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2010年11月06日

ベトナム事務所員会議

終日雨。これで何日目になるのか?

午前5時起床。読書「ポピュリズムへの反撃」(山口二郎:角川)
民主主義について学ぶべき点、多々あり。

午前7時、朝食。ブンボー。

朝日・読売・毎日・東京・産経・赤旗の社説(主張)を読む。
(赤旗は一般記事)

全社説が「尖閣諸島流失ビデオ問題」であった。(赤旗はTPP
環太平洋戦略的経済連携協定)

朝日・毎日は、ビデオ流失は、国家情報の管理に重大問題あり
との点に力点がおかれた社説。

東京・読売・産経は、「ビデオで中国との尖閣諸島問題に
ついての真相を世界に明らかにできた、政府がビデオを
公開しなかった点に大きな問題がある」という趣旨に力点が
置かれていた。

赤旗は、両者の中間。

私は東京・読売・産経の主張に意見が近い。

石原都知事は、「『冗談じゃない。実態を見てもらいたい』
という内部告発だろうが、結構なことじゃないか」と述べた。
石原知事は「尖閣の領有権を中国が主張する法的、
歴史的根拠は何なのかを、公式に政府から中国に質問したらいい。
すべきだし、国民もそれを望んでいる」と政府に注文をつけた。
(11月6日毎日朝刊)

私の一番嫌いな石原都知事と私はほぼ同じ意見である。

午前8時、ベトナム事務所へ。

午前8時半、ベトナム事務所員会議。


男性スタッフは、「ぱっちりシート」(目の疲れを取る)を
目に貼っての撮影。



(ソン)バンベー38号の担当部分を取材した。
    渡辺和代先生の航空券関係の仕事
    明日、「子どもの家」へ行き、里親への新年の
    挨拶の手紙につける写真を撮りに行く。

(原田)「子どもの家」案内文を作成
     バンベー38号関連で各地の会に原稿依頼
     日本料理店のこどもたちにインタビュー。
     静大留学生のアンさんに連絡
     日本語学校特進3(静大留学コース)の説明会、
     今週の火曜日から授業開始。
     フエ高等師範大学学長等と話し合い

(富岡)フエ高等師範大学3年生の授業を一人でした。
     日本語学校中級授業(作文を始める)

(フーン)火曜日 フエ高等師範大学
      週3回授業


(古竹)フエ高等師範大学1年・2年・3年の中間テスト(反応良い)
    日本語学校静大留学コース(特進3)更に反応よい。8人

(土井)静大留学コース(特進2)の授業
     同特進3の授業(生徒は初めて日本語勉強する。)
     フエ高等師範大学会話(反省する点もある)

(フオン)特進2
     特進3 (週4回教える)
     日本語学校中級 来週火か木に定期テスト

(ハン)こどもたちの手紙翻訳
    奨学生の名簿作り
    バンベー原稿依頼
    11月9日A11よりターオさんの誕生会。

(アン)「フェリシモ」の仕事で各所に連絡、うまく行っている。
(ミン)バンベー38号関連の仕事は多すぎの準備は終わった。
    来週の月・火位に原稿が届く予定。
    今後のスタディーツアーの日程を考える
    税田さんが11月11日午後8時40分、フエに到着する。
    12月24日のクリスマス会。会場が既に一杯になっている。
    12月23日も視野に入れて、クリスマス会を考えたい。
    11月20日(土)午前9時から「子どもの家」創立16周年
     記念式典を行う。正装で参加して欲しい。
     記録係りは原田先生



ベトナム事務所員会議終了後、日本語学校教師会議


私とバオミンさんは、3階のブライセンベトナム支社へ。
明日からブライセン本社の担当者2人が6日間ほど
フエに滞在し、ブライセンベトナム支社への技術指導等を
行う。
ブライセン本社からの指導者の指導内容、指導日程等を
事前に説明しておく。

