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2008年02月14日

通院:高校クラス会

晴天・曇り

午前6時半起床。
午前8時、自宅を出て春日経由大江戸線で都庁前。
新宿SNビル内の榊原記念クリニック。
心臓検診。午前9時半に心臓エコーの予約をしていたが、
何の理由も告げられずに午前10時に変更。
最初に心電図の検査。午前10時過ぎ、心臓エコー検査。
その後、主治医による診察。2ヶ月分の投薬。
次回帰国は6月中旬。薬は2ヶ月分しか出せない。
この15年間、常に心臓薬問題が横たわっている。
この20年近く心臓のチェックをしている。毎回帰国すると
通院し、検診・投薬を続けている。これは、今後、10年、
20年たった時にその効果が出てくるものと思っている。
血圧の管理は心臓への負担軽減、心電図、心臓エコーは、
心臓弁などのチェック。こうしたことをこまめにしておくことで
60代後半、70代に心臓疾患の危険性を少なくする可能性
がある。4種類の薬をもらう。

都庁第1庁舎前では、君が代・日の丸強制に反対した
都立南大沢学園養護学校(八王子)教諭根津公子先生
の懲戒免職のための教育委員会が開かれようとしていた。
新左翼系の人たちが反対のチラシを配っていた。
根津先生は君が代・日の丸の強制に反対し過去9回の
懲戒処分を受けている。
根津先生は以前から「OBJECTION HINOMARU
KIMIGAYO」とのゴロがついたトレーナーを着ていた。
トレーナーの前には「戦争放棄」とかかれ、後ろに
OBJECTION・・・・」。
昨年10月停職6ヶ月の処分があけて登校した
ところ、尾崎祐二校長から「トレーナーを着ないように」
「学習指導要領に反対を唱えるのは学校現場ではふさわしく
ない」と言われた。根津先生は8年以上も前から同トレーナー
を着用していた。
根津先生は校長に「職務命令ですか」と聞くと「答えません」
と言われた。昨年10月中旬、校長から「トレーナーを着ていけない
のは職務命令です。職務専念義務違反です」と言われたそうだ。
根津先生は君が代・日の丸問題で過去9回もの処分を
受けている。今回、処分を受けると「懲戒免職」となる。
2月1日、東京都教育委員会は根津教諭を呼び事情聴取。
今日の教育委員会で処分が決まりそうだとのこと。
(以上、2008年2月13日 東京新聞より)

東京都教育委員会の行為はバカバカしいものである。
トレーナー着用に「職務命令」を出すなど、およそ教育の
場に適さない。何を着るかに職務命令を出すのもバカバカ
しいことであるが、憲法の表現自由にも抵触する。
教育というもっとも民主主義を勉強する場に「憲法が存在しない」
現状である。東京都の教育は異常である。脅しと脅迫で
教員を抑えつけ、言うことを聞かない教員は処分し、解雇するという
およそ教育には縁もゆかりもない現状である。
都民の知らない間に東京の学校は民主主義と日本国憲法
が通用しないところになりつつある。戦前の国民学校と同様の
学校となりつつある。
3月の卒業式、4月の入学式前に見せしめの処分といえる。

地下鉄の往復、病院の待ち時間で「なぜ日本人は
劣化したか」(香山リカ著 講談社現代新書)読了。

今、読むべき本である。モラル崩壊、偽装・・・・の現状、
そしてその真の原因は何かを精神科医の香山氏が臨床
を通して解明しようとしている。
2004年度、東京大学保健センターによると、精神疾患
のため休学した学生は137人(学部87人、大学院50人)。
10年前の4倍。東大学生相談所長は「東大生は大きな挫折を
味わった体験が少ない。失敗への恐怖を過大に想像してしまう」
と言っている。
最近香山氏が頼まれる女性誌の原稿の1テーマの字数は
200字だそうだ。以前は1テーマ800字程度の字数だった
そうだ。今、800字の字数を読むことができなくなったとのこと。
2006年のベストセラーの第4位に「えんぴつで奥の細道」
が入ったそうだ。奥の細道が薄く書かれた紙の上をなぞる
だけの本。
「活字の劣化」として、文章が読めなくなったことを指摘している。
「長い本、字が小さい本、ちょっとむずかしい本は読まない」と
いう傾向が顕著になっているという。

