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2006年04月20日

日新電機ベトナム工場視察;越外務省PACCOM訪問

曇り。23度。

朝8時、ミンさんとホテルで朝食。フォーを食べる。美味しい。
野菜、果物をたくさん摂る。
午前9時、日新電機から車が迎えに来るはずだったが、来ない。
日新電機ベトナム工場はハノイ市内から24キロにある。
郊外から市内に入る道が大混雑のため1時間半遅れて
午前10時半にホテルへ到着。日新電機の車でハノイ郊外の
工業団地にある工場へ。この工業団地には50社の会社が
工場などを作っている。現在、日本の会社は日新電機だけ。
韓国・マレーシアなどの海外からの工場が多いとのこと。

日新電機は京都にある一部上場企業。日新電機の
常務さんがインターネットでJASSを知り、連絡。
昨年、「京滋YOUの会」講演会に来て頂き懇談。
その後、常務さんや関連企業の社長さんたちが「子どもの家」
を視察。交流が始まった。皆さんは個人として私やJASSを
支援してくれるとのこと。常務さんや日新電機ベトナム工場長
が「子どもの家」を視察された時、「子どもの家」の子どもたち
で仕事をして自立したいのなら日新電機ベトナム工場で
受け入れてくれるとの話があった。その後、ベトナム工場長と
何度も連絡を取り合い、当面2名の「子どもの家」の子どもを
受け入れても良いとの返事があった。
 今日はバオミン・ベトナム事務所長と一緒にベトナム工場を
直接視察し、「子どもの家」の子どもたちがどんな仕事をするのか?
子どもたちで出来る仕事なのか? 労働条件は? 下宿は?
将来性などを直接私の目で見たいとの気持ちで視察した。
自分の子どもたちが仕事をする場所である。「適当に?」と
言う訳にはいかない。大変でも自分で調べてから子どもたちを
送り出したい。

工場の敷地は3万3千㎡、工場は1万㎡。大きい。
現在、64人の従業員を採用し、5月初旬の工場開始に向けて
準備中。今年一杯に200名ほど。数年以内に500人の従業員を
採用する予定とのこと。
日新電機の仕事は、当面は「はこもの」を作るとのこと。
配電盤、溶接や電気加工などの仕事。
「子どもの家」の子どもたちの給料は見習い期間の
2ヶ月は50万ドン(4000円)。その後は75万ドン(6000円)。
下宿は近くにあるとのこと。家賃は月10万ドン程度。
昼食は工場が無料で提供。朝食と夕食代で30万ドン程度。
家賃と食事で50万ドン。25万ドンは貯金や小遣い。
75万ドンは公務員の給料にほぼ近い。
「子どもの家」の子どもたちの就職をことを工場長にお願いし、
工場内を視察。工場の中には食堂や喫茶店もある。

工場視察を終え、ハノイ市内へ車で送ってもらう。
市内の大衆食堂でコムディア(ご飯の上に野菜・肉などを乗せる)
を食べる。

午後2時、ベトナム外務省の海外NGO管理機関「PACCOM」
を訪問。アジア・パシフィック地区局長・日本主任と面会。
ベトナムで海外ボランティアをするライセンスの継続発行を
受ける。更に海外NGO最高ライセンスの発行について
協議。現在、日本のNGOでは、JVC,セーブザチルドレン、
もう一つ。3つのNGOしか受けていない最高ライセンスを
もらうことになった。フエに拠点を置いての最高級ライセンス
発給は異例。13年間のフエでの活動を高く評価する、
ベトナム大統領表彰、フエ市名誉市民など長年の実績を
知っているので、申請後、3ヶ月以内に最高ライセンスを
発給することになった。
PACCOM事務所には、ベトナム全土の地図が貼られていた。
PACCOMからライセンスを受けている海外NGOの名前が
都市毎に記入されていた。ハノイ、ホーチミン市に集中していた。
フエは「JASS」だけだった。

午後3時過ぎ、外務省PACCOMを出て、ハノイのノイバイ空港へ。
2時間ほど、空港内の待合室で「寝た」。午後5時20分、
フエへ向けて出発。午後6時20分、フエ着。

ハノイの街は「ベトナム共産党第10回大会」一色。
町中に横断幕「熱烈に祝す。ベトナム共産党第10回大会」。
デパートにも何十枚の共産党大会のポスター。学校もホテル
も全ての機関が大会一色に塗られていた。午後1時半頃、
大会代議員(1000人程度)を乗せた大型バスが町を通る。
前後をパトカーで護衛され。聞くところによれば、代議員は
大会中、ホテルに缶詰のされ、大会会場の行きかえり
は警察の護衛付きとのこと。

フエに戻り、赤い横断幕が極端に少ないのでほっとする。
町中に赤い横断幕が張り巡らされると「興奮」気味になる。

今回のハノイ行きは、ベトナム事務所での活動が今後、一層
強化されるよう多くの「権限」や「特例措置」を受けられる
PACCM最高級ライセンスの取得の確約を受ける事。
日新電機に「子どもの家」の男子を就職させるために
工場視察、労働条件や生活条件などの実態を見る事であった。
1日半という短い時間であったが、バオミン・ベトナム事務所長
と精力的に視察・懇談を進め、大きな成果をあげて帰宅。
フエ空港から市内までのタクシーなかで「フエに戻ると
ほっとするね」と話し合った。私も心身ともに『フエ人』になった。

フエは30度とのこと。しかし、私には寒く感じた。
かなり疲れた1日半だった。

50通近いメール受信。今日はさすがに読む意欲なし。
明日、精読し、返事を書くことにする。

投稿者 koyama : 2006年04月20日 21:18

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