿者 koyama : 2013年07月20日 13:09

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