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2010年11月11日

ハンさん誕生会:ブライセン本社スタッフと懇談会

曇り・雨

午前6時起床。

簡単なストレッチ。

午前7時朝食。お赤飯のおかゆ。

読書「イギリス近代史講義」(川北稔著:講談社現代新書)

イギリスの産業革命についての様々な異なる意見を
紹介。イギリス産業革命は、フランスのようなブルジョワに
よる革命でなく、名誉革命・清教徒革命を経て、ジェントル
層(貴族・大地主)によるものであり、ワットの蒸気機関
発明が出発との通説を否定している。
蒸気機関を作っても売れなければ意味がない。購買層の
需要があったからと説明。購買層は、新たにできた工場
(ロンドンではなく、マンチェスターなどの地方都市)などで
働く女性層・こどもたちだと著者は言う。
産業革命でイングランドは煤煙の巣窟となり、児童労働は悲惨を
極めとエンゲルスは、「イギリスの労働者階級の状態」
で書いているが、もともとこどもたちは、工場で働く前は
農業などの家事労働うや家内労働に従事していた。
著者は、こどもたちや女性は、家内労働なでは、夫のみが
給料をもらっていたが、工場労働者となり、給料をもらえるように
なったといっている。

午前9時過ぎ、ベトナム事務所へ。


今日はハンさんの00回目の誕生日。ベトナム事務所で
誕生会をする。

原田先生から記念品贈呈


古竹先生が中心となり作成した「誕生祝いのカード」贈呈





その後、1時間ほど、会議室で懇談。

3階ブライセン事務所では、リンターの学習などをしていた。

ハンさんの誕生祝い会を終わり、再び、ベトナム事務所で
仕事をするスタッフの皆さん。一致団結した力は素晴らしい
仕事をするものと期待している。スタッフの「和」は意外と
大きな力になる。

午前11時、徒歩宿舎へ。

午前11時半、昼食。小麦粉の(チャオバインカイン)

その後、30分ほど昼寝。


メール受信・送信。

読書「イギリス近代史講義」(川北稔著:講談社現代新書)読了。
2010年10月20日発行

私の期待していた内容はかかれていなかったが、イギリスの
植民地政策(アメリカ・インド・カリブ海)、産業革命から
世界1の経済大国となり、「衰退」するまでの経過について
各種の異論・反対論も紹介しながら、学会内での論議の
実態を披露している。
イギリス経済は「衰退したのか?」との問いには、各種の
回答があるとし、衰退した、衰退していないなどの意見を
紹介している。著者の立場は、衰退したいかどうかは
別にして、衰退したとしても、それほど恐れることはないとの
立場。オランダ・ポルトガルが先行した「経済大国」。
その後衰退しても不幸になったいるか?と立論している。
私的には著者の立ち位置はいまいち不明である。

バオミンさんでテト休み、その後の訪日の件などを相談。

読書「反音楽史 さらば ベートヴェン」(石井宏著:新潮文庫)
著者はこの作品で2004年「山本七平賞」。受賞

本書の帯には「バッハ、モーツアルト、ベートヴェン・・・・
音楽室に並んだ『楽聖』たちは、何故ドイツ人ばかりなのか?
実際には、17世紀~18世紀の音楽の主流はイタリアにあり
、ベートヴェンでさえイタリヤ語でサインした。
にもかかわらず、こうした史実を隠し、西洋音楽史をあたかも
「ドイツ楽聖伝」のように書き直したのは誰だったのか?
既成の音楽史を覆す画期的な論評」と書いてある。
帯は、「誇大広告か?」「内容に偽りありかなしか?」
読んでみたくなる興味をそそる。
2010年10月発行。

