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2006年06月21日

法政大学講演会

雨、曇り。

午前5時起床。昨日、横浜の講演会で帰宅後、何故か
体が動かなくなった。だるくなり、夕食が口に入らなかった。
5時に起きて法政大学授業の準備をする。

午前7時過ぎに自宅を出て市ヶ谷の法政大学へ。
午後9時前、法政大学で野々垣先生とお会いする。
今年「子どもの家」を訪問された野々垣先生が
法政大学で教職課程の「教師論」を教えている。今日は、
野々垣先生の招請で教職課程の「教師論」の授業を行う。
教職を取りたい学生が学部横断で受講しているとのこと。
スポーツ推薦で入学した男子学生は120キロの巨体。

●法政大学外観

校内に入ろうとしたら校門の両側で警備員が検問。
6月19日に校内でビラまきをしていた4人の学生を警察に通報し
逮捕させると言う事件があったそうだ。門前では数人の人物が
抗議のビラ配布中。

校内に入る。入り口に学生自治会の掲示板がある。
内容は夏祭りとフリーマーケットの案内。


キャンパスにはちり一つ落ちていない。もちろん自治会や
学生組織の看板も一切ない。私などには「無機質な空間」
としか思えないようなキャンパスだった。

教授室でしばらく打ち合わせ・歓談。

午前9時半から「教師論」の授業。必修だそうだ。
70人位の学生が着席する。初めに野々垣先生から
私の紹介があった。

その後、1時間10分ほど話をする。
ベトナム行きのきっかけ。ベトナムでの生活、活動。
ストリートチルドレン、支援、子どもたちを育てるということ。
教師のあり方、教師自身の自己成長の意義などを
ビデオを交えて話す。
この13年間、かなり多くの大学で授業をしたが、法政大学の
学生さんは、熱心に話を聞いてくれた。


学生の質問を受ける。
子どもたちが問題を起こした時、どう対処するのか?
など何人かの学生からの質問に答える。90分の授業を終わる。
授業終了後、4人の学生が「フエに行きたい。どうすれば良い
のか?」との質問をして来た。8月のJASSスタディーツアー、
地球の歩き方スタディーツアーなどを紹介する。

今日の朝日新聞35面に「新任教師自殺」という記事がでていた。
新任教員の自殺が増えているとのこと。
東京新宿区で新任教師が自殺したとのこと。埼玉県越谷市
でも新任教師が自殺している。
静岡大学時代から「子どもの家」を支援してくれていたKさんも
新任半年で自殺した。私や静岡の会の笠井先生がご両親と
一緒に自殺の原因を究明する運動を進めている。
東京を始め全国的に教員の自殺が多発している。
法政大学で今日教えた学生の何割かは教員になるのだろうか?
退職の年齢を前にして早期退職する教員も多い。
私の知り合いの多くの教員も60歳の定年前に退職している。
良心的で真面目な先生ほど早期退職する傾向がある。
教育現場は「成果主義」「数値主義」である。民間会社の
会社運営の方式を機械的に学校現場に当てはめた
「学校経営」がはびこっている。
直に結果を出さないと評価されない学校現場がある。
教育など30年、40年後に結果が出るか、出ないか?
という世界である。今すぐ結果を出し、しかも数字で分かる
ような結果を求められては、真っ当な教育など出来るわけが
ない。埼玉県戸田市教育委員会では、学校式典に参加した
保護者が「君が代斉唱」の際、起立したかどうかをチェック
するよう教育長が指示を出す発言をしている。
「命令」で教育をすすめるような学校現場の雰囲気が
新任教師を自殺に追いやるのである。
文部科学省は、「本人の心の病」との認識である。
結局、目に見える「テストの点数をあげる」など、目に見える
ことをするようになる。子どもたちという「人間」に目がいかなく
なる教育が蔓延する。「個性を伸ばす教育」など単なる掛け声
に終わってしまう。
今日教えた法政大学の学生が教員になった時、
学校で「戸惑わない」ことを祈る。


午後、自宅へ帰る。風邪を引いたのか体がだるい。
お腹が不調。

投稿者 koyama : 2006年06月21日 17:10

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