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2011年05月26日

函館から「スーパー北斗」で小樽へ。

午前6時起床。
函館は晴れ。気温20度。

朝風呂に入り。目を覚ます。荷物の整理。

午前8時半、朝食。朝食付き4200円のビジネスホテルだが
しっかりとした和朝食が付いていた。

午前10時、函館の会の竹内事務局長がホテルへ迎えに来てくれ、
車で函館駅へ。川人代表は、病院へ。

午前10時40分函館始発の「スーパー北斗7号」で札幌へ。
札幌着午後2時。札幌から南小樽へ。午後3時着。

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車内で朝日新聞を読む。3時間ちょっとの時間があったので
朝日新聞を隅から隅まで読む。
今朝の朝日新聞には、興味のある記事がたくさん出ていた。

1面の「原発」に関する記事。
主要国の世論調査を行った結果。福島原発事故前と事故後で
「原発利用賛成」か「反対か」のアンケートの結果、
日本、ドイツ、ロシアは反対が賛成を上回った。
日本は賛成が52%→34%へ。反対が18%→42%へ。
賛成が反対を上回っている国は米、仏。拮抗が中国、韓国。

アンケート参加7カ国全てで賛成が減少し、反対が増加している。
福島原発は世界を震撼させた21世紀の歴史的な出来事で
あることが分かる。

菅首相がパリのOECD(経済協力開発機構)設立50周年記念行事
で演説。2020年代の出来るだけ早い時期に「再生可能な自然エネルギー
を発電量全体の20%に引き上げると言ったそうだ。
同時に①原子力 ②化石エネルギー ③省エネルギーへの挑戦もする
とのこと。先日の国会で原子力エネルギーも含めて「エネルギー政策全体を
ゼロベースから見直す」と言ったのは。どこのだれだったのだろう。
ゼロベースから見直すという選択肢には、「脱原発」も入っているはず
だが・・・・・。
その場限りの菅首相の場当たり発言か?
政府や国家権力そのものが、信用できないわが日本である。

朝日7面に日本経団連の米倉弘昌会長のインタヴューが掲載されていた。
今後も原子力エネルギーは必要との趣旨の発言をしている。
「原発は避けて通れない」。
「盗人猛々しい」とはこの種の人間を指すのだ。
今回の東電福島原発問題の直接の「主犯」は東電前社長の清水氏だ。
清水氏は日本経団連の副会長である。福島原発の原子炉を作ったの
東芝など日本経団連の加盟の大企業である。
日本経団連の米倉会長は偉そうなことを言う前に「我が会加盟、我が会幹部の
起こした不祥事に対して、日本経団連として心から国民にお詫びします」
というのが、日本人の礼儀である。日本経団連は、日本人・日本の若者は
礼節・道徳心がなくなったとの提言をしている。日本人の「伝統」・礼儀や礼節を
しっかりともっているのは、東日本大震災の被災者であり、「犯人」が説教をする
「説教強盗」のような日本人の礼節・道徳をもっていない人たちの集まりが、
日本経団連である。国民の説教をする前に自らの立場を理解すべきである。

米倉会長の記事の下には、被災3県失業者11万人との見出しが出ている。


8面が面白い。
経済産業省の資源エネルギー庁が新聞の1面を買い切り、「温暖化を防ぎ。エネルギー自給率を上げるために」との広告を出している。
内容は「太陽・水・風・生物・地熱など資源が枯渇しない新エネルギー」を開発、普及しようと国民を「啓蒙」している。
OECDで語った菅首相の「原子力も含めて」との発言と整合性はあるのか?

12面は社説
政府は福島第1原発の事故調査・検証委員会を作る。しかし、資料の強制提出などの権限がない。「原子力村」の面々が協力するのか?と疑義を呈している。その通りだ。私見だが、今までの原子力安全神話に反対していた研究者(京大の小出助教・・・)などを委員に入れて、検証しなければ、「想定外」の出来事で検証が終わってしまう可能性がある。3・11の後、テレビに出ていた「専門家」なる東大をはじめとした教授等の肩書ばかり立派な「専門家」がどれだけ、ウソをつき、見当はずれな解説をしていたかを国民は知ってしまった。こうした「肩書」ばかりの連中が集まっても真っ当な検証は出来ない。哲学のない人々である。

13面は読みごたえのある記事である。
作家の高橋源太郎氏が「非正規の思考 原発もテロも広く遠く」
との表題で簡単なエッセーを書いている。原発問題で自責の気持ちが
ある。それは、これから生まれる日本の若者への自責の気持ちだ。
「たとえば、原発問題を心の中で気にかけていたのに、結局、何もしなかった。
そのツケはもっと若い誰かに回されるのだ」。
加藤典洋は「死神に突き飛ばされる」(一冊の本5月号)で
「今回の件を受けて、自分の場所で全てを根底的に考えることを責務としたい、
全て自分の頭で考える。アマチュアの、下手の横好きに似たやり方だが、
いわゆる正規の思想、専門家のやり方をチェックするには、こうしたアマチュアの
関心、非正規の思考態度以外にはない」と言っている。同感だ。

高橋源一郎は、河野太郎・孫正義氏を取りあげた「世界(6月号)」を紹介し、
河野・孫の両氏が原子力発電が危険であるというより、コストが高く、未来のない
産業なので反対していると紹介している。


投稿者 koyama : 2011年05月26日 22:35

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