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2007年05月27日

バンベー全原稿を通読

晴天

午前9時起床。昨夜痛飲。

午前10時過ぎ、入浴。NHKのど自慢を見ながら
フダ缶ビール2本。ベトナム米1合で全がゆを作る。
半分食べる。
1時間ほど、横になる。

午後12時半。JASS機関紙バンベー原稿全てに目を通し、
問題点などをチェックする。全ての原稿の見出しをつける。

読書「石の肺」読了。
京都の豊田さんから贈られた本。読む価値の十分ある本である。
無知は犯罪だと思った。自分自身の自戒である。

アスベスト問題がアスベスト工場関連者や付近に在住していた
人だけの問題ではない、深刻な問題だということを
改めて知った。全国民の生死に関わる重大問題。しかも
国家が先導しておこなった国家犯罪ともいえる問題。

石綿は絶縁体、耐熱のために色々なところで使われている。
アスベスト繊維を車のブレーキライニング、ゴムと混ぜて
クラッチ、ブレーキ。エレベーター機械室。水道管。
学校などの緞帳(どんちょう)に防火のためにアスベストが
使われている。豚舎、畜舎、消防車、消防基地、耐火金庫、
歯科技工士(歯形を取る電気炉に使われている)、
学校給食の揚げ釜、ご飯を炊くところ、ジッポのライター。
ピアノの椅子(椅子に張ってあるジュート布を船で運ぶ
時の麻袋)、ビルなどの天井裏にアスベストが吹き付けられ
ている。空調ダクトから室内に拡散されている。多くの人が
吸っている。
今後、10年、20年、40年後にアスベストで肺がんや中皮腫に
なる人たちは相当数出てくることが予想される。

読書「漢字の起源」(藤堂明保著:講談社学術文庫)
興味のある本。中国の歴史と象形文字としての漢字の解説と
歴史。私たち『美しい日本人』は、数千年前に中国人が
発明した素晴らしい文字を何の対価も払わず「コピー」して
今日に至っている。中国が日本製品のコピーをしていると
してWTOに訴える動きある。アメリカは提訴した。
確かに中国のコピー商品は目に余るものがある。
同時に538年とも552年とも言われる日本への漢字伝来。
日本人の文化と精神構造そのものに重大かつ最大の
影響を与えた漢字。私たちの祖先はコピーをしていたのだ。
ありがたいことである。ベトナムに来て「文字」というものと
その国家の精神構造文化の伝統とは大きなかかわりが
ありことを知った。
ベトナムが正式に文字を持ったのは、1945年9月である。
ベトナムが公式の文字をもってからまだ62年しか経っていない。
中国の漢字の影響を強く受けたのに、フランスの宣教師が
作ったローマ字中心の文字を国字にしている。
ローマ字表記の言葉自体の基礎は漢字である。
複雑なベトナムの文字事情がある。
私たちは、漢字をコピーし、中国文化を学んで1500年近く経つ。
その間に漢字のコピーから自分たちの文字にしてしまった。
一部の日本人は「反中国感情」ばかりを扇動しているが、
2000年間という長い間の中国との交流の歴史を知るべきである。


午後4時。バオミンさんから電話。ベトナム事務所で仕事をして
いるとのこと。


テレビで相撲を見る。白鵬が朝青龍を破って全勝優勝。
見ごたえのある相撲だった。純然たるスポーツとして
見ているが、肉体と肉体とのぶつかり合いという
スポーツという視点で見ると今日の朝青龍と白鵬の
相撲が久しぶりの力相撲。見て楽しかった。
白鵬は横綱昇進を確実にした。テレビのインタビューに答えた
町の人の声。「国技の相撲なので日本人に横綱になって
欲しい」との声が結構多いようだ。
国技の相撲に外国人が多数入っている現状は、今後の
日本社会の進むべき道を象徴しているように思える。
この数日、相撲を見た。白鵬は立派だった。
ほとんどの力士がサポーターや足袋をはいていた。
見苦しい。白鵬は一切そうした類のものをつけていない。
相撲はこうあるべきだと思った。
横綱朝青龍はどうみても相撲を舐めていた。稽古不足が
私のような素人にも分かった。途中で息が上がっていた。

午後8時、フダ缶ビール2本。残りのおかゆを食べる。
ビールを飲みながら、リー君・ターオ君兄弟の今後の行く末
を考えた。二人は何を考え何をしようとしているのだろうか?
14年前から付き合って来た二人である。これも何かの縁である。
兄弟ととことん付き合って行こうと思いながらも、彼らの
行動様式が推測できないことも多い。
言葉が十分通じないこともかなり問題ではあるが、彼らが
何をしようと「愛情」と「厳しさ」の二つをもって対処することが
必要なのではないかと思いながら、更にフダビールを1本飲んで
しまった。愛情と甘やかしの狭間で揺れている。
愛情と厳しさは表裏一体のもの。愛情と甘さは峻別すべきである。
甘さは子どもたちを駄目にする。愛情は子どもたちを生き返らす。
理屈では分かるのだが・・・・・・・。

投稿者 koyama : 2007年05月27日 17:03

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