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2007年12月30日
久しぶりの休日
朝から雨。時々曇り。夕方雨。
午前8時。気温21度。湿度95%。寒い。
TBSテレビ関口宏の番組を見る。
なかなか内容のある番組だった。世界の貧困・格差問題、
環境問題を資本主義の歴史から紐解き、「新自由主義」
の本質ーグローバリズムを解明している。コメンテーター
の金子・寺島・田中・江川・・・・などは、マルクス主義者
ではないが、新自由主義の本質をきちんと見抜き
、アメリカべったりの日本のこれからの進路を見定めよう
としている点を評価したい。
「ハイリーホテル」は新興住宅地にある。
行政が10年ほど前に計画を策定し、田んぼを埋め立てて
作られた地域。田と畑の中にフエなど都会の金持ちが
邸宅を作っている。この新興住宅を作る計画を立てた
フエの「お偉いさん」は事前に土地を安く買い大もうけを
している。ベトナム版・田中角栄を髣髴(ほうふつ)させる。
午前10時、リー君とハイ君と3人で近くの大衆食堂へ行く
予定だったが、ハイ君がいない。散髪に行くと言って朝5時に
部屋を出たと言う。リー君の話では、「子どもの家」へ行って
帰ってこないだろうという。ハイ君にとっては、「子どもの家」が
一番安心して落ち着ける所だとリー君は言っていた。
結局リー君と二人でリー君推奨の近くの大衆食堂へ。
軽くビールを飲む。
リー君推薦のおつまみを頼む。
●焼き豚肉(ベトナム風ヤキトン)
●焼き魚のフライ
意外と美味しかった。
大衆食堂のオーナーを呼んで一緒にビールを飲む
●鳥肉の鍋物(本当に美味しかった)
●牛肉のじゃぶ鍋
飲みながら「真面目に仕事をすること」「気分だけで仕事をしないこと」
などを話す。リー君は父親、母親の話、好きな女性の話などを
していた。両親に対しては、実に客観的かつ正確な評価を持って
いたのには、驚いた。
一人の人間を育てるということは、一人の人間の人生を
かけて行う人生の事業である。私にリー君の人生を
「矯正」する程の力はないが、それでも多少人生の先輩として
語ることはある筈。この男と飲んでいると「頭の良さ」とはなにか
をつくづくと感じる。大衆食堂に入るなり、「氷水にビールを入れた
バケツを作って」と店主に頼んでいる。
私のコップのビールがなくなりかけたら直ぐにビールを注ぎ、
おつまみの注文も的確にする。人の顔色と気持ちを読み取る
力は抜群。日本の子どもたちや若者になくなった能力。
引っ越して2週間。リー君は「ハイリーホテル」の周辺の
大衆食堂のオーナーと仲良くなっていた。
ヤギ肉屋、このお店、その他・・・・・。
この能力も素晴らしい。
こうした人間を「頭の良い人間」と私は言いたい。
日本では「学力」論議が旺盛に行われているが、大半は
かつての予備校・受験の学力。生きる力ではない。
ビール9本と何種類のかの鍋物などで会計は1500円。
日本で大衆飲み屋に行き、生ビール1杯、ホッピー1杯、
モツ煮込みなど2種類程度を飲んで、2500円程度は
かかる。「ハイリーホテル」近くの大衆食堂の食べ物は
美味しい。また安い。
午後12時半、「ハイリーホテル」へ帰り昼寝。
夕方、ベトナム事務所へ。「ハイリーホテル」の部屋の
パソコンは、デジカメを取り込めないくなってしまった。
日記が書けない。20分ほどベトナム事務所で
日記に写真だけアップする。
夕方、ハイ君、トゥオイさんが「子どもの家」から帰ってきて
いた。先週も一緒に昼食を摂ると約束をしてこなかった
ハイ君だが、今日もまた来なかった。「子どもの家」が
一番好きなようだ。
ハイ君に取っては10数年間過ごした「子どもの家」が
自分の帰る故郷なのだ。
午後6時半過ぎ、日本のテレビを見る。
4チャンネル。テレビでは、「大食い競争」(日本テレビ)を放映。
上寿司を大食いして勝った芸能人には、100万円上げるという
馬鹿馬鹿しい番組。この種の番組を見ると腹が立つ。
かたや報道部門では世界の飢餓の報道をしておきながら、
馬鹿馬鹿しい何の意味もない「大食い競争」を放送している
テレビという怪物。
6チャンネルTBSを見ると「レコード大賞」。これも全く興味なし。
8チャンネルフジテレビ「ほんまでっかニュース」。
10チャンネルテレビ朝日「武士の一分」
12チャンネル(テレビ東京)「田舎に泊まろう」
「武士の一分」を見ながら、軽く一杯飲む。
木村拓哉の下級武士が良い。人間は、損得を抜きに
生きる何かがあるのだ。今年の日本は、安倍首相から
始まる「偽装」まみれの一年間だった。
「美しい日本」はどこへ行ったのか?
