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2011年03月16日

各種業務:富岡ご夫妻と夕食会

終日雨。気温は20度以下。寒い。

午前6時半起床。

午前7時朝食。チャオ・バイン・カイン(キャッサバ芋の麺)と
温野菜。

午前中、メールの受信。返信。多数。

午前11時半昼食。精進春雨麺


2時間ほど横になる。

バオミンさんと当面のスタディーツアーの件で打ち合わせ

メールの送受信。

バオミンさんと東日本大地震について話し合う。


午後5時ベトナム事務所へ。

日本料理店の夕食。

午後6時、富岡先生のご両親と夕食懇談。

午後9時、懇談会閉会。

雨の中19人の来客あり。

テレビで枝野官房長官記者会見を見る。
「嘘に騙されないで、落ち着いて行動して欲しい」
と繰り返し国民に訴えていた。

しかし、今回の大地震で一番嘘を言っているのは
菅首相である。

大地震の翌日菅首相は福島原発を30分間視察した。
その際、「今回の大津波・大地震は想定外のものだった
ので致し方ない」という趣旨の発言をし、東電の対応を
擁護していた。

菅首相の「想定外」という発言は嘘八百である。
地元の人たちは、既にこうした事態を想定し、東電に
対策と改善を求めていたのだが、東電側が無視をし
対策を取らなかったために、今日の原発事故を招いた
のである。今回の福島原発は、あえて言えば、
東電の無策による「人災」とも言える。

以下、2007年7月24日に東電社長宛てに日本共産党
福島県委員会などが行った申し入れである。
東電がこの申し入れに耳を傾ければ、今日の原発事故
問題は起こらなかったことが分かる。

(以下、資料は京都のT氏より送信)

福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ
                          2007年7月24日

東京電力株式会社
取締役社長 勝俣 恒久 様

日本共産党福島県委員会
委員長 最上 清治
日本共産党福島県議会議員団
団 長 神山 悦子
副団長 宮川えみ子
幹事長 藤川 淑子
原発の安全性を求める福島県連絡会
代 表 早川 篤雄



福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ

 東電柏崎刈羽原発の中越沖地震への対応は、福島県民に大きな衝撃をもたらしたばかりか、多くの国民にも疑問と不安をもたらしている。東電がこれまでどんな地震にも大丈夫という趣旨の主張を繰り返してきたことと裏腹に、消火活動が出来なかったり、放射能を含む水が海に流出したり、放射性物質が3日間も主排気筒から放出されたり、原子炉建屋などの地震の波形データが大量に失われている。

 そもそも、1995年に阪神淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震の岩盤上の地震動の記録は、日本の原発のなかでもっとも大きい地震に備えるとされる中部電力浜岡原発の設計値を越えていた。このことは1981年に原子力安全委員会が決定した原発の耐震指針の基礎が崩壊したことを示したものであった。


 以来、私たちは、国と電力会社に対して、耐震指針の抜本的見直しと原発の耐震新指針の確立を求めてきた。2006年、原子力安全委員会は「新耐震指針」を決定したが、原子炉を岩盤でなくとも建設できるとか、活断層がない場合の規定が曖昧など大きな後退や問題をもつものであった。


 今回発生の中越沖地震で柏崎刈羽原発を襲った揺れは、設計時の想定を最大3.6倍と大きく上回った。これまで兵庫県南部地震の事実を突きつけられても、原発の耐震性は大丈夫としてきた政府と電力会社の説明は完全に覆されていることを率直に認め、以下の対応を早急に取るよう求める。


中越沖地震から教訓として何を取り入れて対応したのか、また対応しようとしているのか。その上に立って、福島原発10基の耐震安全性を総点検すること。


東電は、柏崎刈羽原発の設置許可申請時におこなった海底調査で、今回発生した中越沖地震を引き起こした断層があることをつかんでいたことが判明している。
 これまで福島原発立地周辺の断層調査の全容と安全審査の対象にしたのはどの断層で、対象からはずしたのは何かを明らかにすること。


発電所内の自衛消防隊の消火体制の確立・強化をはかり万全をはかること。


福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。
 柏崎刈羽原発での深刻な事態から真摯に教訓を引き出し、津波による引き潮時の冷却水取水問題に抜本的対策をとるよう強く求める。

危機管理体制の再点検を行い、その結果を速やかに公表すること。

以 上

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◆破局は避けられるか――福島原発事故の真相          広瀬隆

2011年3月11日、東北地方三陸沖地震が起こって、福島第一原発1号機で格納容器
内の圧力が異常に上昇し、そのあと建屋が爆発。続いて3号機も同じく爆発。さら
に2号機は、格納容器内にあるサプレッションプール(圧力抑制室)が破損した。
破損が進めば絶望的な破局に向かう。これと並行して、日本人の頭の上に大量の
放射能放出を始めた。一体、何が起こったのか。