「モラルの劣化」。
「ソフト産業の劣化」。RPG(ロールプレーイングゲーム)
の需要が激減しているそうだ。ゲームに世界観や物語が
あり、時間をかけ、辛抱強く主人公の経験値を上げていく
ゲームである。2006年のソフトランキングの3位に
東北大川島隆太の「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」
が入っている。簡単な四則計算などをするソフト。
ソフトの世界も時間をかけて忍耐しながら目標を達成するという
ものがなくなり、簡単な四則計算などの実用ものが売れている。
「若者の劣化」。香山氏は大学教員でもあるが、「不可」をひとつ
つけただけで学生は傷つき、怒り、「私は駄目な人間」と決め付けて
しまう。傷つきやすくなっている。一般の女子高生の10%以上が
自傷行為(リストカット・・・)を経験している。死にたい願望。
知的・教育レベルの劣化。
講談社顧問の鷲尾氏の言。
東大法学部卒の新入社員に「君は丸山真男なんか読んでいる?」
と聞いたら「丸山真男さんて誰ですか?」と言われたとのこと。
戦後の歴史・政治史(法学も含む)で丸山真男を知らない学生は
もぐり。

岩波書店前社長の大塚氏の言。
東大文学部歴史専攻の入社志望の学生に「最近読んだ岩波の
本で面白かったのは何?』と聞いたら「読んでいません」とのこと。
彼は今まで岩波文庫だけではなく新書すら一冊も読んだことが
なかったとのこと。

講談社・岩波の社長・顧問がこれらの例をあげて、最近の学生の
知的水準の低下を嘆いている。受験の「学力」はあっても
知的水準は低下したいると。丸山真男を知らない東大法学部生、
岩波を一冊も読んでいない東大文学部生。

リベラリズム・護憲勢力の劣化。
寛容社会から排除社会への移行。

そして、こうした劣化と社会の変化の底流は、
「新自由主義」だと結論付けている。

『他人の気持ちを想像する力」「弱い立場の人や少数者に対して
寛容な心を持つ力」が今、必要と説く。

それぞれ頷ける内容である。

午後12時半、自宅着。

読書「枕草子」(角川書店)

源氏物語関連の本は全てベトナムにおいてきた。
枕草子を読み出して分かったこと。
源氏の紫式部は中宮章子の女房。
枕草子の清少納言は中宮定子の女房。
清少納言の仕えた中宮定子は藤原道長の兄藤原道隆の娘。
紫式部はその藤原道隆の弟道長の娘章子に仕えた。

兄の藤原道隆が栄華を極めた時、急死。弟の道長が
実権を握る。兄の道隆の息子は道長に追放され大宰府へ
流され、兄道隆一族は凋落する。
同時期、源氏の紫式部と枕草子は相対立した藤原道隆と
弟の道長兄弟の権力闘争に巻き込まれていたのである。
源氏の紫式部は、枕草子の清少納言を「小生意気で
下品で目立ちがり屋でいやなやつ」と書いている。

枕草子は脈略のない300編のエッセーを羅列したもの。
『春は曙・・・』から読み始める。
現代語訳があり、続いて原文となる。

午後5時過ぎ、自宅を出て巣鴨経由池袋へ。
高校のクラス会。私が帰国している時に五井君が
みんなに呼びかけて会合が行なわれる。
皆さん、今年退職の年である。

沖電気の役員を退職し、ラオスに渡り、サトウキビ栽培をしながら
ラム酒会社を作ったクラスメイトがいる。
ジーンズ会社役員を退職し、海外に会社を設立した仲間もいる。
大学院に入学した仲間。大阪大学非常勤講師をしている仲間。
「第2の人生」にチャレンジ。








鴨鍋で交流を深める。


午後10時、クラス会を終わる。再開を誓う。

投稿者 koyama : 2008年02月14日 14:36

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