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2008年11月15日
終日読書
晴天
40日間の日本での講演会。大使館、JICA訪問と確かに
疲れた。今日は終日、ホテルで休息。
明日からの静岡大学とのお付き合いに備え、体を休ませる。
読書「自壊する帝国」(佐藤優著;新潮社)読了
ノンキャリア外交官としてソ連での情報収集の実情を記している。
ソ連もベトナムも同じだなと感じたのは、「ブンデルシャフト」
(お互いに右腕を交互にして大きなグラス一杯のウオッカを
飲み干す)をしないと「友人」になれず、人間として信用されない
という社会があること。何度もウオッカの一気飲みを行い、
初めて友人となる。その後、自宅に呼ばれて接待され
ウオッカの一気飲みを繰り返して本当の「親友」になれる。
ソ連の政治家もそんな社会習慣を背負っていたようだ。
ベトナムが同様のことをしているのは、ソ連の影響も
あるのだろうが、やはりアジアの「のん兵衛国」の習慣も
あるのだろう。
多くのソ連共産党幹部と付き合っている。ソ連崩壊後の
これらの幹部の去就を記述した部分も興味をそそられる。
反共主義者になった幹部。プーチン政権の幹部になった人、
資本主義バンサイ主義者になった幹部、更にあくまで
共産党に残り、一徹を貫いている幹部・・・。
多くの幹部が「共産主義バンサイ」を叫んでいながら、
本当の腹の中はそうでもなかったという実態は、注目すべき
ものがある。佐藤氏は、組織は外部からではなく「内部から」
自壊すると繰り返し述べている。
投稿者 koyama : 2008年11月15日 08:55