○「想定外」の言葉を濫用する電力会社とマスメディアの異常津波そのものによ
る天災は、避けることができない。これは日本人の宿命である。
しかし福島原発で起こったこの悲惨な事故は人災である。それを起こした責任者
は、電力会社だけではなく、これまで何もこの事態を警告をしなかったテレビと
、テレビ
に出てデタラメを解説している専門家と呼ばれる大学教授たちである。

2011年3月11日14時46分頃、北緯38.0度、東経142.9度の三陸沖、牡鹿半島東南東130km
付近、震源深さ24kmで、マグニチュード9.0の巨大地震が発生した。マグニチュー
ドが当初8.4→次に8.8→最後に9.0に修正されてきたことが、疑わしい。原発事故
が進んだために、「史上最大の地震」にしなければならない人間たちが数値を引
き上げたのだと思う。これは四川大地震の時に中国政府がとった態度と同じであ
る。

地震による揺れは、宮城県栗原市築館(つきだて)で2933ガルを観測し、重力加
速度の3倍である。しかし2008年の岩手・宮城内陸地震では、マグニチュード7.2
で、岩手県一関市内の観測地点で上下動3866ガルを記録している。今回より大き
い。

NHKなどは「1000年に1度の巨大地震」と強調するが、この東北地方三陸沖地震の
実害と、原発震災を起こした原因は、津波であった。では、津波の脅威は、誰に
も予測できなかったものなのか。日本の沿岸地震では、ほんの100年前ほどの1896
年(明治29年)の明治三陸地震津波で、岩手県沿岸の綾里(りょうり)では8.2m
、吉浜(よしはま)24.4m、田老(たろう)14.6mの津波高さが記録されている。
「想定外」の言葉を安っぽく濫用するなとマスメディアに言いたい。被害が出た
あとに、被害を解析してくれても困る。事故後に、「想定できなかった」という
ことは、
専門家ではない、ということだ。すべて私のごとき人間に想定でき、昨年8月に発
刊した『原子炉時限爆弾~大地震におびえる日本列島』(ダイヤモンド社)に書
いたことばかりが起こったのである。電力会社が「故意に想定しなかった」だけ
であり、想定しなかったその責任は、被曝者に対してきわめて重大である。

○冷温停止に至っているのは原子炉11基のうち3基だけ

昨年のことから理解しておくべきである。昨年3月25日に、1971年3月26日に運転
を開始した福島第一原発1号機について、東京電力は、この原発が40年を迎えると
いうに、超老朽化原発の運転続行という暴挙を発表し、60年運転も可能だと暴言
を吐いて、原子力安全・保安院がそれを認めた。これは福井県の敦賀原発・美浜
原発に続く、きわめて危険な判断であった。さらに昨年10月26日、営業運転開始
から34年が経過した老朽化原発・福島第一原発3号機でプルトニウム燃料を使った
危険なプルサーマル営業運転に入った。

地震発生時の運転状況は、○福島第一1・2・3号機は運転中→スクラム(緊急自動
停止)4・5・6号機は定検停止中○福島第二1・2・3・4号機はすべて運転中→スク
ラム。制御棒が挿入され、核分裂反応は、全機が停止した。しかし……

地震発生後、原発は「止める」「冷やす」「閉じ込める」機能があるので大丈夫

と宣伝してきたが、ほかの原発も含めて、自動停止した11基の原子炉のうち、原
子炉内の温度が100℃以下で、圧力も大気圧に近い状態で安定した「冷温停止」に
至っているのは、地震4日目の14日現在、福島第二原発3号機と女川原発1・3号機
の3基だけであり、残り8基が迷走運転中である。

○炉心溶融(メルトダウン)は2800℃どころか、わずか600℃で起こる
電気出力100万kW原子炉では、熱出力がその3倍の330万kWある。この原子炉では、
原子炉自動停止しても、その後に核分裂生成物が出し続ける崩壊熱は、1日後にも
、1万5560kWもある。またその発熱量がどれほど小さくなっても、永遠に熱を出し
続けるので、燃料棒が原子炉にある限り、それを除去し続けなければならない。
なぜなら、原子炉という閉じ込められた容器内では、熱がどんどんたまってゆく
からである。

それを除去できなければ、水は100℃で沸騰するから、水がなくなり、燃料棒がむ
き出しになる。そうなれば、超危険な放射性物質が溶け出し、燃料棒の集合体が
溶け落ちる。それが炉心熔融であり、メルトダウンと呼ばれる。燃料棒の集合体
が次々に溶け落ちると、炉の底にたまって、ますます高温になり、灼熱状態にな
る。やがて原子炉圧力容器の鋼鉄を溶かし、お釜の底が抜けると、すべての放射
性物質が、外に出て行く。これが「チャイナ・シンドローム」と呼ばれる現象で
ある。

