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2010年09月02日

ベトナム65回目の「独立記念日」

快晴午後小雨。


午前4時に目覚める。

午前9時まで読書。「泥の河・蛍川」(宮本輝:新潮文庫)読了。

村上春樹の本を読んでいると頭がフワフワして来る。

宮本輝は私と同年齢ということもあり、ほぼ私の幼年期体験
と一致している。

宮本輝は父親の事業の失敗で「大阪・愛媛・富山」と引っ越している。

「泥の河」は昭和30年(1955年)の大阪の川筋の貧困街を
舞台にしている。船上生活者(同時に船上売春)の姉弟と
主人公の交流。貧しさの中にもしっかりとして人間の
存在と矜持を持った生き方をしている時代風景が描かれている。
落ち着いて読むことが出きる。貧しくても「金・金・金」と下品な
生き方をしない1955年の頃の日本人の家庭をしっかりと
描いている。

「蛍川」も富山県の田舎を舞台にした、やはり貧しく複雑な
家庭の中3男子と父親その後妻の微妙な心理。
この家庭も父親が事実上の倒産・破産をしている家庭。
昔は大きく事業をしていたのだが・・・・。

宮本は第1作の「泥の河」で太宰治賞を受賞。
翌年書いた2作目の「蛍川」で芥川賞を受賞。

蛍川も泥の河も淡々と書かれているが、当時の生活困窮者へ
の温かいまなざしを感ずる。

古本屋で100円で買った。文学が商業出版となると
内容とは全く関係なく、本はただ同然となってしまう。
古本屋で100円で買った「泥の河」「蛍川」は、何十倍もの
価値がある。本とは不思議なものである。内容の素晴らしさと
値段とは相関関係にない。

7月に日本へ帰り本屋へ行った。旅行先でも必ず駅前の
本屋に寄る。

池上彰の本ばかりがうずたかく積まれていた。
NHK子どもニュースだったか?のお父さん役だった人。
急に民放にで出て「ブレイク」。アナウンサーなので
特別専門の知識内容を持っている訳ではない。

この人、本を書くネタがもうなくなるのではと思うほど
本を書いているが・・・・。一時の流行だけ、売れればよい
との本業界の実態が本屋を巡ると垣間見える。

午前10時半、ブランチ。昨日の残りの「春雨麺」。
生のもやしを入れて食べる。


メール受信。送信。

おだやかな「国慶節」休日である。

読書「若き実力者」(沢木耕太郎著:文春文庫)
これも古本屋で100円で買った本。1973年発行。
確かに活字が小さい。


沢木耕太郎も私と同年齢。

1970年代を「疾走する12人の若者」を追うドキュメント。

ゴルフの尾崎将司、演劇の唐十郎、政治家河野洋平、
日大全共闘議長・秋田明大、作家・畑正憲、将棋・中原誠、
イラストレーター・黒田征太郎(「子どもの家」に来た)、
映画・山田洋次、ヨット・堀江謙一、歌舞伎・市川海老蔵
指揮者・小沢征爾。あとがき 井上陽水。

部屋の掃除、洗濯、布団干し。

午後1時過ぎ「午睡」。

その後、ゴルファーの「ジャンボ尾崎」と「唐十郎」を
読む。尾崎はほぼ私と同年齢。唐は5歳ほど上。
まだ20代の著者が20代の尾崎と30になるかならない
かの唐十郎の人生を書く。

尾崎は西鉄ライオンズに期待されて入団するが、野球賭博で
球界永久追放された「池永」の好成績の影で沈没。

数年でゴルフに転じる。大きな人生の進路変更・賭けである。


唐は、父親が教育映画関係の仕事していた関係で
子役で映画に出ていたが、あまり才能を出さなかった。
父親が医者になることを希望していて、東邦医科大付属
高校に入学するも振るわず、明大演劇科に入学。
真面目な学生だったようだ。学生運動に没頭。


午後雨が降ってくる。


静大現地説明会についての日程・分担等を再確認する。
当面のスタディーツアーを確認。分担等。

午後5時半、フエ缶ビールを飲む。


午後7時半、読書「「若き実力者」(沢木耕太郎著:文春文庫)

今日は一歩も外に出なかった。

夕食は冷凍しておいた「チャオ・バイン・カイン」を解凍して
食べる。


投稿者 koyama : 2010年09月02日 11:35

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