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2007年05月14日

JASS観光打ち合わせ

終日曇り・雨模様(雨が降りそう)

トンチンカンホテルの湿度90%。
湿度が高く1日中、ぼーっとしている。体もだるい。

午前7時朝食。フォー。

血圧・体重測定。メールチェック。必要な返事を出す。

午前9時。ベトナム事務所で「JASS観光会社」打ち合わせ。
バオミン社長、サン副社長、税田さん、小山。


打ち合わせの内容は、当面の諸問題。
6月、7月、8月のスタディーツアーなどで既に予約されている
ものについて全て洗い出し、訪問者が困らないようホテル、
レストラン等の予約の再確認をすることにした。
当面、6月15日のピースボートの「子どもの家」等訪問の
諸準備の打ち合わせ。

昼食。インスタントラーメン。
昼寝、1時間。
読書「海も暮れきる」(著:吉村昭)

午後3時、ベトナム事務所へ。新日本料理店工事の進捗状況を
チェックする。
日本料理店内、基本的にはほぼ完成に近づいている。
厨房の外に食器等を洗う部屋を作る。総ガラス張り。ほぼ完成
に近い。

ベトナム事務所3階の刺繍みやげ物店。テラスに1部屋増築。
ほぼ完成。今日は刺繍みやげ物を飾る棚も設置。


このところ元気の良いリー君が刺繍作業場に行き、皆さんと
雑談。刺繍を作っている若い女性を笑いの渦に巻き込む。
リー君は憎めない性格だ。どこへ行っても笑いが起こる。
特異なキャラクターだ。リー君がいるだけで、「場」が明るくなる。


日本料理店の隣りにある通路。日本料理店の食器などを入れる棚
が置けるよう改修。ほぼ出来上がる。


今日は4人の方から電話を頂く。
午前中は栃木からホーチミン市に出張し明日帰国する方。
「縫製研修センター」などについての話。

午後、JICAタイ事務所から。6月の視察訪問の件。
日本の支援者から心暖まる激励の電話。
ACCL代表のWさんより、ベトナム中部の「小児ガン支援」
プロジェクトの実施についての話。

国民投票法案が成立。憲法という国民の生命と生活を
規定する重要な案件を決めるためのルール作りですら
国民的論議と合意がないまま強行した安部首相の
「美しい国」とはこういうことか、と実感。これから
一層、「美しい国」になるのでしょう。
イラク支援法の「改正案」が衆議院の特別委員会を通過。
イラクへのアメリカの侵略は衆目の一致する所。
侵略の名目である「大量破壊兵器がある」「フセイン大統領
がアルカイダを支援している」が全てウソだということが米政府
によって表明されている。その後の推移を見れば、「テロとの戦い」が
テロの誘発、民族、宗教間の一層の対立を生んでいることは
誰の目にも明らかである。イラクはアメリカが既にもてあましている
状態である。自衛隊がイラクにいる何の理由もない。
イラクで民生支援をしているわけでもない。自衛隊の航空機を
使ってアメリカ兵の運搬である。
自公政権は、国会を事実上、ないがしろにしている。論議を
つくしていない。国会を形式としか見ていない。
国会が多数党の「操り人形」になれば、三権分立の意味もない。
こうしたことが常態化することを恐れる。違う意見を論じ合うのが
民主主義であり国会であるはず。


以前、ポーランドのアウシュビッツ収容所に行ったことが
ある。収容所の入り口に「Arbeit Macht Fre」
(英語訳:WORKS GETS FREE))「労働は自由への入り口」と言った
内容の看板が架けてあった。
★25年ほど前のことであったが、「アウシュビッツ」という
 言葉は、ドイツ侵略時にドイツによって作られたことば。
 ボーランドの地元の人は「アウシュビッツ」という言葉を嫌い
 もともとの市の名前「オシフィエンチム」と言っていた。

入り口では、楽器などの演奏をしていたそうだ。
甘い言葉は時にその実態が反対になることが多い。
大東亜共栄圏、五族協和など「ひどい実態」を異常に
甘い言葉をつけて、カムフラージュする経験を私たちはたくさん
持っている。
「テロとの闘い」rという言葉が実際は壮大な市民の虐殺で
あったように。
「美しい国」が隠そうとしているその実態は?
ファシズムはいつでも音もなく、そよ風とあまい蜜の
香り、そして排外主義(外国人追放)を伴ってやってくるのである。

午後8時。夕食時だが、食欲なし。冷蔵庫を開けるが
おつまみなし。近くの大衆飲み屋に行き、「するめ」を
2枚焼いてもらう。お店のあばさん。「あんた、日本料理店
の人でしょう?」と。隣りに70歳の旦那がいた。
椅子を片付けたり、ゴミを拾ったり。スルメ2枚を焼いて5万ドン
(360円)だという。ついでに「豚肉のソーセージ」を4つ買う。
12000ドン(80円)。合計、62000ドン(450円)。
70歳の旦那に7万ドンを渡す。旦那が会計をするのかと
思ったら「かあちゃん。62000ドンだが7万ドンもらったので
おつり。8000ドン頂戴い」と言っている。
60歳代後半の「お母さん」は、床に腰をおろし、アルコールを
お皿に入れ火をつけ、スルメを焼いている。
おやじは、お母ちゃんの回りで「ウロウロ」するだけ。
典型的なフエの夫婦像を見た。「お客さんに8000ドンおつり」
と70歳のおじちゃんは妻に訴える。
妻は「今、私はスルメを焼いてるの。分かってるでしょう」
とのお答え。私はつい「わが身」を70歳のおじちゃんに
投影してしまった。「おつりはいりません」と、つい言って
しまった。スルメを焼いているおばあさんの回りをウロウロ
しているおじいちゃんを見て本能的且つ強い連帯感を感じ
てしまった。
部屋へ戻り、フダ缶ビール3本。2枚のスルメをハサミで切り
醤油に漬ける。スルメと豚肉ソセージで飲む。
4月20日に日本料理店を閉店して以降、いつも「これからどうする」
「こうしたら、どうなる」「こんなことが起こったらどう対処する」など、
朝から晩まで色々なシュミレーションを考えていた。
体は使っていないが、頭の中は、飽和状態。尾崎放哉ではないが
「飲まないといられない」状態。「海も暮れきる」を読めば読むほど
「人間は基本的人権(生まれながらにして持っている権利)としての
『飲酒権』があることを実感」した。70歳のお父さん、ご苦労様。
『あなたの人生の不満、悩みの奥深さと深刻さは良く分かります。
奥さんとの『おつり問答』を聞いて自分を振り返りました。ご苦労様です。
これからも「奥さんの回りウロウロ生活」をエンジョイしてください。
私も同じ道を歩んでいます。奥さんの回りウロウロ生活は
あなただけではありませんよ。日本でも私以外に最低2組
のカップルが間違いなく存在します。長男と次男夫婦。これは
DNAで引き継がれるものなのですね』と言ってやりたいな、
などと思いながらフダビールを一人飲むのであった。

投稿者 koyama : 2007年05月14日 20:57

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