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2011年11月17日

臨時ベトナム事務所員会議:「子どもの家」で退所式等

朝雨 日中真夏・夕方曇り・寒い
今日は「夏から冬までの気温」。温度の変化が大きいので
体がついていけない。終日、だるい。

午前7時朝食。ブンボー(フエ名物)

宿舎の前の大木に「スターフルーツ」(和名 ごれんし)がなっていた。

徒歩でベトナム事務所へ。

午前8時半、臨時ベトナム事務所員会議


●12月2日からの地球の歩き方スタディーツアー
●12月6日からの前静岡市長などのフエ市人民委員会訪問の件
●12月18日から28日までの内田さんのフエ訪問の件
●12月23日内田さん主催「クリスマス会」の件
●12月20日ベトナム事務所員「思想強化特別合宿学習会」の件
●バオミンさんのポルトガル行きの件
●12月19日(土)「子どもの家」創立17周年記念集会の件


午前11時半昼食。サイゴン名物「春雨麺(フォーティエウ)」


午後12時から午後1時まで1時間昼寝。

バンベ40号編集。文章の校正。

午後1時45分、バオミンさんがオートバイで迎えに来てくれる。

午後2時過ぎ、「子どもの家」へ。

2ヶ月程前、「子どもの家」に入所したAさん。父親がAさんがいなく
なって「寂しい」。どうしても「家に連れて帰りたい」とのこと。
本人、父親、セン「子どもの家」運営委員長、バオミンさん、私で
話し合う。1時間ほど話し、結局、家へ帰ることになった。
父親は「頑張って仕事をして、こどもの生活を安定させ学校へ
行かせる」と決意を述べる。私としては、最終的には「親子が一緒に
住むと言うことはいいことだ」と思っている。
幸いというのか、Aさんは「子どもの家」入所観察中だったので、
里親はいない。Aさんの幸せな人生を祈る。


その後、刺繍みやげ物店のスタッフから「賃金値上げ交渉」を
受ける。

刺繍みやげ物店では、「基本給」と「出来高給」の併用で給料を
支給している。皆さんの主張は「基本給は満足している」が「
出来高給の基礎賃金を値上げして欲しい」とのこと。
理由は、昨今の物価高。
「子どもの家」会計のハンさんにこの3年間の物価の変動の
実態を聞いてみた。
庶民の基礎的な食料の値段の変化を聞いた。
以下の様である。


         2009年     2010年    2011年

米(1キロ)  5000ドン     6000ドン   11300ドン

豚肉(1キロ) 30000ドン  40000ドン   80000ドン

牛肉(1キロ) 60000ドン  80000ドン  160000ドン

現在「円高」なので円換算は、私のフエ滞在18年の中での
必ずしも「サンプル」にはならないが。
1993年 100円=10000ドン
2011年 100円=27000ドン

ということで、現在の円高は18年前に比べると「円が2、7倍」
になっていることを考慮した上で、「物価上昇」の実態を
見て頂きたい。

         2009年     2010年    2011年

米(1キロ)   18円        22円     44円

豚肉(1キロ) 111円       148円    300円

牛肉(1キロ) 222円       300円    600円


上記「米」「豚肉」「牛肉」という庶民の一番重要な食料品
の物価上昇は異常である。この1年間ではこれらの庶民の
身の回りの食料品は「2倍」、3年間で「3倍」に上がっている
ことである。

ベトナムの「ドン」自体の「超・超インフレ」も庶民を襲っている。

現在のベトナム社会は、金持ちは「より豊かに」、貧しい人は
米も真っ当に食べられない「超インフレ」「物価高」の現状に
喘いでいる。

もし、日本で「3年間で物価が3倍」にも上がったら、
日本国民はどんな反応をするのだろうか?


バオミンさんに話し刺繍みやげ物店のスタッフの賃金引上げ
要求については、具体的に「どのくらいの賃上げ」を求めている
のかを聞き、出来るだけ「満額回答」するように話す。
刺繍みやげ物店のスタッフは、バオミンさんにかなり様々な
要求を出している。バオミンさんの方から「具体的にいくらの
賃上げが必要か、皆でまとめてベトナム事務所に提出して
欲しい」とまとめる。
私たちに賃上げ要求をする刺繍土産門店の皆さんは
要求を言っているうちに「仲間内」で意見が分かれるという
現状なので、感情論を捨てて、客観的な「賃上げ要求」をまとめ
るようにした。


刺繍みやげ物店女性スタッフの賃上げに向けた凄まじし
剣幕に圧倒されてしまった。
「子どもの家」には、労働組合がある。実際にはベトナムでは
労働組合は共産党の方針を労働者に伝えるという「電動ベルト論」
が機軸。労働組合は、厚生福祉・ボランティアなどを行う。
行政当局や会社社長との団交を行い、労働者の諸要求を吸い上げ
労働者とともに要求実現の闘争を行うという労働組合ではない。
日本の大企業の「御用組合」以上に「御用組合」「労働貴族」
である。

午後4時、「子どもの家」を後にする。

ブライセン本社から電話。総務部長といくつかの打ち合わせを
行う。

バオミンさんで電話でいくつかの件について意思統一。

連合は春闘で「非正規労働者」の賃上げを「時給30円」
とすると古賀会長がわざわざ記者会見をして発表した。
馬鹿馬鹿しい。時給30円アップで月給いくらあがるのか?
5000円か6000円程度。

政権政党を支援している労働組合が、年収200万円以下の
非正規労働者の給料を月5000円程度の値上げをすると
わざわざ記者会見をして発表する価値はない。
抜本的な改善が出来ない御用組合の限界。

投稿者 koyama : 2011年11月17日 18:35

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