2008年3月までに5000万件の消えた年金は
最後の一人まで必ず探しだすと言明した安倍氏。
今、政治家としてどんな責任と弁明をするのか?
国会に出ているようだが、恥ずかしく人前には
出られないのが、「武士」である。
間違って食中毒の食事を出したお毒見役は
切腹して責任を取っている。切腹をしろとは言わないが、
安倍元首相は何らかのけじめと責任を取る義務が
ある筈だ。平然と人前に出られる人間の神経を疑う。
藤沢周平は下級武士を主人公にしている。
何冊か藤沢作品を読んだが、強い共感を持てる内容。
下級武士でも人間の最後の一線を持っている
いるということ。その一線を侵されたら死んでも
意地を通すといいうこと。藤沢作品の人気は
そこにあり。安倍元首相は「武士の一分」があるのか?
それとも生まれながら責任感のない上級武士なのか?
「人間の一分」があるのなら、平然と国民の前には
出られないのが、「美しい国」日本だったはずなのだが?
などと、お酒の勢いで変な長調に転調しつつある。
ーーーーーー
変なおじさん
昨日、昼過ぎにベトナム事務所に「変なおじさん」が来た。
「ジェトロ」(国際貿易振興機構)にいたとか「外務省に顔が
聞く」などと言って。
土曜日の午後。常識的に考えて事務所は休みである。
そんな時に訪ねてきて「自慢話」をする60代後半かた70代
のおじさん。事務所は休みとスタッフは言うと、日本料理店の
ビールを飲ませろといい、生ビールを飲み、「日本料理店の
やり方が、ここが悪い、あすこが悪い」「こう直せ」などと
スタッフにお説教を垂れていったとのこと。
その話を聞いて「この種の自慢話おやじは時々来るが
意味のない人間。時間がもったいないから無視するよう」に
言う。
夜7時頃、再度「自慢おやじ」が日本料理店に来店。
お客さんなのできちんと対応。日本語学校教師に
お説教を垂れたいようで若い日本語教師を探す。
変なおじさんの後ろで、会員のTさんと私が日本語で
色々な話をしていた。
へんなおじさんは、ベトナム事務所のスタッフが
相手にしないので、午後9時前に日本料理店を
帰ろうとし、私の所に来る。なんと英語で話しかけて
来る。私とJASS会員のTさんとの話は全て後ろに
いて「変なおじさん」には、聞こえていた。
しかし、私に英語で「明日、日曜日貴方と話し合いたい」
という。自分は英語が出来ると言う自慢をしたいようだ。
馬鹿な人間だ。
私は英語で「明日は日曜日で休みなので
話は出来ない」と返答。変なおやじは、「日曜でも
30分貴方に日本料理店の運営、ボランティアの
運営について、教えてやりたい」という。
私は断固拒否。「貴方と話し合う時間はない」と再度
返答。変なおやじは、怒って帰ってしまう。
時々この種の人間がやってくる。今まで私は一応
この種の人間と付き合っていた。自分はジェトロの
偉い人間で、外務省にも知り合いがいる、
あなたのやっている日本料理店はここが悪い、
ここを直せ、ボランティアもこうしろ、などという
お説教を2時間も3時間も聞かされ、何の意味もない
時間を過ごしてきた。
こんな変なおやじに言われなくてもフエに15年住んで
悪戦苦闘している私たちこそ、実情を知り、思うように
行かない現実と戦いながら、少しでも前へ進めようと
頑張っているのだ。何も現地をし知らない、ジェトロだか
ヘトロだか知らないオヤジの自慢話とお説教をせっかくの
大事な日曜日に聞く必要はない。
リー君と人生を語り合いながらの時間をもてて良かった
と思う。
時々、勘違いをした人間がやってくる。
ジェトロにいたことは、そんなに偉いことなのか?
フエの何を知っているというのか?
これも今流行の「偽装」人間。
投稿者 koyama : 2007年12月30日 20:01