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2006年06月22日

東京都立葛飾商業高等学校定時制講演会

終日曇り。蒸し暑い。

昨夜午後10時過ぎ、教え子の手島君が新しいパソコンを
持って自宅へ来てくれた。数日前にヨドバシカメラで買った
新品のパソコンが最初から壊れていた。手島君が交換し
今日持って来てくれたという訳である。
新しいパソコンに光通信など必要な機能をインストール。
その他私が新しいパソコンをきちんと使えるように整備
してくれた。

訪日する「子どもの家」卒業生Mさんの訪日関連書類を
作成。関係者に送付。
読書。

午後4時過ぎ自宅を出て巣鴨から日暮里経由で京成高砂へ。
東京都立葛飾商業高等学校定時制へ。
午後6時前に学校へ到着。

都立葛飾商業高校は1948年普通科の定時制高校として開校。
1954年、商業科が併設。3000人以上の卒業生を社会に
送り出している。
24人の教職員と125人の生徒で構成されている。
1年生(49人)、2年生(23人)、3年生(26人)、4年生(27人)。

1日の時程は以下の通り。

・ショートHR  P5:25~5:30(05分)
・1時限    P5:30~6:15(45分)
・給食     P6:15~6:40(25分)
・2時限    P6:40~7:25(45分)
・3時限    P7:30~8:15(45分)
・4時限    P8:20~9:05(45分)
(クラブ活動など)
・最終下校  P10:00

校長室で山下校長先生、担当の柴崎先生と懇談。

柴崎先生と給食を食べる。
午後6時15分~午後6時40分までの25分間と
言う短い時間での給食である。広い食堂に生徒さんが
三々五々集まってくる。

給食は栄養バランスも取れているものだった。

東京都は給食費を値上げするという。
この10年間で都立高校の「統廃合」は急速に進んでいる。
私の卒業した都立高校も統合され、その名前は消滅した。

定時制高校は半減し、給食費も値上がり。政府与党は
教職員に支給されている「教特法」の特別手当を削減し
教員の給料も減らすという。いまだに40人学級などと
いうクラス編成をしている「先進資本主義国」はない。
お金をかけないで進められる教育の行き着く先は・・・・・?
定時制高校がなくなったら、行く場所を失う若者がいるという
事実を知った。金銭の合理化ばかりが先行し、命令と
脅しが目立つ昨今の東京の教育行政である。

午後7時から全校講演会を行う。70人位の生徒さんが視聴覚室
に集まる。10代後半の若者から81歳の年輩の方まで様々な
年齢の生徒さんが集まっていた。
最近の定時制高校は昔のような「苦学生」が来ているという
よりは、高校を途中で辞めて再度定時制に挑戦している若者など
も多いそうだ。

校長先生の挨拶の後、私の講演となる。
多様な年齢の生徒と先生方などへ話しかける。
ベトナム旅行でのストリートチルドレンとの出会い。
ストーリートチルドレンの生活、生い立ちなどを話す。
熱心に聞いている生徒もいれば、隣の友達と話している
生徒もいる。生徒様々であるが、一人ひとりの参加者の
心の中に何か何か残るもがあればと願っている。

午後8時過ぎ講演を終わる。その後、若干の質疑応答。

司書の先生は図書室にベトナム関係の本を揃えコーナーを
作っていた。 拙著「火焔樹の花」も揃えてくれていた。

81歳の生徒さんと話す。昔は建築業をしていたそうだ。
「いくついなっても勉強だ。定時制を卒業したら大学の
通信教育をしたい」と言っていた。81歳で更に新しいことへ
の挑戦心を持っているこの方に敬意を持った。
どこからこのような気力が出てくるのか?
学ぶこと多々あり。

校長先生、柴崎先生など講演会を進めてくれた関係者の
皆さんに感謝。

自宅着午後10時半。
学ぶべきことの多かった講演会であった。今日の日本社会
の縮図を見た思いがする。

投稿者 koyama : 2006年06月22日 22:45

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