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2009年08月18日

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第45回衆議院総選挙が公示された。
公示は憲法で規定されている天皇の国事行為の一つ。
8月30日が投票日。

麻生首相が7月中に衆議院を解散し、7月中に公示されていたら
私も期日前投票が出来たのだが・・・・・・。
今回は投票できない。

さて今回の総選挙の最大の争点は何か?
私見では「政権交代選挙」である。
自公政権を止めさせ新たな政権を創造する選挙と位置づけている。

その最大の理由は、自公政権の10数年の結末が
どうだったかを検証すべきである。

労働者の3分の1が年収200万円以下の日本国を
作った責任者は政権政党の自公である。
急速な「格差社会」を作ったのも自公である。
数百万人の消えた年金、「100年安心」という詐欺年金を
作ったのも自公である。
憲法9条があり、法制上は自衛隊の海外派遣は出来ない
わが国でありながら、イラクまで自衛隊を派遣し、海外派兵
の実績と憲法と日本の国家秩序を蹂躙したのも自公である。
アメリカのイラク侵略戦争に世界で最初に賛同したのも
自公政権である。今では誰もがイラク戦争は間違った
戦争だったと言っている。自公政権はイラク戦争支持の
間違った姿勢を今でも堅持している「間違った確信犯」でもある。
イラク戦争を「支持した」諸国の多くは、イラク戦争が間違った
戦争であったことを公然と認めている。アメリカ、イギリス・・・・・。
唯一日本のみが、未だにイラク戦争が間違った戦争だった
ことを認めていない。
今度の選挙は、どうしても国民とマスコミの目が「国内」に
向いてしまうが、日本の外交、日本の世界での位置がどのような
ものになるべきかを問う選挙でもある。

今回の選挙は自公がどんな立派なことを言っても過去10数年
の「実績」は隠せない。小泉政権の詐欺的「郵政民営化」は
構造改革の本丸というスローガンを主張したのも自公。
ホリエモンを選挙に担いだのも自公。武部幹事長(当時)は
ホリエモンを「私の息子だ、弟だ」と言っていた。その反省すらない。

いまさら自公が「頑張ります」などといっても過去の
実績は消せない。

今回の選挙は自公に退場願って、新たな政権に「やらせてみる」
ことだと思う。経験がない、民主党内は安保、自衛隊、対米政策
などで一致していないなどという批判もある。それはその通りだ。
それでも過去10数年政権を担ってきた自公の体たらく政権
よりは期待が持てる政権である。期待がもてるという意味は
自公より良い政治をするという意味ではけしてない。
それでも「民主を中心にした連合政権」に一度政権をやらせる
位の日本国民の度量は必要である。

民主を中心にした連合政権がそのうち「行き詰る」ことも
なんとなく見えている。見えてはいるが、全く能力を失った
自公政権のマイナスの実績を見ると、一度「民主党中心」の
政権に任せ、その経験を日本国民が体験し、64年という
長期独裁自民党政権にさようならを言い渡す時期に来たと
思っている。

8月30日に投票が出来ないので何だかんだ言う資格はないが
それでも21世紀の日本の将来を考えると、この辺で一度
自公に引退頂き、民主にやらせ(多分うまくいかないと思う)
その経験を国民的な学習にし、次のステップに行くのが民主主義の
常道ではないかと思っている。民主主義は時間と忍耐が必要で
ある。国民的な様々な体験をする中で社会は徐々に変化していく
ものである。
今回の総選挙は、「国民的体験」の一過程とも考えられる。
政治に完璧を求めることは出来ない。私たちの選択はいつも
妥協と「それでもよりまし」なものを選ぶことである。その選択が
少しでも社会や日本の世の中を進歩させ、国民の暮らしが
少しでも安定したものになる選択である。既に戦後ほとんどの時期を
政権政党として過ごしてきた自民党は現在の政治と社会、庶民の
生活の実情と結果に「結果責任」を持っている。「これから頑張ります」
を言う立場ではない。公明党も自公連立を組み、今日のさんさんたる
日本の現状を招いた責任がある。「頑張ります」というであれば、
今まで何度もそのチャンスはあったのだ。自公は現在の日本の
状況に結果責任を持っている。


今回の選挙で共産党が小選挙区で123人も候補を減らしたことを
高く評価する。共産党は「意義としてほぼ全小選挙区」での立候補を
行っていたが、誰が考えても当選しそうもない候補者が多数いた。
結局『供託金』を何億円も取られるという馬鹿げた選挙を
していた。共産党が立候補することで実際には民主への票が
割れて、事実上自民党が勝っていた。共産党は口では「反自民」
といいながら選挙では全選挙区立候補という機械的戦術のために
事実上、自民党を当選させていたという事実は消せない。
今回の123の小選挙区での立候補取りやめは、本気で
「反自民」だなとのメッセージを国民につたえるものであり
歓迎する。
今回、300の小選挙区で123人の候補者を立てないことにした。
このことは、結局、自民党と民主との対立小選挙区では、共産党
支持者の多くは民主に入れることになる。
また「建設的野党」という立場を明確にし、民主政権が出来ても
頭から反対せずに「是々非々」で臨むとのかなり柔軟な路線を
出している。現実的な路線で評価できる。
共産党の選挙方針が『自公政権の打倒』。今までは、
自公も民主も「同じ穴のむじな論」だった。『確かな野党論』
である。
今回は明らかに自公政権打倒に重点を置いた選挙方針を出している
ように思える。(ベトナムにいるので十分な情報がないが・・・)

これから2週間の選挙期間を注視していたい。

8月30日の選挙結果をテレビ等で見ることが出来合いのは
残念である。東京都議会議員選挙の再来を期待している。

以上、公示日を迎えて、いたって私的な感想である。
「超批判的」に読んで頂ければ幸いである。

(追伸)8月19日から8月30日の間に「2泊3日」で帰国し
    期日前投票か、投票は行おうと「模索」したが、
    8月のスタディーツアーラッシュの中では、1日たりとも
    フエを離れることは出来なかった。至極残念である。
    折角の主権者の権利を放棄するのは無念だが
    致し方ない。

投稿者 koyama : 2009年08月18日 19:05

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