« 日本語学校新学期入学生説明会 | メイン | 第11回「子どもの家」クリスマス会 »

2006年12月24日

縫製工場「棟上式」-クリスマスイブ

終日曇り・時々雨。

午前8時起床。

読書「平家物語」。倶利伽羅峠敗退後の平氏内部の動揺、
叡山との離反。義仲入洛へ。

午前10時過ぎ。バオミン・ベトナム事務所長と一緒に
縫製工場「上棟式」へ。

途中、サンタさんの宅配便に出会う。
昨年からフエで始まったものだそうだが、フエ郵便局が
お客さんが指定した時刻と場所にサンタさんがクリスマスプレゼント
を宅配便すると言う趣向。
フエでもこうした趣向が営業として成り立つようになったのだ。
「フエ版成金」が一つの「層」として存在するようになった
証拠。
11月のアセアン、WTO加盟、アメリカとの貿易協定など、
ベトナム政府は矢継ぎ早に「グローバル市場」への参入を
進めている。金持ちになる人はドンドンなってよい、貧しい人は
致し方ないという方針としか思えない。ストリートチルドレンや
学校へ行けない子どもたちを多数抱えての「近代化」
「グローバリゼンーション」路線が今後どのような軌跡をたどるのか?
富の公平な分配が社会主義の基本理念だったはずだが?・・・・・・

縫製工場に着くが、棟上式の準備が十分出来ていない。
午後12時に開始とのこと。
縫製工場は、既に80%近く進んでいたい。
午前11時から日本人スタッフと昼食を食べにいくことになって
いるので日本料理店へ帰る。

●縫製研修工場全景

●縫製研修工場正面

●縫製研修工場1階

●縫製研修工場1階奥の作業場

●縫製研修工場2階


午前11時。内田さん、大塚さん、バオミンさん、日本人スタッフ
とキムロン地区にある「バイン・クオン」専門店へ。
バイン・クオンは、生春巻きの一種。生のライスペーパーに
生野菜や味付け豚肉を入れて食べる。美味。

●豚肉入りブンどんぶり
 米のうどん(ブン)に味付け豚肉とミントやどくだみなどの各種野菜
 を乗せる。私はバインクオンよりは、豚入りブン丼の方が好き。

1時間半ほどバインクオンのお店で会食。
その後、ティエンアン山麓にある『ウーロン茶』専門茶庭園へ。

ござの座敷に座り、数種類のウーロン茶を楽しむ。
甘い香りと上品な味。緑と静かな山麓。2時間ほど
山荘のお茶を楽しみ。忙中閑。

午後3時近く、トンチンカンホテルへ帰る。
昼寝。その後、読書。

夜、クリスマスイブの街に出て「コムディア」(ほか弁)を
買う。
町中、歩いている人、オートバイ、車。とにかく人人人
でごったがえす。どのホテルでも「上流階級」の家族親族
がクリスマスパーティーをしている。カラオケがうるさい。
ホテルでパーティーができない人たちは、庶民の食堂で
家族で会食。お金のない若者は路上の食べ物屋などで
うどんなどを食べている。一回り街を歩き、色々と感じる
ことはあったが、それでも戦争のない平和な社会は
ありがたいことだと改めて感じた。
金持ちはお金を使い、お金のない人はそれぞれに工夫を
してクリスマスイブを楽しんでいた。
トンチンカンホテルへの帰り、真っ暗な路上のうどん屋で
家族数人が肩を寄せ合ってブンボー(牛肉入り米うどん)
を食べている風景を垣間見た。
 先日読んだ「ベトナム報道1300日」では、庶民はアメリカと
南ベトナム軍、北ベトナム、南ベトナム民族解放戦線のその
時々の戦闘方針に翻弄されていた。常に死と背中合わせに
生きていた。
ベトナム戦争中の庶民の生活を考えると、とにかく
戦争がなく、死の恐怖から庶民が解放されたという
一点で私は現状を肯定したい。

午後8時、コムディアをおつまみに缶ビール3本。
午後9時半時点でも隣りのホテルのクリスマスイブパーティー
ではカラオケが大音響を発している。
「音害」も平和の象徴か?

投稿者 koyama : 2006年12月24日 19:07

コメント