2007年06月17日
JASS青少年教育の会懇談
晴天
昨日は暑かったが、明け方寒くなる。
午前10時、JASS青少年教育の会、森田さん、加藤さん、
山田さんが自宅来訪。近くの喫茶店で夏のスタディーツアーの
打ち合わせ。3時間半ほど。
8月18日から8月25日までのスタディーツアーの細かい原案に
ついての質問等を受け私見を言う。いくつか内容を変更。
子どもたちとの交流内容、中学校・高校交流等を考えている。
6月20日、6月26日の2回行う横浜市の中学校での全校講演会
の打ち合わせ。
午後2時、自宅へ帰り昼寝。これは長年のベトナムでの生活で
身についてしまったもの。
ベトナム事務所からメール。6月15日のピースボートは
午後9時に日本料理店に到着し、午後10時半頃帰ったそうだ。
日本料理店から関係者が帰ったのは午後11時過ぎだった
とのこと。60人のお客さんがあり、日本料理店としては助かった。
ピースボート自体も気象の関係で海があれ、入港が遅れたので
致し方のないことではる。日本料理店、ベトナム事務所関係者の
皆さんに感謝。
ベトナム等で長男家族と過ごした5日間で何冊かの本を読んだ。
●「漢字の起源」(藤堂明保著 講談社学術文庫)
漢字は象形文字といわれていたが、実際には象形文字であると
共に表語文字でもあった。同一音は基本的に同一の起源と意味を
もった漢字であるという。工、攻、江、肛、空は同一音であるが、
「貫通する」という意味を基調にした同一音の文字。
士が男性生殖器、比が女性器の象形文字から来ているということ・・。
漢字の起源は至って人間的・素朴なものから出発していることが
分かる。
●「もの食うひとびと」(辺見庸著 角川文庫)
10年ちょっと前の作品。当時、共同通信外信部長という要職に
あった辺見庸が退職し、数年かけて世界を「放浪」し、人間が
食べるという基本的なことが世界でどう行われているのかを
実体験する体験ルポ。バングラデッシュのダッカでは、お金持ちの
結婚式であまった食べ物を買い取る仲介業者がいる。仲介業者
が貧しい地域にあまった食べ物を持ち込み売る。更に貧しい人
たちはかなり腐った残飯を食べる。辺見庸もだまされて腐りつつ
ある残飯を食べるが、吐き出す。
フィリピンのミンダナオ島に行き、戦争に負けて日本軍が、
山の奥に敗走し、時々出てきては、島民を襲い人間を食べた
という証言を集める。目撃者がかなりいる。人間が人間を
食べる・・・・・。
チェルノブイリで原発事故で汚染された地域に貧しさの故に
もどらざるをえない人々。放射能で汚染されら食料を食べなければ
生きていけない現実。
食べるという行為を体験することを通して、世界の貧富の差、
どうしようもない理不尽な世の中を告発している。それから10数年、
今、辺見庸が同種の本を書いたらどんな内容になるのだろうか?
●「ネオ階級社会を待望する人々」(林信吾著 KKベストセラーズ)
小泉首相・安部首相になってから「階層格差」が出てきたと言われ
ているが、著者は更に社会は階層格差が固定化し、教育格差から
階級固定社会になっていくと現状を分析している。
貧困階級に生まれた子どもたちは最初から社会に「競争」そのもの
から疎外され、上流階級に生まれた子どもたちは、多額の教育費
を使い、高学歴を手に入れ、引き続き上流階級を形成すると
今の日本の現状に警鐘乱打している。著者は、社会的な競争その
そのものはどんな社会でありうることであり、結果的に差がでること
事態は否定しないが、初めから競争自体出来ない社会が日本に
やってくると警告している。
投稿者 koyama : 2007年06月17日 19:55