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2013年04月09日

成田→ホーチミン→ダナン→フエ (帰国)

快晴

昨夜、成田近郊のビジネスホテルに泊まる。
(1泊4800円だった。朝食付き)

今回の成田発→ホーチミン行きは
「成田発午前10時」。
ホテルの空港行きバスは、午前7時か
午前8時10分。
飛行機が午前10時発なので午前8時10分の
空港行きバス(無料)を予約。

午前7時、ホテル内の朝食レストランへ。
バイキング方式のきちんとした朝食だった。
(1人1300円と書いてあったので、
ホテル代は3500円という計算になる)

午前8時10分、ホテルを出て成田空港第1
ターミナル「北ウイング」に。北ウイング、
と言うと何故か中森明菜を思い出す。

今日はホテルから空港まで混んでいて
空港着午前9時。午前10時出発なので
時間的には余裕があった。

チェックインカウンターへ行く。
カウンターの女性スタッフは、「出発時刻が
30分早まっている。午前9時半出発だ。
急いで機内へ入って」といわれる。
午前10時発が午前9時半に一方的に
変更されていた。
荷物を預ける。荷物の預り証は「成田→ダナン」
となっていた。このまま理論的に考えれば
成田からホーチミン経由で荷物は、ダナン空港に
届くということになる。しかし、今までフエに行く際
にはそうしたことはなく、成田→ホーチミンで
一度荷物を降ろし、再度、ホーチミン空港国内線
で荷物を預けるという方式だった。

成田→ダナンという『タグ』を見て、いやな予感が
したが、時間がないので急いで、荷物検査、
出国手続きをし、午前9時25分に機内に
入る。

機内では、ひたすら寝ていた。
食事の時だけ起きて。ビールなどは
大変残念だが全く飲む意欲がなかった。
水だけ飲んだ。

機中で「漢文法基礎―本当に分かる漢文法入門」
(加地伸行著:講談社)を読む。

非常に興味の沸く本である。
執筆目的は高校生用の大学受験のための
漢文学習の本なのだが、予備校の先生でも
ある著者の漢文に対する博識とそもそも論
は大いに学ぶことがる。
漢文の基礎理論をしっかりと学習できる。
ベトナムでも田舎などへ行くとある特定の
本貫の祖先を祭る廟には、漢文が書かれている。
何となく漢字なのでおおよその意味は
分かるような気もするのだが・・・・
もっときちんと漢字が縦に並んでいる
ベトナムのお寺や廟の漢文をしっかりと読みたい
との気持ちもあった。
奈良時代から千数百年もかけて、「訓読」を
延々と続けてきた日本人の祖先に感謝する。


午後2時半頃、ホーチミン空港へ。
ホーチミン空港国際線では私の荷物が出てこない。
やはりシステムが「近代化」「合理化」されて、
成田→ダナンへ荷物が運ばれたと思い、
10分間ほど歩き、ホーチミン空港国内線へ。

ホーチミン→ダナンの航空券をもらう。
その際、荷物は成田→ダナンとなっているが、
ダナン空港でもらえばよいのか聞く。
カウンター担当者は「分かりません」との
何とも責任のない回答。最低のベトナム空港の
システムの学習・研修すらしていないことが分かる。
責任者に聞いて「YESかNO」かの返事が欲しいと
要求。カウンターの女性スタッフはしばらく、席を外し
上司か担当責任者に聞きに行く。戻ってくる。
「荷物は、成田からダナンへ運ばれます。
ホーチミン空港では、受け取れません」とのこと。
やはりベトナム空港も国際的な潮流の中で
真っ当な運営をするようになったのか?と感心し
ボーディングパスのみをもらい、国内線のセキュリティー
チェックなどを行い、指定された12番ゲート前で
待っていた。3時間ほど待つことになる。

