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2007年08月18日

日本料理店フエンさん母親13回忌:地球の歩き方Ⅱお別れ晩餐会

晴天

午前5時起床。
「放浪記」を読む。面白い。
大正10年~15年頃の日記を本にしたもの。
芙美子21歳位。85年ほど前。当時の庶民の生活が
細かく記されている。基本的には今日と変わらない庶民の
思いと生活である。
尾道高等女学校をアルバイトをしながら卒業し、文学の道を
知る。当時、高等女学校卒は社会的には知的エリート層に
入っていたそうだ。
放浪記を書いた頃の林芙美子の思想的底流は明らかに
アナーキーなものである。アナズムの影響を受けていたと
思われる。同時に芙美子は心の芯に破壊的なエネルギーを
持っている。このエネルギーが林芙美子の生きていく
力にもなっていた。カフェーの女給、郭入り口の飯屋、など
社会の最下層でもがき働く毎日。放浪記には食べ物の
記述が多い。豚カツが食べたい・・・・・・。
毎日が日銭の生活。食うや食わずの生活にありながら、
チエホフやロシア文学などをしっかりと読んでいる。
時間があれば、本を読み、読書が現実社会からの逃避
にも思えた。
随所に「物乞い」「浮浪児」が出てくる。芙美子に物乞いを
する。芙美子もその日の食費にこと欠く生活をしながら、
持っているお金をあげてしまう人間でもある。
今で言うキャバレーのホステスさんをする。ホステスさん仲間
との会話は、生きる人間の本質を突く。当時のホステスさんは
樺太の豊原からも来ていたことが分かる。

午前7時、朝食。ブンボー。

午前7時50分、地球の歩き方Ⅱの皆さんの泊まっている
ズイタン・ホテルへ。地球の歩き方Ⅱの皆さんと
県立グエンフエ高校の生徒の交流・ハイキング。
バスでフエ郊外の「ティエンアン山」(天安山」へ。


●地球の歩き方スタディーツアーの皆さん

●グエンフエ高校の生徒さん


ベトナム事務所の税田さんより諸注意。

●バスでティエンアン山へ


徒歩、ベトナム事務所へ。ボランティア貯金関連の仕事。

午前11時50分。石塚さん・仁枝さん・後藤さんと一緒に
日本料理店厨房で仕事をしているフエンさんのお母さんの
13回忌に行く。

自転車で15分ほど。王宮のお堀の中にある「違法住宅」。

家の入り口に13回忌の祭壇と供え物が用意されていた。

1993年9月1日、私はフエに来た。10月にチーラン「子どもの家」
を創設した。フエンさんの弟が入所してきた。その時、姉のフエンさん
を知った。父親が病弱で母親が死亡とのことだった。
弟を「子どもの家」に入所させ、姉のフエンさんと妹を在宅支援
という形で支援を始めた。その後、父親は悪性腫瘍のため胃の
手術をし入院。17歳の姉とフエンさん、妹の3人で生活
しながら、父親の入院・治療を支えていた。フエンさんの家庭に
入るお金は、フエンさんと妹への在宅支援金のみ。
1995年の秋。突然17歳の姉が服毒自殺。ロックさんからの
連絡でこのお堀の「掘っ立て小屋」へ来る。近くの仲間も
みんな貧乏。通夜と葬式を出すお金がなかった。
当時、フエ師範大学で日本語を教えていた渡辺和代さんと
一緒に駆けつけ、葬儀代の全額を出すことにした。
その後、フエンさんは紆余曲折があり日本料理店で働くことと
なった。妹は現在高校2年。在宅支援をしている。

お母さんの祭壇にお線香を手向ける。

日本料理店厨房主任のTHUYさんが料理の手伝いに来ていた。

今日の13回忌は、父親の考えで「お世話になったJASSの皆さん
を招待したい」とのことだった。日程も私たちの都合に合わせて
土曜日の今日となった。

ベトナム料理が出される。トリ・豚・牛・・・・。
暖かいビンビールも。感謝してご馳走を頂く。

父親は長期入院後退院。シクロの運転手を続けるといい、
私たちがシクロを1台購入寄付をした。その後、更に体調が
悪くなり、シクロの運転手が出来なくあり、家の隣に豚小屋を
作り、豚を育てて生計を一部を賄っている。
現在、一対の豚と7匹の子豚。子豚が生まれて6ヶ月ほど飼育
すると1頭70万ドン(6000円程度)で売れるとのこと。

7匹の子豚が生まれたばかり。母豚は1頭で隔離されていた。
大きく貫禄がある。どの世界でも母親強し。

別棟で父豚は7匹の子豚の世話をしていた。ベトナム版
「キーウイー・ハズバンド」。


2時間ほど、ご馳走になり退出。

部屋に戻り昼寝。
そのうち停電。エヤコンも全て消える。暑い。

午後6時半。地球の歩き方Ⅱの皆さんの最終日。
日本料理店でお別れ晩餐会。

税田さんに案内され23人の参加者(多くの女性は
新調したアオザイ着用)が来店。
子どもたちは、早くから今夜の晩餐会に準備をしていた。

税田さんの司会で会が始まる。

私の乾杯の音頭で晩餐会開会

会食。

牛すじ煮込み(鳥取徳岡さん仕込み)
空芯菜の炒め物
マカロニサラダ
コロッケとクシかつ
なすの煮びたし
ご飯・味噌汁
デザート
(ビール・ソフトドリンク飲み放題)




晩餐会の最後に今日の料理を作ったり、接客を担当した
子どもたちを紹介。
左からホンニー店長、トゥーイ厨房主任、チャン(厨房)グエット(接客)

どの子も10年前後「子どもの家」で生活している。
JASSの国際支援は人間を育ていることと説明。

参加者と接客担当のニーさん、グエットさん

午後9時過ぎお開きとなる。
その後、みんなで後片付け。

投稿者 koyama : 2007年08月18日 10:31

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