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2006年08月15日

小泉首相の靖国神社参拝に抗議する

雨。終日の雨。  休肝日。

午前中、ベトナム事務所で仕事。

午後2時、ベトナム事務所。
東京北区と板橋区の小学校の先生がベトナム事務所を
訪ねてくる。1時間半ほど、教育問題、子どもたちの問題、
ストリートチルドレン、「子どもの家」のことなどを話す。
若い真面目な先生。日本の教育現場の「圧力」に負けないで
頑張って欲しいと願う。

午後4時。木田盈四郎先生の教え子の学生さんとその友人
がベトナム事務所を訪ねてくる。
しばらく話して、「子どもの家」まで案内。豪雨の中「子どもの家」
までタクシーで行く。

「子どもの家」を案内する。
子どもたちは雨で外へ出られないが「子どもの家」で
元気良く夏休みをエンジョイしていた。


午後5時半、トンチンカンホテルへ帰る。日本料理店の
子どもたち、スタッフと一緒に夕食。

午後6時から日本料理店開店。リー君・イン君無断欠勤。
午後9時閉店。

来客日本人3人、ベトナム人4人。合計7人。
雨の中良くお客さんは来てくれたと感謝。
昼と合わせて11人の来客。
午後9時半部屋に戻る。


小泉首相の靖国参拝に抗議する。

NHK海外衛星放送を見る。
小泉首相の記者会見。8月15日に靖国神社を参拝した
理由を3点にわたって述べている。

最大の理由は「祖国と家族のために命を投げ打った人」を追悼
するためと述べている。
その他の閣僚や自民党関係者の発言も『祖国のために命を
捧げて戦った人たちを追悼する』と言う点は一致していた。
満蒙開拓団に狩り出され政府関係者と関東軍が逃げてしまった
後、ソ連の侵入で多くの日本人の子どもたちが死んで行った。
その後の引き上げの途中でも多くの子どもたちが死んだ。
子どもたちは「祖国のために命をかけて戦った訳ではない」。
広島・長崎で死んだ人、東京大空襲や各地の空襲で死んだ
非戦闘員の一般庶民も「祖国のために命をかけて戦った
訳ではない」。
小泉首相の靖国神社参拝は、こうした一般市民の死者、
国家の無謀な戦争のために殺された庶民に哀悼の
気持ちを持っていないということである。
靖国神社の持っている特殊な性格(国家・天皇のために
戦って死んだ人のみを追悼する)から戦争に関連して死んだ
人一般を追悼する施設ではないという最大の問題点がある。

第1の参拝理由は「中国や韓国反対するからやめる」というのは
間違いだ。どこの国とも「一つや二つの意見の違い」がある。
それを理由に首脳同士の交流をしないというのはおかしい。

首相の靖国参拝が「一つや二つの意見の違い」程度の問題
なのだろうか?
国と国とのお付き合いをする最低限度の認識の一致を超えた
問題である。A級戦犯の合祀問題である。
極東軍事裁判、サンフランシスコ「講和」条約でもA級戦犯の
判決を日本政府は受け入れている。
そこから戦後の世界秩序は出来上がっている。A級戦犯を
「祖国のために命を捧げた英霊」として日本の首相が
追悼することは、アジア太平洋戦争の決着をもう一度振り出し
にもどすことになる。日本は明らかにアジア諸国に多大な被害を
与えているのであり、その責任者はA級戦犯(だけではないが)
であることは確かである。今になって、A級戦犯を無罪放免する
かのような首相の参拝は日本国家がアジア太平洋戦争を
反省していないことを意味する。中国・韓国をはじめアジア
諸国が黙っていないのも道理があると言える。

第2の参拝理由
A級戦犯を追悼しているのではない。多くの兵士のために
参拝しているのである。

今日は「戦没者慰霊祭」があった。小泉首相の論法で行けば
戦没者慰霊祭に行き哀悼の気持ちを表せばよいのである。
わざわざ私的宗教施設の靖国神社に行かなくても
戦没者の慰霊は出来る。
河野洋平衆院議長が全国戦没者追悼式で
「戦争を主導した当時の指導者たちの責任をあいまいにして
はならない」と述べ事実上A級戦犯を批判している。
小泉首相の「心の問題」と開き直っている態度とは一線を
画している。


第3の理由
憲法違反というが、憲法9条、19条、20条をよく読め。
首相といえども「個人の思想信条の自由」はある。
私がそんな気持ちを持とうと思想の自由だ。

首相は公的な立場である。人権も一定程度の制約を
受ける。個人の資産を公開したり、日常行動を公にするなど
私人・市民に比べればある程度の制約を受ける。
公人である首相が特定の宗教施設を内閣総理大臣との
記帳をして参拝するのは、憲法上疑義が生じる。

いずれにしても、こうした形でアジア諸国に『挑戦状』を
突きつけるようなやり方自体、品性と知性のない方法である。
人間性が良く出ているといえる。

投稿者 koyama : 2006年08月15日 23:31

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