1時間ほどすると「放送で小山道夫どうのこうの・・」
との放送あり。

急いで近くの窓口に行く。
窓口の説明「あなたの荷物は、ホーチミン空港
国際線の落し物係りのカウンターにある。
急いで取りに行くように」とのこと。

気温35度。暑い中、急いで国内線のセキュリティー
担当者に訳を説明し、国際線の建物に行く。
落し物カウンターへ直行。私の荷物2つが置いて
あった。
「この荷物は私のものです」というと「持って行って
良い」という。一応、パスポートなどで名前を
確認し、荷物の名前と照合させるくらいの
仕事はしたらどうなのか?などと思いながら、
2つの荷物をもらい、国内線に行こうとすると
荷物検査の税関の「太ったおばさん」が、
荷物検査をするので中を見せろという。
荷物をあける。すると「ビーズ」や「数ミリの
飾りのシール」などが出てきた。
高校同級生Y君から依頼の日本料理店
子どもたちの内職用の仕事の材料。
税関の太ったおばさんは、「これは違法の
ものだ。没収する」という。
私はこんなシールは違法も何もない。何も問題
のない品物、と反論。

ここから太ったおばさんは、態度を急変。

一つ一つのビーズなど全てを調査票に記入しろ
という。そして、税関の責任者のところへ持って
行くという。
そんなことをしていれば、国内線に乗り遅れる。
私は再度、太ったおばさんに「何も問題もない
ものに不当な嫌疑をかけるのはおかしい」と
抗議。するとおばさんは、「お金を出せ」という。
また正面から露骨な「賄賂請求」である。
今までの体験で、この種の問答をする場合は、
「品物を失っても良い」「私のバックに太った
おばさんの上司がいる」などの条件がない
と結局、品物は取り上げられる、下手を
したら国内線の飛行機にも乗り遅れる
との不安がよぎる。
太ったおばさんは、賄賂請求になれているのか?
立て続けに「お金を出せ」という。まるで白昼の
銀行強盗のようなものだ。
結局、Y君から預かったかなり大量な材料を
失っても「太った賄賂おばさん」と闘うか?
それともそれなりのお金を上げて、「無罪放免」
してもらうかの最終判断を迫られる。
せっかく、昨日、Y君と西台・巣鴨と2回もあって
預かった貴重な日本料理店の子どもたち用の
材料だ。ことは、冷静沈着に物事を処理しなければ
ならないと思い、100万ドン(5000円)を渡す。
太った賄賂おばさんは、更に私が持っていた
お金から50万ドン札1枚を抜き取り、「行きなさい」
と手で合図。結局、全ての荷物のレントゲン検査も
しないで、賄賂だけ取るという「白昼銀行強盗」の
ような手際の良い、賄賂の取り方だった。

その種の犯罪の常連者。周りの税関トップも
荷物検査のスタッフも全て仲間。あとで分け前を
「分かち合う」人たち。
こうして1日に10人程度のお客を「餌食」にして、
お金を簒奪(さんだつ)しているホーチミン空港国際線
税関スタッフの人たちだった。
1日に私のような「餌食」を10人も見つければ、
7万円の収入となる。1ヶ月で280万円の
「上がり」となる。共産党幹部の家族などの
特権としての税関スタッフの実態である。
これらの悪徳スタッフの自宅はおそらく
豪華でベンツなどに乗っているのである。
日本の某革新政党が高らかに賛意を
表している「ドイモイ政策」と共産党一党独裁の
実態である。共産党員とその家族・子どもたち
だけが、「甘い汁」を吸う腐った社会システムである。

急いで、ベトナム空港国内線で荷物の
チェックインを行い、国内線のセキュリティー
チェックをし、12番ゲートで待ち、
午後6時10分ホーチミン発の飛行機で
ダナンへ。

ダナン空港着午後7時20分。予定とおりの
運行。

午後7時半過ぎ、無事2つの荷物も手にし
ダナン空港外へ。バオミンさんが待って
いてくれた。

それから2時間。ハイバントンネルを超え、
午後10時フエ市内へ。宿舎までバオミンさん
が重たい荷物・ホーチミン空港の税関から
守った日本料理店の子どもたちの荷物
(かなり重たい)を持って宿舎まで来てくれる。

午後10時過ぎ、やっと長い旅を終え、
宿舎で一休み。

午後11時頃就寝。20年間、フエに住むと
フエが一番落ち着く場所になってしまった。

今回の帰国はブライセン本社の2012年度
総括会議、2013年後入社式・キックオフ会議
への参加。ベトナム担当のKさんとの何度かの
打ち合わせのための帰国。

投稿者 koyama : 2013年04月09日 17:54

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