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2007年09月27日

A君退所の話:フエ市外務部長懇談

晴天

気温30度  湿度75%。

午前6時起床。毎日の血圧測定。血圧が安定してきた。
訪問者対応と血圧アップとは比例する。また、様々な
「底流」の難事との精神的な闘いの問題も血圧に影響
があるようだ。
医師の指示で2000年から毎日朝起きた時(排尿後)の
血圧の測定をしている。7年間、紆余曲折あり。
降圧剤、血液凝固阻止剤も欠かせない。

午前7時朝食。ブンボー。

一昨日、新日本料理店に旧日本料理店からテレビを移動した。
地元ケーブルテレビをいれ、無料のNHK海外衛星放送を
見ることが出来るようになった。
トンチンカンホテルも無料のNHK海外衛星放送が入っていたのだが、
ある日突然「切れて」しまった。
昨日、バオミンさんからNHK無料衛星放送の「引き出し方」を
教えてもらい、トンチンカンホテル自室で試してみる。
NHK海外衛星放送が見られるようになり、日本の情報がある程度
入るようになった。

午前9時、ベトナム事務所へ。必要なメールなどの受信・送信。

午前10時過ぎ、バオミンさんと一緒に「子どもの家」へ。
先日の「子どもの家」A君を引き取りたいと名乗り出た
A君の「遠い・遠い親戚の人」なる人と話し合う。
私、セン委員長、バオミンさん、A君の母親、「遠い親戚?」。
そこで分かったことは、この50歳代の女性はA君の親戚でも
何でもない人だった。

話し合いの冒頭から「態度がでかい」。「子どもの家」が
貧乏で「自分は金持ち」とのミエミエの成金の態度。
私の方で「あなたは、A君と関係ない人ですが、どうして
A君を引き取るのですか?」と質問する。「母親が頼みに
来たから」との答え。「A君を育てる経済力はありますか?」
「『子どもの家』にいれば、このまま高校で勉強し、大学に
入学したら卒業まで面倒を見ることが出来るが、
他人のあなたがA君を引き取ると言っているが、A君の
生活の面倒を最後まで見ることが出来ますか?」と聞く。
「お金があるから出来る」との答え。
「仕事は何をしているのですか?」。
「船上観光船を5隻持って観光船業をやっている」とのこと。
小型の木製の船である。一般的には船上生活者の皆さんが
生業にしている。色々話を聞くとちょっと前までは、
路上で天秤棒を担いで「うどん」を売っていたとのこと。
最近の「小バブル」で小金が入った一時成金丸出しの
態度である。悪いけれど指にキンキラキンの指輪を
ゴテゴテつけている。一貫して「自分は金持ちだ、
貧しい「子どもの家」の子どもたちを引き取るのだ」と
勝手に決め付けている節が見られる。
「仕事が途中で失敗し、A君を育てられなくなったら
どうしますか?」と聞く。失敗しないと答える。
初めから威張った、センさんや「子どもの家」を見下した
偉そうな態度が気に入らない。
私たちは、この10数年間で4億円ほどかけて「子どもの家」
や様々な子どもたち支援の活動をしている。
A君は「子どもの家」で8年間生活し、高校に入学し、現在は
大学受験の勉強していて、何も問題はない。「子どもの家」も
困ってA君に出て行ってもらいたいとは思っていない。
あなたが親戚の方なら、A君を引き取る意味はあるかも知れ
ないが、A君と何も関係のないあなたが突然「子どもの家」に
来て、貧しい「子どもの家」の子どもたちだから引き取ります
というのは、少し筋が違うのではないですか?と問いただす。
女性は『「母親に頼まれた」という。母親は、自分の意見を
持っていない。
女性にA君が大学受験に失敗したらどうしますか?
と聞く。「観光船で働かせます」とのこと。なんとなく
胡散臭い(うさんくさい)、一時成金の影に「におう」ものあり。
今日は、初めてあったので、よく、お母さんと話し合って
欲しいと言って、今日の話し合いを終わる。
ちょっと前までは、その日暮らしの生活をしていたようだ。
このところの「小型バブル」で多少お金が入り、「お金持ち」
気分になり、人にお金があることを自慢したい人と言う
見方で関係者は一致した。この女性がA君を引き取る
事情と理由が見出せない。話を聞いた範囲では
私たちに威張って引き取るなどというほどの経済力は
なさそう。最近の私の身の回りには、少しお金が懐に
入った「一時成金が」が「お金があるぞ」、と人に見せびらかし
たい人間が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)している。
浅ましい人間の気持ちではあるが、これも致し方のない
人間の気持ちでもあるのだろうか?