午前11時半、昼食。豚肉入りの「おじや」。


1時間ほど昼寝。


読書「ポピュリズムへの反撃」(山口二郎著:角川書店)読了。
本書は著者が2008年から2010年にかけて「フォーラム神保町」
での講演に加筆・再構成したもの。
政治に興味のある方は一読の書である。
著者は民主党のブレインの一人でもある。社会民主主義者
と自称している。
ポピュリズムという言葉を「大衆迎合主義」などと訳しているが
元々は、アメリカの労働者や貧しい人々が、アメリカの政治は
一部の上流階級に独占されていると主張し、そこから生まれた
もの。平等を求める政治運動だった。
19世紀末米国には、「ポピュリスト党(人民党)」という政党が
民主・共和党に次ぎ、第3党だった。
日本では小泉内閣から新聞雑誌などに「ポピュリズム」と言う
ことばが頻繁に登場し、マイナスの用語として使われている。
著者は、ポピュリズムの歴史と民主主義の歴史を辿って
いる。

小泉流ポピュリズムは、「悪と善」と人間を分類する。
それに伴い、「悪の官」「善の民」、悪の生産者対善の消費者
、悪の業界団体・労働組合、医師会、郵便局長会・・・対、
民間という対立構図を作り上げ、一方を徹底的に叩く手法。
これは、ヒトラーがユダヤ人を攻撃する際に使用した手法と
同様。第1次世界大戦で敗北し、多額の賠償金とインフレで
苦しみを味わっているドイツ人に「大金持ちのユダヤ人、
ドイツ人の利益を横取りしているユダヤ人をやっつけろ」
とのスローガンの下に国民を上げてのユダヤ人排斥へ
と行く手法である。小泉「改革」は、郵政民営化が構造改革
の全て、のようなスローガンを掲げ、国民も小泉の呼びかけ
に応え、小泉を選挙で圧勝させた。しかし。構造改革が
何かも、郵政民営化がどうなるのかの具体的なものも
ないなかでの「単純化」したスローガンであった。
著者は民主党の政策作成にも協力したと書いているが、
現在は幻滅している。しかし、と言って最終章で
二人の作家の言葉を引用している。
堀田善衛「自由と解放の後には幻滅が来ないとしたら
そっちの方が不思議なのであって、自由と解放の輝光
があまりに美しかった場合、その後に来るものが、
絶えることのない政党間の抗争であり、裏取引であり、
不決定でであり、旧悪の暴露合戦であったりした時、
幻滅は不可避である」。

丸山眞男「したがって、こういう政治と言うものをベストと
考える方は、容易に政治に対する手ひどい幻滅、あるいは
失望に転化します。つまり、政治的な権威に対する
盲目的な信仰と政治に対する冷笑とはうらはらの形で
同居している。政治にベストを期待することは、強力な
指導者による問題解決の期待につながる」。

自民党から民主党に政権交代をさせた多くの国民は
現在の民主党の「体たらく」に幻滅と失望を感じている。
しかし、堀田・丸山氏が言うように「幻滅と失望」を
忍耐強く乗り越え、時間をかけて民主主義は進んで
行くものだ・・・・。
最近の政治学では「熟議」ということばが使われるそうだ。
熟成した論議。情報を共有し、事実に基づいた論理的な
論議が必要ということ。
小泉ポピュリズムの「前車の轍を踏まない」ようにするため
には、社会全体が「熟議」に慣れる必要がある。
全ての事柄を単純に「善悪」「赤白」に分けて理解する
思考方式が日本では一層強まっている。危険な兆候で
ある。

午後5時過ぎ、ベトナム事務所へ。雨。

午後5時半、日本料理店のこどもたち・日本人教師の
皆さんと夕食。

雨の中、既に5時半時点で来客あり。日本人。


マグロ一本届く。トゥオイさん・チャンさんが捌く。

お寿司には、どうしても「マグロ」はつきもの。

今日は9人の来客。

タイ人  4人
日本人 1人
豪州   1人
英国   1人
オランダ 2人


一度に9人が来店したので厨房は大忙し。
日本語の先生方が手伝ってくれたので
何とか無事に調理が出きる。



天ぷら定食


ヒエウさんは「太巻き」を作れるようになった。


富岡先生も手伝ってくれる



欧米系の来客は英語観光ガイドブック「ロンリープラネット」
を読んで、支援したいと言う気持ちで日本料理店に
来てくれている。
英国・豪州のカップルと話す。ロンリープラネットを
読んできた。素晴らしい活動をしている。応援したい。

オランダのカップルは、日本料理店に貼ってある
写真とロンリープラネットの「MR.JASS MAN」
と言う記事を読んで、私に「どうしてフエで活動しているのか?」
と質問してきた。

午後9時過ぎ閉店。

雨の中、帰宅。


投稿者 koyama : 2010年11月06日 09:29

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