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2008年02月05日

足立区立4中校内研修会

晴れ

寒い

午前7時起床。宇都宮縫駅前のビジネスホテル内は暖かいが
一歩外に出たら「極寒」。

午前8時半ホテルを出て新幹線宇都宮駅へ。駅内のスターバックス
でコーヒーを飲む。ここは禁煙となっている。煙の臭いから逃げる
必要もなく安心してコーヒーが飲める。

新幹線で上野まで。東北新幹線は全車禁煙。東海道新幹線は
禁煙車と喫煙車に分かれている。先日東京から三島までの
新幹線切符を買いに行ったが『禁煙車』は満席とのこと。
喫煙車はがらがらだが・・・・・といわれた。
たった1時間の乗車である。飛行機は5時間でも10時間でも
全面禁煙なのに、どうして東海道新幹線はたった1時間の
三島までを全面禁煙にできないのか。禁煙席は満席。
くさい臭いを我慢しながら喫煙席にお金を出して乗るのは
ばかげたこと。

午前11時。上野駅でACCLのWさんと落ち合い、喫茶店で今後の
ACCLのフエでの活動について打ち合わせをする。
午後1時過ぎまで。

その足で北千住経由東武野田線に乗り「梅島」駅へ。
梅島駅前で初代JASS代表の岩辺さんと落ち合い、
足立区立第4中学校の教職員研修会へ。

足立4中夜間学級の壁にはベトナム語で
「新年おめでとう」と書いた紙が貼られていた。



今回の校内研修会は岩辺さんの紹介で実現したもの。
足立4中には夜間学級がある。現在11人のベトナム人の
若者が学んでいる。今年の4月からは更に14人の
ベトナム人が入学を希望しているとのこと。
ベトナムの若者は昼間は野菜のカットなどかなり厳しい
労働環境の中で仕事をし、夜中学で学んでいる。
1995年の神戸地震の際、岩辺さんと一緒に神戸支援に行った。
長田区は皮革産業の小さな工場が多い。皮革産業の小さな工場
でたくさんのベトナム難民の皆さんが働いていた。
ベトナム難民の皆さんは日本社会の最底辺で日本社会を支える
人々でもあった。
今日の足立4中に通っている20歳代のベトナムの若者も
かなりきつい仕事をしながら通学をしているとのことだった。
今日の研修会のテーマは「ベトナムの今 政治・経済・若者・・・」


ベトナムの大雑把な歴史、ベトナム戦争の位置づけと今日への
影響、ベトナムの政治システム、ドイモイ政策とは?そしてドイモイの
現実とその影響。ベトナム社会の15年間の変貌と拝金主義の
現状、「子どもの家」の子どもたちを通してみた今のベトナムと
若者の様子などを1時間ほど話す。

その後30分質疑応答。午後5時近く終了。

足立4中を出て、岩辺さんと近くの焼き鳥屋に入り、
様々な問題を語り合う。その後、もう一軒の飲み屋に
行き、更に「様々なこと」を語り合う。
午後8時過ぎ別かれる。

足立4中校内研修会用資料                 2008年2月5日

ベトナムの現状―政治・経済・人々の生活・若者の状況
 
                          ベトナムの「子どもの家」を支える会
                           代表  小山道夫

(1)ベトナムの歴史の概略
  ・中国
  ・フランス
  ・日本
  ●ベトナム人のアイデンティティとは?
(2)ベトナム戦争の残したものは
  ●ベトナム戦争は「社会主義革命」達成の戦争
    ・革命の烈士
    ・南北ベトナムの関係 国民的和解の未達成状況
(3)ドイモイ政策とは?
   ・社会主義市場経済と一党独裁
(4)ベトナムの政治
   ・共産党の独裁体制
   ・思想信条の自由の制限禁止、宗教のへの弾圧
   ・共産党・政府への批判の排除
   ・複数政党システムの否定
★ フエ グエンバンリー神父事件(2007年3月)
★ 若者は政治から経済へ・金もうけへ
   ・一部特権階級の発生と豪華な生活―子どもたちへの
      伝承と特権階級グループの形成

(5)経済
   ・壮大な実験過程(社会主義と資本主義の奇妙な結合)
   ・政治の一党独裁と経済の資本主義路線
   ・ドイモイ政策で儲け、我が世の春を謳歌している一部特権階級
★  天秤棒をかついていでいるおばさんの隣をベンツに乗り携帯電話をかけ、
   1食50ドルのイタリア料理を家族で楽しむ階層の人々
★別荘をもちプール付の豪邸で暮らし、子どもたちを海外留学させると特権階級
   ・小中学校の新卒の月給が100ドル
   ・人口80%の農民の平均年収が100ドル~300ドル程度

(6)人々の暮らし
    ・都市と農村の乖離
    ・大都市( ホーチミン市・ハノイ市)と他の都市との乖離
    ・都市の中の豪邸とスラム
★ドイモイの行き着く先
・国民全体の「拝金主義」
・旧来の儒教に裏打ちされた農業国ベトナム社会の急激な崩壊
・金持ちとお金、物持ちが「立派な人間」との社会的 評価
★貧しい人々の「豊かさ」「物」への憧れ・犯罪等社会秩序の混乱

(7)若者の状況
   ①進学   特権階級の師弟への特別措置
   ②進学・受験競争の中での貧富の格差
   ③政治は危ない  経済で金儲けを・・・・・
   ④真っ当に働くという社会道徳の崩壊過程
     ・努力しないでうまく金儲けをする・・・・
     ・外国人との結婚
   ⑤豊かさへの憧れ  貧しさは「恥ずかしい」

(8)ボートピープル
   ①1970年代後半から80年頃
       ・ホーチミン市の華僑(中国系金持ち)
       ・学者、文化人、知識人
       ・行政の高官など社会的地位の高い人たち
   ②1980年代
       ★経済難民
       ・1975年4月30日「全土解放」
       ・1976年 ベトナム全土社会主義化
         性急な社会主義政策の失敗
         1986年頃にはお米の輸入国
         庶民は米が食べられず、キャッサバを

投稿者 koyama : 2008年02月05日 09:03

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