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2008年10月23日
板橋温泉休養:メンさん、ヒエウさん退所式
終日雨。
午前7時起床。
メールの送受信。
火炎樹日記に掲載する写真のシステムが壊れてしまった。
午前中かけて色々と試してみる。何とか解決することができる。
数時間かけて火炎樹日記に写真をアップすることができる。
午前11時半、西台駅から出ている送迎バスに乗り
板橋温泉へ。7月から2ヵ月半ほとんど休まず仕事をした。
9月30日に帰国し、1日休んで10日間ほど北海道へ。
途中数日休んで京都・名古屋へ5日間。やはり疲れが
溜まる。
2時間ほどゆっくりと塩分のある温泉に入りゆっくりと
リラックスする。
読書「教育格差 どこへ行くニッポン社会」(尾木直樹・森永卓郎著
小学館新書)読了。
2002年からの小泉「構造改革」の行きつく先は格差社会の
創出であり、教育格差の創出であることを具体的事実を明示しながら
提示している。新自由主義による資本主義は暴力的資本主義であり
最終的な資本主義。イギリスを除くヨーロッパの社会民主主義に
基づく資本主義を学ぶべきだと森永氏は主張している。
経済格差は同時に教育格差に連動し、国家政策で都市間格差、
学校格差を作っていると尾木氏は主張している。
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10月22日(水)、「子どもの家」のメンさん(21歳)とヒエウさんの
退所式が行われた。
①チャン・ティー・メンさん(母親も出席)
「子どもの家」側はセン運営委員長・ロック寮長、バオミンさん
税田さん
セン:現在20歳になったメンさんは、ミシンの研修もうまくいき、
給料もしっかりともらえるようになり、年齢も18歳の成人を
超えているので今日退所式を行う。
「子どもの家」には14年2ヵ月間在籍しました。
●母親は49歳、無職。
メンさんは8人きょうだいで、兄と一緒に9歳の時に
「子どもの家」に入所。ミシンの研修は6年間続けてきた。
現在は、基本給500,000ドン(4000円)と食事代と能力給
をもらっている。
ミン:これまでの支援者の恩を忘れずにこれからもしっかりと頑張って
欲しい。
税田:これからは、研修先に住み込んで仕事と生活をするのですね?
メン:農業大学の近くに600,000ドンでお店を借りた。これからは
自分の店で仕事をする。仕事の内容は、これまで研修をさせて
もらっていた店の下請け。お店の名前は「メンの店」。
税田:お店はいつから始めるのか?
セン:今日が開店。
セン:応援してくれた人に一言。
メン:12年間、育ててくれてありがとうございました。みなさんの
応援がなかったら今の生活と仕事はなかったと思います。
感謝しています。特に里親の北海道のKさんには
心からお礼を言いたい。ありがとうございました。
退所届を書く
②グエン・ティー・ヒエウさん(20歳)8年4ヵ月間「子どもの家」に在籍)
母親は58歳。家族と農業をしている。2,500㎡の農地を
借りている。
3か月ごとに収穫するが、必要経費を除くと3か月の
収入2,000,000ドン。ヒエウさんは7人きょうだいの6番目。
4人は既に結婚している。2000年に入所。2002年からミシン
の研修をしている。母親は今日は自転車で2時間くらい
かけてやってきたとのこと。
税田:これからのことを聞かせて欲しい。
ヒエウ:これからも今まで研修をさせてもらっていたお店で働く。
月給は800,000ドンから1,000,000ドン。今お店の友だちと
一緒に下宿先を探している。(月給6000円~8000円)
税田:里親などに何かないか。
ヒエウ:涙・・・・・
母:長い間、本当にありがとうございました。
娘が研修先の先生から「これからはしっかりとお給料を払う
ことになる。
これまでは、研修生だったのでお店のミシンを使ってもらって
いたが、
これからは自分のミシンを使って仕事をしなさい。」と言われた。
今はまだミシン(1台)を購入することができない。応援をいた
だけないだろうか。
長い間、応援をしてくださったので、ヒエウは安定した生活
が出来て、仕事を持ち、お給料をいただくことが出来るように
なった。大変嬉しい。本当にありがとうございました。
こうしてこどもたちはいつか「社会へ旅立って」行く。
メンさんとヒエウさんとは10年近く付き合ってきた。
メンさんの入所は6歳、ヒエウさんは12歳であった。
子供から少女へ、そして大人へと成長する過程を
見てきた。私たちが目指すのは、こどもたちが
自分の力で自立して生きていけるような能力を
身につけてやることである。それはけして大学へ
いれることだけではない。メンさん、ヒエウさんの
ように長い間のミシン研修で十分生活の糧を
得ることができるようにすることも含まれている。
メンさんの里親北海道のKさん、ヒエウさんの
里親京都のFさんには心からお礼申し上げたい。
14年2ヵ月、8年4ヵ月は本当に長い年月である。
JASSの海外支援はこうした長い年月をかけて
こどもたちを育てるという気持の方々の支援があって
初めて成立するものである。
メンさん、ヒエウさんの幸せな人生を切望する。
投稿者 koyama : 2008年10月23日 20:25