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2008年12月04日

地球の歩き方ミニツアー参加者と会食

終日曇り。気温27度。

インターネット事情、非常に悪し。何度やっても繋がらない。
特にYAHOO。

午前5時起床。読書「危機の宰相」(沢木耕太郎著)

午前7時朝食。ブンの精進麺。


今日は終日インターネットがつながらなかった。特にYAHOO。

この3日間ほど雨が降らないので、散歩とバーベルを行っている。

「ハイリーホテル」近くの川に沿った農村の道を散策。

静かな純農村の雰囲気とにおいがする。
道には犬が昼寝をし、牛が歩いている。

あちこちに「広場」があり、雑草が咲き、きれいな花をつけている。


往復40分の行程。つかの間の雨のない日。フエ滞在を楽しむ。

ベーベルは左右と心棒を入れて5キロと軽い。体力の増強ではなく
「維持」。

バオミンさんと電話でいくつかもの問題を話し合う。
フエ市長から静岡市長への伝言を依頼される。

昼食 

午前12時半 30分ほど昼寝。

読書「危機の宰相」(沢木耕太郎著)読了。

1960年安保で辞めた岸信介の後をついで首相に
なった池田勇人。「所得倍増計画」「寛容と忍耐」
をキャッチフレーズに60年安保で高揚した国民の
気持ちを掴んでいく。
その当時保守本流は「安定成長」を主張。
池田首相のみが「所得倍増=高度成長」を主張していた。
明治維新から敗戦までの日本の平均経済成長は4、5%。
戦後1945年から1955年の10年間の経済成長平均8%。
しかし、1959年には経済成長16%となり高度経済成長路線が
始まる。
その裏には、戦前東大でマルクス主義経済学を
勉強し、満州に行った田村敏雄と、「所得倍増論」の
影の理論家となった経済学者下村治がいた。
3人とも大蔵省のキャリアだが、出世競争から脱落し、
一度は死に直面した経験がある。
池田は「重い疱瘡(ほうそう)にかかり死に掛けている。
5年間闘病生活を続け、事実上大蔵省を辞めさせらてた
格好になる。
田村敏雄は大蔵省に入省するが肌が合わず、満州国の
行政官となり、最後まで満州国に残り、ソ連の捕虜となる。
シベリヤ抑留。九死に一生を得て帰国。
下村治も東大を出て大蔵省に入るが結核になり
休職。所得倍増計画の経済面のプランは下村治、
仕掛けコーディネートは自民党宏地会事務局長の田村。
そして演者は池田となる。戦後15年。まだ日本経済は
高度成長する時期ではないというのは、当時の経済学会、
保守党政治家の共通認識だった。そうした時代に
所得倍増をぶちあげた池田首相とそのブレーンにはある意味で
卓見があった。池田の高度経済成長路線は確かに
1960年代に日本人の生活を豊かにした。
更に70年代、80年代のバブルへと続く。
しかし、その後50年たった21世紀の今日の時点で
高度経済成長路線そのものが果たして「いかがなものだったのか」
「21世紀にどんな正と負の遺産を残したのか」を改めて
検証する意味はあると思う。
池田首相は私の中1から高校2年までの4年間続く。
懐かしい政治家の名前が出てくる。河野一郎、石橋湛山、
佐藤栄作、前尾繁三郎、黒金泰美、大平正芳、藤山愛一郎、
三木武夫、川島正二郎、福田赳夫・・・・。
本書を読んで「政治的にどのような立場をとる人であっても
それぞれの人生と悩みと喜び」をもち精一杯人生を生きていたのだ
ということが良く分かる。池田首相も60代で喉頭がんで急死
している。

1960年代。1955年の民主党・自由党の「保守合同」。
自民党に元気のあった時代だ。
池田首相から約50年。自民党は既に死に体状態。
麻生首相は「KY首相」とよばれているそうだ。
「空気が読めない首相」だと思っていたら「漢字がよめない
首相」だとのこと。「未曾有(みぞう)を「みぞうゆう」と読み続けた
という。未曾有をきちんと読めないのは、本を読んでいない証拠。
さらに「KY首相」は、「経済が読めない首相」だとも
「解散もやれない首相」だとも言う。
田原総一郎は、「戦後、自民党は3つの役割を担っていた。
①日本を社会主義化しない ②日本を欧米並みの経済国
にする ③対ソ連戦略上の反共の砦」。
今日、この3つは既に達成している。自民党の歴史的役割は
既に終わっている。池田首相時代、自民党は国会で
単独過半数を持っていた。その後の長期低落傾向は
ついに2代に亘り「政権投げ出し首相」を輩出し、
3代に亘り国民の審判を受けない首相を作ってしまった。
「憲政の常道」などいう言葉すら投げ捨てた昨今の
自民党の醜態である。
池田首相の周りにいた人たちは、みな大変な読書家
だった。それから50年。「未曾有」(みぞゆう首相」が
迷走し、暴言を吐きまくっている自分の位置すら
分からないでいる。解散も出来ず、経済再建が優先と
豪語しながら、経済政策すら国会に出せない醜態を晒している。
自民党を支持するかどうかは別にして、50年間で
明らかに自民党の中核にいる人間の質が低下した
ことだけは事実である。2世・3世議員の問題も
質の問題とからみ、その一因ではあるのだろう。
戦後の歴史の中での自民党の役割は既に終わっている。

日本のAさんから電話。

午後6時、地球の歩き方ミニスタディーツアーの方と会食。



バオミンさんと一緒。21世紀の世界のあり方。
アジアは支援するのか、アジアから学ぶのかなどの
話をする。私は「21世紀はアジア、アフリカ、インドなどから
学ぶ時代」という意見。


午後8時半、「ハイリーホテル」へ戻る。


読書「ノルウエイーの森(上)」(村上春樹著:講談社)
古本屋で300円。

投稿者 koyama : 2008年12月04日 18:05

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