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2006年12月20日

内田さん出迎え

雨のち曇り

午前中、ベトナム事務所で仕事。当面の諸問題を整理する。
午後12時。ピースボートのレオさんが来る。日本料理店で
ミンさん、ラームさんと一緒に打ち合わせ。

2007年6月に来るピースボートのツアー。今回は4日間の
フエ滞在の受け入れ。「子どもの家」や少数民族など様々な
取り組みをすることを相談する。1時間。

午後1時過ぎ、昼寝。

読書「平家物語」。清盛死去。

午後3時半、日本事務所の内田さんを出迎えにフエ空港へ。
バオミンさん、里子だったメンさんと一緒に。
予定より10分早く午後4時10分過ぎに到着。
昨夜、成田からホーチミン市しへの飛行機は遅れ、夜中の
12時過ぎにホーチミン空港へ着いたそうだ。

その足でベトナム事務所経由トンチンカンホテルへ。
クリスマス会の飾り・プレゼント、日本人やベトナム人スタッフ
へたくさんのお土産を持って来てくれた。
私も酒の肴を頂く。本当にたくさんの荷物を持ってきてくれる。
ありがたいことである。「言うは易し、行うは難し」。見習いたい。


午後6時半、内田さん、里子のメンさんと一緒に日本料理店
で夕食。

店長の大塚さんが、特別に「イカめんたい」などの差し入れ。
てんぷら、とんかつ、キンピラ、浅漬け、・・・・・。
十分、美味しい日本料理店を満喫する。
午後9時半閉店。
今日の来客10人。

毎月20日は日本料理店の給料日。
18歳以上で自立している子どもたちは直接支給。
18歳未満で「子どもの家」で生活している子どもたちは
研修生としてセン委員長に手交。20万ドンを個人通帳に貯金。
退所時本人に渡す。毎月5万ドンのお小遣い。

今日は、下宿している子どもたちに直接給料を渡す。
50万ドン。

警備員と料理人の男子は先月の給料日の翌日には
全額お金を使ってしまった。今回は、1ヶ月の計画を立てて
月給を使うように諭す。

●警備員のリー君

●調理人のターオ君

日本料理店は、子どもたちの教育の場である。仕事を通して、
「子どもの家」の子どもたちが社会性、仕事に対する責任、
など人間が社会人となって生きていくために必要な能力を
体験させることが大きな目的のひとつである。
子どもたちはいわゆる「家庭」での生活をしていない。
一般的に家庭で親が日常的に「躾ける」様々な能力が
体験的に身についていないこともある。
特に「仕事をして生きていくこと」については、だまだま
甘い部分を持っている。この日本料理店は、子どもたちの
そうした甘い部分を体験を通して、身につけて行って
もらうという役割を果たしている。
子どもたちの成長は文字通り「螺旋(らせん)階段」を上るがごとく
紆余曲折の中での成長である。子どもたちの教育に
直ぐ結果など出せるわけがない。日本料理店の
子どもたちとの付き合いは既に10数年になる。
子どもたちを育てるということは『手間』『ひま』『時間』
がかかるものである。

とかく海外支援は「お金」と「建物」の支援と思われがちだが、
海外支援の本質は「人間」である。「人間を育てる」「自立させる」
「自分で仕事をして生きてゆく」ことへの支援こそが、海外支援の
本質だと思っている。時間と労力と忍耐力、としてお金もかかる
事業である。私たちが今ベトナム・フエで展開している活動は
海外支援活動の新しい形態のひとつへの挑戦でもある。

子どもたちを「学力」とか「進学」など、子どもたちの持っている
一部の『能力』で見るのではなく、「生きる」という視点で見てゆく
活動である。子どもたちを育ている、教育するという事業への
新しいひとつの取り組みともいえる。

仕事に来たり来なかったり。仕事をしたりしなかったり。
こうした子どもたちを時間をかけて育て、自力で生きてゆく
ように導くことこそ教育の本質のように思える。
私がベトナムの「子どもの家」で行っている諸活動の
スローガンは、
「どのこともたちも生きてゆく力を本能的に持っている」
「子どもたちに『くず』はない」である。
どの子どもたちへも愛情と忍耐、厳しさと暖かさを持って
接し、けしてあきらめずに付き合ってゆくことが「子どもの家」
では求められているが、これは日本の子どもたち、教育にも
同じことが言えるのではないだろうか?

ベトナムで日本の教育や子どもたちの諸問題を
見ていると、「教育」の一番大事な論議(どの子にも素晴らしい
能力が眠っている)が忘れられているように思えてならない。

ベトナム・「子どもの家」では「未履修問題」や」タウンミーティング
問題」など、姑息なやり方は必要ない。正々堂々と子どもたちと
対面し、ぶつかっていく気概があれば、結果は自ずからついてくる
ものである。


投稿者 koyama : 2006年12月20日 13:19

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