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2007年10月31日

神田古本市へ

晴天

午前7時起床。ベトナム事務所からのメールに返事。
東北大・国学院大学での講演会関係のメールに返事。

昼前、自宅を出て地下鉄で神保町。自宅から25分程度。
35歳~40歳の5年間、神保町で仕事をしていた。あれから
20年、神保町の町はどうなっているのかも興味があった。
神田古本市に行く。

靖国通りの専大前から数百メートルの歩道と歩道前の
書店で「古本市」が行われていた。


やはり中年の人が多い。若者の図書離れが進んでいるとは
聞いていたが、そんな感じはした。

今回の古本市の目的は、「田辺源氏」(中)を買うこと。
与謝野源氏の(中)(下)を買うことであった。
とにかく人出が多い。また、路上と書店に数限りない本が
並べられている。目指した本を探すのは至難の業。

何とか「田辺源氏」(中)と与謝野源氏(中)(下)を見つける。
谷崎源氏の上製版6冊か7冊がまとめて1500円だった。
よっぽど買おうかと思ったが、上製版で6冊、7冊といえば、
持って帰るだけでも大変。更にベトナムに持っていくのも
大変。最近、腕の力がなくなったせいか、上製版の本を
読むのが大変だ。私は大体寝ながら本を読むので
本が重たい。結局、谷崎源氏全巻1500円という「超安」
の本を断念。
結局、4時間ほど町を歩く。「鑑賞 日本の古典6
源氏物語」(小学館)が500円とある。
54帖の原文があり、その解説。更に当時の寝殿や皇居の
部屋、階位制度などの解説が図入りである。買う。

更に古本屋を漁っていると「昭和特高弾圧史」
(庶民に対する弾圧・1936年~45年)(松浦総三編)
が目に入る。立ち読みする。

特別高等警察が戦前、国民をどのようにスパイし弾圧して
いたかを「特高月報」など特高警察の生の資料を編集した
もの。今のベトナムの公安警察と同じことをしているのが
分かる。
こんな記述があった。
「佐世保市日宇町836 吉田運送店 仲仕 山下勝次(51歳)
昭和17年12月30日午後9時頃、佐世保市溝見町25江副浴場
内に於いて居合わせたる同市下京町141西牟田権太郎他十数
名に対し、家族中より応召者等なきにもかかわらず、数回に
亘り、『自分の子どもはシンガポールで戦死したと通知があったが
幾ら国家のためとは言え、親の身として之が泣かずに居られる
ものか』と繰り返し、反戦気運を醸成する如き造言を為した」
(言論出版集会結社等臨時取締り法違反被疑事件そして
送検)

面白そうなので買う。

「すずらん通り」「さくら通り」を歩いてみる。20年前とは
大分通りの店も変わっていた。
良く飲みに行った「浅野屋」はまだあったが、新築されていた。
母親が大正時代に勤めていた「すすらん通り」の文房具屋
さんは、なくなっていた。20年前まではあったのに。
町全体から「人間の臭い」が消えかかっていた。
当時、たくさんあった「一杯飲み屋」が消え、大型のビルが
林立していた。地上げで消えた映画館のあとは、広い
駐車場になっていた。

夜中、悪寒。洟が出る。風邪を引いたようだ。

投稿者 koyama : 2007年10月31日 13:41

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