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2006年11月17日
世界観光博事務局懇談
晴天
床屋へ行っていない。既に2ヶ月。髪の毛が相当伸びて
心持ちが悪い。床屋へ行こうかとも思ったが、日本では
4000円ほどする。ベトナムでは150円。
4000円あれば、自宅前の古本屋で古本が10冊以上買える。
あと10日ほど我慢し、ベトナムで床屋へ行くことにした。
午後1時自宅を出て霞ヶ関へ。外務省の前の坂をあがると
国会議事堂。議事堂へ上がる坂に教育基本法改悪に
反対する教職員・市民などが請願デモを行っていた。
自民党・公明党のやり方は、教育基本法を論議するには、
あまりに強引・稚拙なやりかたである。
教育は国家の根本・未来につながる重大な問題で
ある。戦前の軍国主義も長い時間をかけて行った
天皇崇拝・軍国主義教育にその原因があるが、そもそもは
教育勅語という天皇から発せられた「勅語」によって
法制化されたものである。法律や制度などは、一度
法制化されれば、必ず一人歩きする。慎重の上にも
慎重に論議しなければならない。
教育基本法改悪法案は、そもそもその手続きだけ
見ても「インチキ」そもののである。
政府・自民党・文部省にこの法案を提出するそもそも資格が
あるのだろうか?
いじめ自殺をとめられない。文部省は過去5年間、いじめは
ゼロという嘘の報告を国民していた。
タウンミーティングを開いて直接国民の声を聞いた
と称しているが、実際には、文部省・内閣府合作の
やらせだった。自民党・公明党案に国民が賛成している
という「嘘」のタウンミーティングをしておいて、国民から直接
意見を聞くことは終わったといっている。これだけ見ても
政府側自体が改悪法案に自信がないことを物語っている。
11月17日付けの朝日新聞朝刊「声欄」に福島県の
小学校教諭の意見が出ていた。福島県川俣町の
高橋達郎先生である。先生は、「教育改革タウンミーティング
八戸」に参加。
『大臣の挨拶と教育基本法改正案の説明後、司会者が挙手
発言を催促。一人3分で3人一区切り。壇上の大臣。中教審
委員らが長々と答える。3区切りで9人が質問や意見を述べた。
私は何度も手を挙げたが、司会者は当ててくれない。
PTA関係者・大学生などが教育基本法改正案への賛成意見
を述べる。残り10分。司会者が「あと一人」といい、私は
立ち上がり叫んだ。「教育改革の話なのに現場の小中学校の
教職員の意見がありません」と。司会者に注意を受け、
結局、小学校教員の発言はゼロ。意見を聞くべき、壇上の
3人は90分話し、意見を言うべき国民は10人で30分
話しただけ。私を含めて多くの参加者が手を挙げていたのに。
(途中略)タウンミーティングの開催費は、1回当たり平均
1100万円という。八戸タウンミーティングは、10人中6人が
やらせだった。』
これを読んでもいかに政府・文部省が国民を「なめて」いるのか
主権在民という憲法の基本原理を理解していないのかが
分かる。こうしたインチキ連中が強引に教育基本法改悪案
を成立させようとしている。
未履修問題も文部省は知っていた。知っていながら、壮大な
(600校)な嘘を文部省と教育委員会、学校が行っていた。
こうした文部省が法案そのものを提出する資格はない。
まず、文部大臣以下総ざんげし、丸坊主にならなければ
ならない。
政府原案が通れば、「国民の教育」
から「政府・時の権力者の教育」へと日本の教育は180度
転換される。愛国心問題も法律で人間の心の中を支配しようと
する、戦前の恐ろしいシステムの現代版を用意している。
国民・マスコミが分からないうちに一挙にファスズム的な
手法を使って成立させせようとしている。恐ろしい世の中に
なったものだ。
午後3時。国家議事堂前の全日通会館へ。
世界旅行博実行委員会へ。
正式には「JATA国際観光会議・世界旅行博2007」
である。
2006年は、9月21日国際観光会議。世界81カ国から
960人の代表が参加。主に各国の観光大臣など。
歓迎のことばは北側国土交通大臣。
9月22日は世界の観光業者対象の商談会・講演会。
参加19985人。
23日・24日は一般対象。8万人参加。
4日間で10万人以上の参加者がある。
国土交通省・東京都後援
実行委員会:ジャルパック会長・近畿日本ツーリスト社長
など大手観光会社社長など。
1年に一度開催するアジア最大の観光イベントである。
国内の全ての観光会社が参加するだけでなく、アジア、
ヨーロッパなどの政府も参加する一大イベントである。
私は、その中の「観光業者へ向けた講演」「一般市民向けの
講演」を依頼された。
講演は来年の9月であるは、各国政府なども参加する
大きなイベントのため、今から諸準備を行うとのこと。
来年1月の中下旬に再度打ち合わせを行う予定。
打ち合わせの帰りは、地下鉄「虎ノ門」から新橋へ行った。
銀座線を降りる。地下街には、何人ものホームレスの
人たちが寝ていた。6・7人位だろうか?
丁度午後5時過ぎの帰宅ラッシュ時。スーツに身を固めた
サラリーマンが足早に通り過ぎる。私はしばらく地下道に
たっていた。失礼ではあったがホームレスの皆さんを観察した。
女性2名。男性7名。全員60歳以上に見えた。
ほとんどの人が、小さなバッグか小型スーツケースのような
荷物入れを置き、寝ていた。
60歳を過ぎて、どんな理由で路上生活をしているのだろうか?
ベトナムで私はストリートチルドレン支援を行っているが、
今、地下道に寝ている皆さんは、ストリートアダルトということに
なる。60歳を過ぎて、これからどんな人生を送ろうとしている
のだろうか? 私より年上の皆さんである。何か他人事のように
思えなかった。そのうち、私がここの皆さんと同じように
地下道に寝ていないという保障はない。キャスター付きの
キャリアーで各地の講演会に行く。時々、ふと、このまま
路上生活に入るのではないか?との思いがよぎることが
ある。
帰宅を急ぐのか、どこかへ飲みに行くのか、通行人は
ホームレスの人たちの存在そのものがないかのような
早足で去っていく。寂寥とした大都会の風景である。
日本の政治の中心・国会議事堂から地下鉄で1駅。
この風景は、日本の政治を象徴しているようにも
思えた。
投稿者 koyama : 2006年11月17日 20:10
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