一方、燃料棒被覆管のジルコニウムが水と反応して酸化されるので、水素ガスを
発生する。水素ガスの爆発限界は、最小値が4.2%であるから、この濃度になれば
爆発する。原子炉の正常な運転条件は、福島原発のような沸騰水型では、280~290
℃、70気圧である。従来は燃料棒の過熱温度が2800℃で炉心溶融が起こるとされ
ていたが、スリーマイル島原発事故などの解析によって、実際には600℃で起こる
ことが明らかになった(2009年7月6日~7日にNHK・BS1で放映されたフランス製ド
キュメント「核の警鐘~問われる原発の安全性」)。NHKなどは、御用学者を動員

て「史上空前のマグニチュード9.0」を強調しているが、建物の崩壊状況を見て分
る通り、実際の揺れは、兵庫県南部地震(阪神大震災)のほうがはるかに強烈だ
った。この地震被害の原因は、揺れではなく、ほとんどが津波であった。

○地球の動きがもらたす未曾有の「原発震災」が現実化した
福島第一原発では、地震から1時間後、15時42分に全交流電源が喪失して、外部か
らの電気がまったく来なくなった。あとは、所内の電源が動かなければ、何もで
きない状態である。ところがそこに津波が襲って、15時45分にオイルタンクが流
失して、さらに配電盤などの配線系統が水びたしになって、内部はどうにもなら
なくなった。初めは炉心に水を注入するためのECCS(緊急炉心冷却装置)を作動
したが、すぐに注水不能となった。非常用ディーゼル発電機はまったく作動しな
い。電気回路が大量の水を浴びて、配線系統がどうにもならない。コンピュータ
ーも何も
かも、電気がなければ何もできない。

このような所内電源と非常用ディーゼル発電機による電力のすべてが失われた事

に備えて、原子炉隔離時冷却系と呼ばれるECCSの一種がある。これは、炉心の崩
壊熱による蒸気を利用してタービンを起動させ、ポンプを駆動して注水する装置
である。しかし、これも制御機能が失われれば、駄目になる。

そもそも、地震発生当初から、非常用ディーゼル発電機がまったく働かないとい

のだから、電源車が到着したかどうかに鍵があるのに、その最も重要なことにつ
いて
さえ、報道されなかった。テレビの報道陣が、いかに原発事故について無知であ
るか
をさらけ出した。

そして1号機の原子炉内の水位がぐんぐん下がり始めた。非常用復水器と原子炉隔
離時冷却系によって、何とか水位の復帰につとめたが、格納容器(ドライウェル
)内の圧力が、設計上の使用最高圧力4気圧をはるかに上回る8気圧に達している
可能性が高く、加えて、除熱ができていないので、水位が下がってゆき、4メート
ルの燃料棒の頭は、1メートル以上が水の上に顔を出した。

事故の経過を見ると、悲観的にならざるを得ない。もうすでに、事故解析の段階

過ぎたようだ。15日昼頃には、敷地内での放射能が通常の360万倍に達した。
テレビでは、コメンテーターも政府もみな、微量、微量と言い続けた。ここまで
くれば、みな、おそるべき犯罪者たちである。さらに2号機では、格納容器の破
損が起こり、4号機では建屋内の使用済み核燃料のプールが沸騰を始めたという
。ここには、原子炉より多くの放射性物質が入っている。作業者が近づけない場
所である。福島第一原発の6基のうち、1基がメルトダウンすれば、そこには職
員がいられなくなる。すべてを放棄して逃げ出すだろう。あとは連鎖的に事故が
起こる。

この発電所には、全部合わせて、事故を起こしたチェルノブイリ原発の10倍を超
える
放射能があると思われる。あとは、この放射能が無害であると、政府と原子力安
全保安院と電力会社とテレビの御用学者たちは言い続けるはずだ。もし日本の国
民が愚かであればそれを信じて、汚染野菜を食べることだろう。明日、すぐには
死なないからだ。しかし間違いなく発癌することが分っている。津波の被害でみ
な、泣きそうな状態になっているというのに、その上に放射能を浴びせるとは、
ひどすぎると思わな
いだろうか。子供たちを守れるのは、事実を知っているあなただけである。


『原子炉時限爆弾』で、私はこう書いた。

──「10年後に、日本という国があるのだろうか」と尋ねられれば、「かなり確
率の
高い話として、日本はないかも知れない」と、悪い予感を覚える。……この先に
は、まったく報じられない、とてつもなく巨大な暗黒時代が待ち受けているのだ
。その正体は、想像したくもないが、人知のおよばない地球の動きがもたらす「
原発震災」の恐怖である。──と。

 その通りになってしまったのだとすれば、悔やんでも悔やみきれない。

投稿者 koyama : 2011年03月16日 08:30

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