昼食。コムディア(ベトナム風ほか弁:70円)

1時間程昼寝。

NHKニュース。ミャンマーの僧侶を大量逮捕。発砲。
夜のニュースでは日本人も死亡したとのこと。
独裁国家は怖い。人間の命の重さの理解がない
連中。

午後3時半。バオミンさんと一緒にフエ市人民委員会
外務部へ。ニエン外務部長と懇談。
当面の諸問題について意見交換。合意。

午後5時、ベトナム事務所へ。いくつかのメールへの
返事を書く。

午後5時半、日本料理店で子どもたち・日本人スタッフと
一緒に夕食。今夜は、「カエル」の油いためがおかず。
私は「カエル」と聞いただけで、箸が動かない。

ピースインツアーから連絡あり。
現在フエに来ている地球の歩き方スタディーツアーⅦ班の
皆さんの中でホーチミン市から関空へ帰る人の切符が
なくなったとのこと。
事情を詳しく聞く。来る時と同じ問題が起こっている。
ホーチミン市から関空へ行くお客が予想より少なくなり、
大型飛行機を小型機に変更した。それに伴い、若干の
乗客の席がなくなってしまった。(オーバーブッキング状態)
一人一人のお客に連絡するのが面倒くさいのだろう。
結局、小型機に乗り切れないお客の中の「団体客」を狙い
切符をホーチミン市→成田→羽田→関空に変更して
欲しいとのことである。
ベトナム航空は本当に呆れてしまう航空会社である。
自分たちの「金儲け」しか頭にない。金権主義の権化である。
大型機に少ないお客を乗せたのでは儲けが少なくなるとの
判断から勝手に小型機に変えてしまう。そのあおりを受けて
「あぶれた」団体客は、結局、ホーチミン市から成田に行き、
更にバスで羽田経由関空と6時間近くの時間の浪費と
体力の消耗となる。当初からホーチミン市→関空と契約して
いたものである。ベトナム航空は契約など頭にない。
社会的責任も頭にない。ただただ「金儲け」だけである。
ピースインツアーの担当者からの依頼があり、8人の
関空へ行くお客さんに連絡し、相談して欲しいとのこと。

夕食を途中でやめて、急いで地球の歩き方Ⅶの皆さんが
「子どもの家」での夕食を終わりホテルへ帰ってくる時間
にあわせ、ホテルへ急行。数分のタッチで間に合う。

ホテルのロービーで8人の関空帰りのお客さんに
説明しようとホテルのロビーに行くと、ロビーも結婚式場と
化していた。お客が多く1階の式場だけでは間に合わず、
ロビーも式場にしてしまった。ロビーは全てのお客さんの
もののはず。これも金権・金儲けしか考えていないフエの
昨今の実情を反映している。



しかたないのでトンチンカンホテルの1階に8人の方に来てもらい、
状況を説明する。幸い、8人のお客さんは快く成田→羽田→関空
への空路変更を了解してくれた。ありがたいことである。感謝。
急いでピースインツアーに連絡。これからピースインツアーと
ベトナム航空日本支社との話し合いに入る。うまく話が進む
ことを祈る。ベトナム航空の無責任・金権体質には本当に愛想が
尽きる。


午後6時半、日本料理店開店。店長のニーさんが体調を
崩し休む。

午後9時半閉店。日本人4人、ドイツ人2人、ベトナム人1人、
欧州1人の合計8人。


今日は1日、悩ましい問題ばかりだった。

NHKニュースで年収200万円以下の労働者が1000万人を
超え、全労働者の4人に一人になったという。
超格差社会が到来している。これは、政治の結果である。
福田首相がその継続を誓った「小泉構造改革」の結果である。
更にこの路線を進める自公政権の未来はない。


今日から「六者協議」が始まった。核問題の米朝協議が進展
いているようだ。安倍前首相の政権投げ出し、自民党の
総裁選挙の2週間の間に、日本抜きで話はドンドン進展して
しまっている。福田首相選出の日にヒル国務次官補が訪日
したが、会う相手がいない。中山補佐官が会っている。
首相も外相もいない。これで「拉致問題は・・」などと大見得を
切っても世界の外交からは、既に見放されているかに
見えるわが日本である。日本抜きで米朝合意を基礎に
中国・韓国・ロシアの大筋の合意は出来上がっている。
外交下手の日本。

投稿者 koyama : 2007年09月27日 18:49

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