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2007年07月29日

与党大敗を喜ぶ

快晴

気温35度。湿度60%。

午前7時起床。

午前中、日本、ホーチミンから電話。
メール受信、送信。

読書「真景累ケ淵」(しんけいかさねがふち)
(三遊亭円朝著:岩波文庫)

亡くなった6代目三遊亭円生の落語で部分的に
この噺を聞いていた。全編を通じた噺を知りたくて
この本を読もうと思った。
真景(しんけい)は「神経」の意味。
三遊亭円朝の噺の速記本。明治時代の寄席での
噺であるが、現代の私たちにも十分通じる江戸の
下町の言葉である。円朝は明治維新の文明開化
の風潮にもちょっとではあるが、異論をもっていた
ようだ。


午後4時、バオミンさん、「子どもの家」のメンさんと一緒に
フエ空港へ。
20分ほど送れて内田さんがフエ空港へ到着。

内田さん、バオミンさん、里子のメンさんと一緒にバオミンホテルへ。
酒のつまみをお土産に頂く。


午後6時過ぎからNHK衛星放送、参議院議員選挙結果を
見る。トンチンカンホテルにあったケーブルのNHK衛星放送が
切られているので、しばらくベトナム事務所のパラボラのNHK
衛星を見る。
自民・公明の与党大敗。この間の与党の奢った国会運営はもとより、
世間と御天道様(おてんとうさま)を舐めた政治姿勢が敗因。
数を頼んで強行採決を繰り返し、閣僚などの不正・自殺、
年金問題、金と政治の問題などを正すことも出来ないまま
選挙を迎えた安倍政権・自公与党の横暴に対する国民の
声である。天の声とも言える。かなり大きなお灸でもある。
今回は民主主義のシステムがかなり機能したものと思う。
民主主義社会はこうした形で常に政治をチェックできる
所にその最大の利点がある。ベトナムにいると一党独裁
体制の中では、政治そのものを変えるという国民の
意欲が育ってこない。
民主党が大勝したといっても、本質的には、自民党の
旧福田派(小泉・安倍)が敗北して、旧田中派(小沢)が勝った
とも言えるようなもので、同根異葉の勝敗ともいえる。
それでも安倍「美しい国」政権が国民から不信任を受けたことは
大きな意味があり、政治の流れが変わりつつあることを実感させる。
今後、民主党が安易な「妥協」をせず、野党が団結して与党の横暴を
チェックし、年金・消費税・憲法9条・格差社会をなくすなど国民の立場
にたった政治を行うことが出来るのかどうかが問われるのである。
民主党が腰砕けになる可能性を心配する。
安倍首相は選挙の当初「安倍を選ぶか小沢を選ぶかが
問われる選挙だ」と言っていた。政権選択選挙と自ら
言っていたのである。政権選択を呼びかけながら敗北したら
ぐちゃぐちゃ言い訳を言い、結局「居座る」態度である。
潔く自らの身を処するというのが、真っ当な人間の行動である。
安倍首相は辞任するのが、真っ当な道ではないのだろうか?

東京選挙区でJASS会員の川田龍平氏が当選したことを
祝いたい。時代の変化がこうしたところにも現れている
ように気がする。

自らの選挙区に選挙権もない丸川元アナが当選。選挙の
報道を担当し、自ら投票を呼びかけていながら、自分は3年間も
投票をしていないというペテン師。
自民党がこんなインチキ候補に頼っているから大敗北して
しまうのである。

定員5の東京選挙区で共産党が落選。時代の流れを
感ずる。

今回の選挙を見ていると小泉首相が作り出した「自民党を
ぶっ壊す」路線が見事に結実したということが分かる。
小泉路線は、「競争主義」「民営化」「営利第一主義」。
小泉・安倍路線は、結局、マスコミ受けを狙うことは上手
だったが、自らの本当の支援者である農業・漁業・地方
を切り捨てることを熱心に実践したのである。
その結果、自民党のもっとも強い支持基盤である農民の
離反、格差社会の創出で多くの若者が真っ当に暮らせなく
なった社会を作り出してきた。表面のマスコミ受けだけを
狙った邪道が、結局は墓穴を掘ってしまったといえる。
小泉・安倍路線は、この6年間で自らの支持基盤を
切り捨ててしまい、再構築は難しいところまできてしまった。
「郵政民営化選挙」がその分かれ道だったような気がする。
小泉・安倍自民党は、既に「ルビコン河」を渡ってしまった。
離反していった農民・地方の皆さん、若者が自民党に
戻ることは出来ない。「福祉と平和」の党を標榜して
自民党連立を組んだ公明党も結局、自らのセースル
ポイントの福祉を切り捨て、平和の衣を脱ぎ捨てて
しまった。
今回の選挙結果を受けて、改めて日本に真っ当な社会・
真面目に仕事をすれば、普通に生きられる社会を
作りたいものである。うそをついたり、ずるいことをしても
平然と生きられる社会はもうごめんである。

投稿者 koyama : 2007年07月29日 23:22

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