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2008年01月13日

リー君・ハイ君とブランチ

晴天


気温26度。

午前8時起床。1週間の疲れが出た。今朝はゆっくりと寝る。
久しぶりにバスタブにお湯を入れてゆっくりと入浴。

入浴後、メール受信の確認。1月24日からの要人訪日の
日本側での準備が進んでいる。福田もえ子JASS日本委員長
からの連絡。かなり詳細に出迎え、案内などの担当を決めて
くれている。感謝。

午前9時半、私の部屋をノックする音がする。ハイ君。
今朝、10時に食事をすることになっていた。10時に
いきますか?とのこと。「間違いなく、10時に食事に行こう」と
話す。

午前10時過ぎ、ハイ君、リー君と「ハイリーホテル」前の
大衆食堂へ行く。


大衆食堂から見た「ハイリーホテル」
トンチンカンホテルと同額の家賃だが4倍から5倍の
大きさと部屋数。引越しをして本当に良かったと思う。
子どもたち4人、日本人4人の共同生活。今後
不登校・引きこもりの若者の受け入れ施設ともなる。


リー君とハイ君の好きな料理を注文させる。

海鮮鍋。海老、牛肉、魚、イカ、豚の心臓、野菜。

川沿いの大衆食堂で軽く飲みながらブランチ。
さすが朝10時。誰もお客がいない。3人でフダビールを
飲む。


リー君が「トリのビール煮」を注文したいと言う。
この男は、中々美味いものを知っている。トリをビールで煮ると
どんな料理と味になるのか興味がある。リー君は、路上生活
をしている時、外国人のいるレストランなどで色々なことを
していた。結構、外国人から美味しい料理を食べさせてもらって
いたようだ。

●トリのビール煮。姿煮だった。胡椒と塩、レモンにつけて
 食べる。中々美味しい。


宝くじを売るおじさんが来る。1枚5000ドンの宝くじをハイ君・リー君
に買ってやる。1枚5000ドンはお正月価格だとのこと。

宝くじ売り男性を誘い、一緒に食事をする。

フーバン郡の農村に住んでいる、40歳とのこと。
奥さんと子どもが二人。
1枚宝くじを売ると5円の収入だそうだ。1日100枚が目標。
100枚売って500円。朝5時から午後2時過ぎまで9時間
町中を歩いて売りまわると言っていた。
私の周りで自分では何も努力をしないで「濡れ手で泡」状態で
1回50ドルの昼食バイキングを食べている若者もいる。
宝くじ売りの男性の1週間分の収入を1回のバイキングで
消費する若者に、こうして9時間動き回り1日3ドル程度の
収入しかない家庭が農村にはたくさんいることを知るべきだ、
と言いたい。「人のふんどしで相撲を取る」という諺があるが
この種の親の地位、海外支援などに寄生して贅沢を
尽くしている若者を見ると、宝くじ男性が真っ当に見えてくる。

仕上げの食事は「ブン」。(米の麺)。
海産鍋の汁をつけてブンを食べる。日本風に言えば、
『海鮮つけめん』と言ったところ。海産物と野菜の
出汁が出て、美味しい。多くの日本人観光客が
「宮廷料理」という一番不味い料理を高い値段で食べている。
庶民の大衆食堂は、美味の宝庫。本当に美味しい料理が
隠れている。
宝くじさんと4人で午前11時半までビール8本を飲みながら
食事。これだけ食べて一人『吉野屋の牛丼並』1杯程度である。

「ハイリーホテル」へ戻り、昼寝。3時間。

午後3時過ぎ、部屋の掃除。

午後4時過ぎ、夕食の「ほか弁」を買い、ベトナム事務所へ。
税田さんも来て仕事をしていた。本当に真面目な人だ。
日曜日である。ゆっくりと休んでもらいたいものである。

昨日の日記、今日の日記、「子どもと教育」3月号の
原稿と写真を整理する。

「ハイリーホテル」のパソコンにウイルス(トロイの木馬)が侵入し、
全ての写真が取り込めなくなってしまった。
「子どもと教育」の原稿につける写真10枚の選択と
整理も「ハイリーホテル」では出来ない。

