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2013年07月02日
自宅で仕事
終日、各種の文書作り・ベトナム事務所との連絡など。
午後5時過ぎ、ベトナム事務所から電話あり。
ーー
今日(7月02日)の朝日新聞15面「私の視点×4」
はボランティア・NGO活動について、意味のある記事が
掲載されていた。
フエで20年活動し、いつも「大手のNGO」のしている
ボランティア活動に疑義を感じていたのだが、
私と同じ意見をもっているNGO関係者がいたのだ。
「イベントより現場のニーズで」
難民キャンプ 黒岩揺光さん(フリーライター)の投稿である。
黒岩さんは、2010年、ケニアの難民キャンプで「音楽コンテスト」
を行い、日本の歌手「ゆず」などが来て「音楽で難民の夢を
聞きたい」と国連主導で支援活動を行った。
スーダンの10代の女性3人組が優勝。
この活動を通して、日本でも難民問題に関心を抱く人が増え
寄付金が集まり成果があった。
しかし、と黒岩氏は言う。
コンテストが終わり数か月。出場した若者も話題に出なくなり
生活も改善されない。言ってみれば、この種のイベント支援は
線香花火のようなもの。
黒岩氏がキャンプで実施した1300人の若者対象の
実態調査を行った結果、「一番学びたもの」は「経営学」や
「英語」だった。キャンプに住む難民の人たちは、良い仕事
について幸せな家庭を築きたいと願っている。
「難民の夢を聞きたい」と考えるなら、現場の声を第一に
考えてこそ、その効果が最大限発揮される。
と言った趣旨だった。私がフエで20年活動をして一番
感じている海外支援の本質を突いている意見である。
日本の大手のNGOの大半は「有名人」を使い、大金を
かけたイベントを行い、テレビ、マスコミ、新聞等を
使って大宣伝を行う。しかし、一時のイベントの後には
ほとんど何も残らない。残るのは、日本人側の「自己満足」
と言っては失礼だろうか?
一時のイベント「ボランティア」から、子どもたちなどを
成長させ、自立させる「長期」の「粘り強い」人間を育てる
支援こそ今、一番必要とされているのだ。
黒岩氏と私の意見は全く一致している。現地で実際に
活動すれば、同じ意見に到達するものと思われる。
投稿者 koyama : 2013年07月02日 17:37