午後6時、日本料理店でブライセン本社スタッフ・バオミンさん、
VU君・THI君と夕食懇親会。

明日、ブライセンスタッフは帰国する。ベトナム事務所主催での
送別晩餐会。


ブライセンスタッフにラオス「ラオディー ラム酒」を
試飲してもらう。



午後9時、閉店。
ラム酒の残りをリー君にあげる。


リー君と「子どもの家」で一緒に過ごしたヒエウさん。
リー君とは兄妹のような関係だ。
二人とも真面目に仕事をしている。二人の幸せな人生を
祈る。


午後9時半、雨の中宿舎へ帰る。


税田さんが午後8時40分フエ着の飛行機でフエへ到着予定だったが
ホーチミン空港からの飛行機が飛行停止になった。
今晩は、ホーチミン市で宿泊するこのこと。
理由は「フエの天候が悪いから」とのこと。
これは真っ赤な嘘。フエは曇りだが、午後7時半時点では曇りで
飛行に問題はない。
ホーチミン市からフエ行きの飛行機の乗客が少ないことが
原因である。
ベトナム航空は明日の朝、4時にホーチミン空港へ来いという。
明朝午前6時の飛行機に乗れるかどうかは、その時決めるとのこと。
今晩のホテルは、「自分で取るように」とのこと。その理由は、
天候の事情なのでベトナム航空には責任はないという。


ホーチミン市からフエ行きの乗客が少ないので、明日朝6時の
飛行機にひとまとめに乗せようという「魂胆」である。
しかし、今夜の飛行機と明朝6時の飛行機のお客を合わせると
超過状態。そこで午前4時に飛行場に来て、ベトナム航空が
乗客を選抜するという。これがベトナム社会主義の実態で
ある。ドイモイの実態でもある。「金儲け」だげが至上命題に
なっている。国際的な常識が全く通らないベトナム「社会主義」
である。乗客・国民のことは頭にない。
ベトナム航空の都合で飛行機が飛ばなくなったのに、ホーチミン市
のホテルは自分で見つけろ、明日は午前4時に飛行場に来いという
態度は、官僚主義の極地である。これがまかり通る社会である。

現在、ベトナム共産党の幹部が日本共産党と社会主義について
理論交流をしている。

(以下日本共産党機関誌「赤旗」の記事)

日本共産党代表団(団長・不破哲三社会科学研究所所長)と
ベトナム共産党代表団(団長・トー・フイ・ルア党政治局員・
中央理論評議会議長)は9日、前日に続き党本部で会談を行い
、2日間の理論交流を終えました。

 不破氏は、理論会談でのベトナム代表の発言にふれながら、
ベトナムが祖国を統一して社会主義の道を選択し、
その後の実践のなかで市場経済を通じて社会主義にいたる
方向をすすんでいることを指摘。資本主義ではなく、社会主義を目指す
という立場に立っているからこそ国民全体の利益にかなう発展が可能だ
ということを、あらゆる機会を通じて国民全体に事実で証明していく努力
が重要になっていることを強調しました。

ルア氏は、とくに党員一人ひとりが草の根のレベルで国民に
説明と説得をすることができる共産党になる必要がある、
という不破氏の指摘は重要だと応じ、「われわれに対する信頼と評価に
感謝します。ぜひ今後も理論交流を続けましょう」と述べました。

ーー

日本共産党不破哲三社会科学研究所所長(元議長)は、
『資本主義ではなく、社会主義を目指す
という立場に立っているからこそ国民全体の利益にかなう発展
が可能だ』と述べているが、今日の税田さんの飛行機事件
をどう評価するの聞きたい。
「国民全体の利益」にかなっているのか?
国営ベトナム航空の都合で飛行機を止めてしまい、
「フエの天候がわるいから」と嘘の理由をいい、
自分でホテルを取れ、明朝4時にホーチミン空港に来いという
この国営ベトナム航空のどこが、国民の利益にかなう発展
なのか?」。不破哲三氏に聞きたいところである。
不破氏は、その著書「マルクスは生きている」の中で
社会主義は「科学だ」と何度も繰り返していた。
社会主義ベトナムの国営航空の税田さんへの仕打ちの
どこが、「国民の利益」になっているのか、「どこが科学なのか」
聞きたいものである。無知とは恐ろしいものである。
日越共産党の「理論交流」をするのなら、こうした具体的な
問題を日本共産党は率直にベトナム共産党に指摘すべきである。
ただ、ベトナム共産党万歳では、交流の意味がない。
ベトナム社会で今何が起こっているのか? を具体的に
調査し率直に指摘することがない限り交流の意味は
「ごますり」というしかない。科学的は「事実」「客観的現実」
である。このことを指摘しない不和氏の「科学的」には
説得力がない。不破氏の「科学的」を科学的に検証する必要アリ。


投稿者 koyama : 2010年11月11日 16:47

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