昨日の火焔樹日記の書き込みだけで1時間半ほどかかる。
次に今日の日記。必要な写真だけアップしておく。

大相撲を「ロケーションフリー」で見る。
「ハイリーホテル」では、インターネットの力が弱く
ロケーションフリーを見ることが出来ない。
朝青龍復帰で大相撲は盛り上がっているようだ。
朝青龍の負けるのを見たいというお客もいれば、
2横綱を見たいというお客もいるようだ。
私はテレビのスポーツ観戦はあまり好きではないが
大相撲は楽しみにしている。
トンチンカンホテルでは、大相撲を見ることの出来る
ケーブルテレビを切ってしまい、無料のケーブルに
されたため大相撲が見ることが出来なくなっていたい。
久しぶりに大相撲を見ながら仕事をする。

更に「子どもと教育」3月号原稿の推敲、写真の選択などを
行う。原稿の締め切りが1月15日なので、急いで仕上げな
ければならない。過去5年間程の日記の写真を1日ごとに
調べ、必要な写真をピックアップする。かなりの時間と
労力が必要。

午後8時半、昨日と今日の日記、「子どもと教育」の原稿、
必要な写真20枚を選ぶ作業が終わる。
ベトナム事務所を出ると外でリー君が待っていた。
「「ハイリーホテル」に先生の自転車がないので、ベトナム事務所
だと思い待っていたとのこと。
リー君と話しをしながら帰宅。途中の橋の近くでリー君が何か
大声で言っていたが、理由は不明。しばらくするとハイ君が
後ろについてくる。

「ハイリーホテル」到着。ハイ君が夕食を食べていないという。
丁度、税田さんが部屋から降りてきた。税田さんが、
ハイ君とリー君にインスタントラーメンを上げて、作り方を
教えていた。有難いことである。
ハイ君、リー君も私も月から土曜日までは三食用意されている。
しかし、日曜日は各自に任せられている。
ハイ君は12月16日から12月20日の5日間、5万ドン分の
給料しかもらっていない。日曜日の食事代がない。
今日は朝昼兼用で大衆食堂で食事をした。しかし、夕食代が
ない。税田さんの応援で何とかなった。
そこへいくとリー君は「才能」がある。ベトナム事務所前の
レストランやみやげ物店の店員と仲良くなり、今日の午後は
そこでまた、一杯飲んで、適当に食事もしている。こうした能力は
リー君だけのもの。

「ハイリーホテル」の自室に戻り、今日の日記の文章の
部分を書く。

福島の銘酒「奥の松 純米大吟醸」を冷やして飲む。
スルメをあぶって軽く醤油を振ったものをおつまみに
すると日本酒が引き立つ。日本酒のおつまみは
単純なものほど美味しい。


日本の政治をベトナムで見ていると「論争」と「批判」
「闘争」がない。
民主党小沢党首の「テロ特別法」採決棄権問題に
ついて、何故民主党内で「小沢批判」が出ないのか?
党内闘争が起きないのか? かつては自民党内で
さえ「角福40日戦争」などと言われた党内闘争が
あった。

この数年、日本の政治を見ていると「批判」がない。
安倍首相が政権を投げ出したことについても自民党内
で批判がでない。テレビに出て「ペラペラ」しゃべる
自民党議員はいても、党内の本質を突く問題を批判できる
根性のある議員がいなくなった。郵政民営化選挙で
そうした議員を追放したことも原因の一つかも知れないが。
民主党など政党の体をなしていない。小沢党首が突然
読売渡辺恒雄の口利きで自民党との「大連合」を志向した。
その前の参議院選挙で「反自民」を鮮明に打ち出し勝利した
政党である。党首がコソコソと敵対政党の党首と密談した
ことに対して、党内からの批判が起こることこそ正常な
民主主義社会、政党である。民主党の党内から
そうした「小沢党首暴走批判」などは出なかった。
今回の「テロ特別法」への棄権問題もその裏に
小沢党首の「大連合」への未練があるように思われてならない。
何故、今国会の最大の課題と言っていた民主党の党首が
採決に棄権したことに対し、党内から「異議申し立て」が出ない
のだろうか?
こんなところに日本社会の無責任体制の萌芽あるように思えて
ならない。

このところの『小沢大連合暴走』『テロ特別法棄権』問題で
民主党内から「反乱」が起こらないところに現在の
日本の元気のなさを見る思いがする。批判と闘争こそ
進歩・発展の原動力である。

投稿者 koyama : 2008年01月13日 18:33

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