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2008年07月26日

オアシスの会主催「船上生活者医療支援」視察:地球の歩き方1班お別れ会

晴天   気温40度以上


午前5時半起床。血圧測定。かなり高くなっている。
この1週間の平均値で見ると基準値の15%程上回っていた。

午前6時、シャワー。

午前6時40分、1階に。既に大塚さんが待っていた。
大塚さんが主宰しているオアシスの会の
実施している「ビーザ地区」の船上生活者を対象とした
医療支援の実態を視察しに行く。

電動バイクで10分ほど行くとビーザー地区診療所につく。
診療所の医師・看護師など4人が来る。
午前7時前にみんなで一緒にフールー小学校の前を
通って、渡し船まで行く。

渡し船に乗って、フオン川の
中洲にあるフールー小学校の分校である夜間学校へ到着。
ビーザー診療所の医師たちが渡し船で中洲へ上陸。


この夜間学校は1999年のフエ大洪水で流失した後に
JASS静岡の会の滝下さんの紹介で「中部電力平和委員会」が
寄贈したもの。


オアシスの会の船上生活者への医療支援はこの夜間学校を
利用し、毎週1回行われている。


既に何人かの船上生活者の方々が病気の子ども連れて待っていた。

オアシスの会のプロジェクトはフエでも一番生活が厳しい
船上生活者の医療を支援するため、診療費・薬代などを
オアシスの会が全額支援し、地元のビーザー診療所と
提携して行っている支援活動である。

オアシスの会支援の薬


午前7時過ぎから午前10時過ぎまでの3時間強で86人の
患者が夜間学校の臨時診療所を訪問、診察・投薬を受ける。


病気では、お年寄りの「高血圧」、子どもの皮膚病や腸炎。
流行期の「かぜ」。

赤ちゃんの養育がうまくできない母親もいる。乳児の体重測定は
欠かせない。大塚さんが母親と共に乳児の体重を計る。

夜間学校の校舎の窓が仮設薬局となる。必要な薬を患者に
手渡す。全て無料。

診療を受け、薬をもらう患者さん。


お年寄りの血圧などの健康相談をする医師



たくさんの赤ちゃんが来ていた。


1時間半ほどの視察であったが、オアシスの会の医療支援は
確実に船上生活者の命と生活を守る活動をしていることを
実際にこの目で確認した。船上生活者は船の上で日常生活を
しているので、衛生問題、生活問題、収入の問題などを
抱えている。オアシスの会のような形で具体的な支援を
直接行うことは海外支援としては本当に重要なことである。

某国の政府系の若者の海外支援団体がフエに
7人の若者を派遣したことがあった。そのうちの数人は
船上生活者の「生活改善」指導という仕事していたが
私の目から見たら船上生活者の歴史も苦労も何もしらない
20歳代の若者が生活改善指導など出来るわけがない。
船上生活者は子供が多い。子どもを産まなようにと
産児制限指導を23歳・24歳の若い女性が船上生活者
のおじさんに指導する訳である。彼女たちは、医師でも
看護師でもない。素人である。こうした無茶苦茶な
海外支援が今でもまかり通っているのが現実である。
こうした実情を見ている私にとっては、オアシスの会の
船上生活者支援プロジェクトは、地に足のついた本物の
海外支援に見えた。海外支援はこうありたいものである。
オアシスの会の大塚さんが現地に滞在し、直接プロジェクト
を見ていることもこのプロジェクトを成功させている要因である。

視察後、ベトナム事務所へ。
バオミンさん、税田さんと「当面の諸問題」を話し合う。

午前11時半、昼食。朝食を摂っていなかったので昼食は
いつもより美味しく感じた。
豚肉の脂を落としたもの、魚の煮物、もやしの漬物。


午後12時半昼寝。1時間。

午後2時、読書「アジアの聖と賎」(野間宏・沖浦和光著:人文書院)
本書は2年ほど前に神戸で講演会をした際、西宮駅前の
古本屋へ入って買った本である。1983年発行。
1982年から83年にわたって「朝日ジャーナル」に掲載された
ものである。インド、中国、朝鮮、日本の「被差別民族の歴史と
文化」を書き表したもの。

第1部はインドのカースト制の歴史の解明。非常に興味ある
内容である。インド人と言っても単層ではなく
・基層(モンゴロイド・チベット系)人口の2% 山岳少数民族
・古層(トラヴィタ系)20%(色が黒い)インダス文明を担う
・新層(アーリアー人:インド・ヨーロッパ語族)

新層のアーリア人が土俗のバラモン教を摂取し、ヒンズー教
をつくり、ヒンズー教の権力支配者であった聖職者が作り上げた
身分制度がカースト制度と分析している。
この制度を支えている思想が「清浄」と「穢れ」の思想である。

午後3時半、ベトナム事務所へ。必要なメールの送受信。


午後6時、地球の歩き方スタディーツアー1班の皆さん(7人)
とお別れ夕食会。私、バオミンさん、税田さんが参加。






パパイヤサラダ


空芯菜のニンニク炒め


地球の歩き方ツアー参加者の寄せ書き



最後に日本料理店スタッフの自己紹介


8時15分、食事会は終了。
日本料理店スタッフと記念写真


今日は、地球の歩き方(10人)、フランス人1人、
日本人3人、スペイン人4人、イギリス人3人。
合計21人の来店あり。

午後10時、閉店。

長い1日だった。

投稿者 koyama : 2008年07月26日 18:19

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