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2007年02月27日

札幌国際大学・エルダー倶楽部・地球の歩き方第3班

晴れのち曇り。

湿度が非常に高い。気分が悪くなる。

午前7時、朝食。ブンボーフエ。美味しい。

午前7時45分、エルダー倶楽部(13人)が宿泊している
ズイタンホテルへ。
午前8時、エルダー倶楽部の皆さんにベトナムの歴史、
グエン王朝の歴史を話す。
エルダー倶楽部は文字通り、「年配者」のための旅行倶楽部。
最年少者は60歳。60代から80代の熟年の皆さんのツアー。
全日空と提携して「世界を舞台に楽しく学ぶ大人の教室」
をスローガンに2004年2月に設立された非営利教育団体。
今回はフエで王宮や皇帝廟などを参観する。

王宮等参観の前に私が簡単なベトナムの歴史を話す。


ベトナム人のアイデンティティーは何か? 一言で言えば
「中国に学び、中国に反撥する」精神構造にある。
『北属南進』。北の中国には従属し、南のチャンパ王国や
クメール(カンボジア人)などへの侵略を進める。これは
紀元前後から紀元1000年位までの北部ハノイ付近の
ベトナム人(キン族/ベト族)の基本精神。

『面従腹背』。紀元1000年以降のベトナムの基本精神。
中国に表面上は服従する格好を取りつつ、実際には
中国に対する強烈な敵愾心を持っている。

13年半ベトナムに住んで感じた様々なベトナム人の行動を
総括すると「面従腹背」という言葉に集約できる。

中国の支配下にあった紀元前後から1000年のエピソードとして
安部仲麻呂の話をした。安南都護職(中国から派遣された属国
ベトナムの支配職)に就任した安部仲麻呂の話。

13世紀元寇の話。日本への元寇は1274年(文永の役)、1
1281年(弘安の役)と2回あった。元は3回目の元寇を
行う計画があったという。
元寇は日本だけでなくベトナム(北部)にもあった。
1287年、ハノイ付近の「バクダン江」へ元が進行。
海の干満を利用した「チャン・フン・ダオ将軍」の智謀で
元軍は大敗喫する。その影響で元は3回目の日本への
元寇を諦めたとベトナム研究者は言っている。

続いてバオミン・「JASSベトナム」運営委員長が話す。
グエン王朝6代目の末裔として、家族や親族から
聞いた歴代皇帝の生活について話すしてもらう。
バオミンさんの曽祖父はグエン王朝時代の文部大臣。

初代グエン王朝のザーロン皇帝はグエン王朝が500年続き、
20代まで子孫が繁栄すると考えた。
2代目、3代目、4代目・・・20代めの子孫までその名前を
決めていた。初代ザーロン皇帝の決まりで「6代目の子孫には
BAO」をつけることになっている。バオミンさんは、ザーロン皇帝
の6代目の子孫なので「BAO」がつき「BAO MINH」となった。
バオミンさんに男子が生まれる7代目の名前が既に決まっている。
一般の人は知らないが、子孫の会の中では、名前を聞けば
何代目かみんな知っている。

庶民は「皇帝は幸せだ」と思っているが、実際には皇帝の仕事は
本当に大変である。
朝4時に起きて実母にお茶をいれなければならない。
武官・文官を集めて会議をする。夜は、後宮に数百人の
女性がいるが、宦官のつれていく女性の所に泊まらなければ
ならない。また、後宮の女性に男子が出来たときに間違いなく
皇帝の子どもであることが必要なので、夜の寝室の全ての
行動を宦官などは克明に記録する。皇帝は一切のプライバシー
がない。

1975年のベトナム「解放」。1976年の全土社会主義化の中で
グエン王朝の子孫が先祖の礼拝のために王宮に行くことは
禁止されていた。やっと数年前に1年間に1回だけ「グエン王朝
子孫の会」として王宮へ行き、自分の祖先への礼拝が許された。

1時間の話を終わる。

徒歩ベトナム事務所へ。ベトナム事務所で受信メールへの返事。
バオミンさんと諸問題の打ち合わせ。

昼食。
あまりに湿度が高いので気分が悪い。少し横になる。
昼寝。

午後2時。読書「細雪」。阪神の大水害。

午後4時。徒歩ベトナム事務所へ。
研修生の件で打ち合わせ。バオミンさんと日本料理店の
掃除機、帯広Yさんから依頼された里子へのプレゼント用の
簡易カメラを買いにいく。

午後6時半、。エルダー倶楽部の皆さん13人が日本料理店へ。
午後4時から日本語学校の生徒と交流。その足で日本料理店へ。
日本語学校生徒と交流しながら日本料理を楽しむ。


午後8時半、日本料理店での交流は終了。

地球の歩き方スタディーツアー3班は午後7時15分フエ空港へ。
バオミンさん、税田さん、ソン君が出迎え。
途中、ブンボーの夕食を摂り午後9時過ぎ、ズイタンホテルへ
無事到着。

投稿者 koyama : 2007年02月27日 19:37

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